千代の湯
銭湯 - 東京都 世田谷区
銭湯 - 東京都 世田谷区
【ミレニアム・ポティトゥ③】〜アバランシュ・ホールド〜
前回までのあらすじ
もう、建築は本業なので次まで読み飛ばして下さい。
楣(まぐさ)に耐震壁を持たすのには理由があり、昔は土壁、瓦と「上部に重量が集中する」のと、可変空間を取る為、筋交いが少ないと言う建物が多かった。
その為、門型にして上部で耐震壁となる楣を持つ。
この千代の湯もそうなっていた。
胴差し(梁)からわざわざ柄建てして、屋根梁と結合そこから小屋組してるのだから間違いない。
こうやって大空間を取ったのだ。
現代に生きていると大空間のありがたみは分からないかも知れないが、人はこうやって2000年以上培った技術で乗り越えてきたのだ。
しかし、今、たった100年でこの2000年のスーパーテクノロジーは失われ、もう取り戻すことができない。
脱衣場箱のデコラ貼に手をかけながら感慨に耽った。
もし、この建物が戦後に出来たとしたなら、どんな事があっても守らないといけない貴重な建物だろう。
戦後にこれだけの材料を集め、豪華絢爛に作ってあるからだ。
昭和40年代から高度成長を迎えた日本から急激に失われた日本の心。
知る限り昭和35年ごろに急激に衰退し始めた過渡期に出来た可能性がある。
何という風呂にきてしまったのか…
戦後に建築された可能性が、浴室に隠されていた。
〜つづく
校閲代です。
まさに水を得た魚❗️😆知識の泉が湧き出まくりですね❗️戦闘、いや銭湯の建築の歴史は奥深いですねー😊
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