十條湯
銭湯 - 東京都 北区
銭湯 - 東京都 北区
某サウナに行こうとしたがバイク駐車場が全く致命的に無くて、泣く泣くサ活を読み漁っていた中で見つけたのがここだった。結果的にこの選択は大正解と言い切れる素晴らしい体験だった。
水風呂→サウナ→休憩の一連のルーチンを炊きたてツヤツヤな白米と例えよう。どんなオカズにも対応出来る万能性は我々もよく知っているが、十條湯のソレはサウナの基本の『キ』をしっかり押さえているという点で白米と共通しているように感じられた。
つまりしっかり熱くアロマの香り漂うサウナ室に井戸水を使用した水風呂と冷たいシャワー、内風呂や2階にもある休憩スペース。どれも必要十分でありこれだけでも名店と言えるが、十條湯はここに緻密に計算された仕掛けが存在するのである。
#サウナ
温度は100℃を指している。遠赤外線ストーブの為、体感温度としては更に高い。ストーブの上に鍋があり、適度に加湿していると推測される。
さてサウナにある仕掛けはズバリ音楽だ。テレビがない代わりに流れているのは、銭湯サウナに似つかわしくないネオシティポップのメドレーである。おかもとえみのHIT NUMBERが流れ出した時など、私の脳裏には深夜の環七をツーリングする藤井風の後ろにしがみついていた。肩越しに消えていくテールランプは一種の切なさを演出し、その行方を知りたくても思い切り振り返る勇気はバイクの加速によって置き去りにされた。おのれ藤井風。
#水風呂
水風呂に入って目に入るのがポスター類である。水風呂のイベントや啓蒙活動など色々あって見てるだけでも楽しい。私は喫茶深海のモーニング限定ピザトーストに心奪われた、サウナから出て色々渇望モード中に見るポスターでない。この後ラーメン屋に行くのに危うく軽食を摂る所だった。
#休憩
折角なのでと私はサウナ利用者専用の2階に向かった。ロフトの様な構造になっていて、椅子が何脚かと扇風機があり、テレビではアニマルプラネットが放映されていた。猫の専門家が様々な家庭に訪問して野生猫の大繁殖や躾けなど問題を解決するそうで、面白くて思わず20分くらい見入ってしまった。
#その他
お風呂と水風呂の交互浴を皆楽しそうに味わっていたのは子供だけの団体客、珍しい。
「お湯が出っ放しだぞ!」と高学年の子が怒っているのは何だか微笑ましい。良い意味で未来のヌシの素質を感じた。
#深海
紫蘇ソーダもガトーショコラも深海ゼリーも全て美味。隙は無いのかこの銭湯は…
喫茶深海と銭湯十條湯、十条の町の雰囲気も相まって素敵なサウナ体験だった。
良い町には良い銭湯がある。
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