月見湯
銭湯 - 北海道 札幌市
銭湯 - 北海道 札幌市
【これは中学生女子の初めての銭湯体験記である】
ついたときに見えた大きな竹。初めて来た銭湯に興奮と期待に満ち溢れながら写真を撮っていた。中に入ると、ロビーにはマスクチャームとピアスやイヤリングが売っていた。ここは本当に銭湯なのか。
そして、先生(※1)についていくと「なについてくるの!!」と叱られた。私は意味が分からず首をかしげていると、「ここ男湯だから!」と言われた。上を見上げると「男湯」と書いてあるのれん。作文教室(※2)のメンバーから笑い声が聞こえた。恥ずかしさのあまりに下を向いて他のメンバーのもとへ走った。
脱衣所の中はとても広かった。しかし、私の体内ではそれよりもすごいことが起こっていた。ぼうこうが破裂しそうだったのだ。トイレを見つけた瞬間、荷物をかごに置いて走った。
トイレの中に駆け込むと、音姫の代わりに和風な音楽が流れていた。トイレから出てウキウキスッキリして、お風呂に入るととってもたくさんのシャワーがあった。髪や顔、体を洗い終えて早速浴槽に向かう。最初に向かったのは、電気風呂。しかし、熱すぎて入れなかった。だから、隣にあったジャグジーにつかった。温度はちょうどよく、5分ほど入った後に、ずっと楽しみにしていた露天風呂に入った。
のぼせそうになったら出て、少し体が冷えたら入るを繰り返して、25分ほどたったときだった。
浴槽の中で体育座りをしているといきなり友だちが私の股を触ってきたのだ。
「なにやってんの!変態!」と私は叫んだ。
「いや違うんだって、抱っこしようと思ったの!」
「いや、ちがわない!絶対意識して触ったじゃん!」
「ね、ほんとに抱っこしようとしたの!ねぇ、信じて!」
「まぁ、触ったのは事実なので」
「いや~。ほんとだもん!!」
私たちがやりあっていると、もう1人の子も参戦してきて、セクハラした子の胸を触り始めた。私もやり返すためにその触りあいの中に入った。結局、全員が全員に触られて、全員が全員を触った。
こうして私の銭湯初体験は終わった。まさかセクハラをされたり、したりするとは思わなかった。でも、とても楽しい時間だった。次は家族でも来てみたいと思った。
※1 豊平の寺子屋という塾の男の先生
※2 豊平の寺子屋の作文専門コース
コメントすることができます
すでに会員の方はこちら