とくさん

ーーここは、南国のビーチリゾートか。


元旦。新年の挨拶回りに、新幹線のぞみに乗って地元名古屋へ。

高校時代までを過ごした青春の地。いつもはそんな甘酸っぱい香りがする名古屋駅のホームは、今年ばかりは違う香りがしていた。

それは、期待の香り……

ウェルビー栄。今年はここへ行くために、帰ってきた。


東京のサウナーたちが口を揃えて言う「聖地」。名古屋出身である私はなぜか、ここを訪れたことがなかった。昨年はそれを…大いに恥じたものである。

しかし……そんな気持ちは必要なかった！
新年という良き日の、初サウナを、この聖地で過ごせることの、なんと素晴らしいことか。


迷わずタオルを買った。

サウナハットは買わなかった。
…お小遣いが足らなかった。


気を取り直して扉を開ける。
浴室はなるほど広い。快適そうだ。

身体を清め、湯に浸かったが、なかなかにこれが深い。あたたかく、これからの新年を応援してくれているようだ。

良い。

さて、サ室へ。


◆高温サウナ
…湿度！！！？
どうした湿度！？
エンドレスにロウリュしてるのかと思うくらいの多湿っぷりに、汗腺がバグる。ドバドバ溢れ出す。たまらんっ！


◆アイスサウナ
…北海道か！！！？
氷柱たってるぅうーー！！
-5℃の世界は魂も震える寒さであった。水風呂は間違いなくシングル。
驚いた……都会のど真ん中に北海道つくりよったです…

◆整いスペース
室外の外気スペースと錯覚するくらいの作り込み。ウッドデッキの周りに設えられた緑•緑•緑の木々……ここは森か！？
ウッドチェアに腰掛けると、なぜだか鳥のさえずりが聴こえてくる……
目を閉じてほしい。浴場の水音が…もはやビーチのさざ波にしか聴こえない…
ここは南国のビーチリゾートか！！！？？

さっきまで北海道にいたのに、いきなり南国に飛ばされるのである。


◆森林浴(低温サウナ)
ヴィヒタ！！！！
ヴィヒタ•ヴィヒタ•ヴィヒタ！！！
怪しげなログハウスの中に…マジで森かありました。癒やされるぅぅう。

◆アイスサウナ2
こちらはシンプルに-5℃の極寒空間……
って、ヴィ……ヴィヒタ！！！！？
ここにもか！！！！？？
壁一面にヴィヒタや！！！



都会に森を作るというコンセプト、投資を惜しまないその姿勢はディズニーランドにも似たホスピタリティを感じました。

脱帽です。


素晴らしい体験をありがとうございました。

高尾の麓、神さま仏さまに、合掌ーー

本日は快晴。TVでお天気お姉さんが教えてくれた。「快晴」とは、雲が天空に2割も存在し得ない、「絶好のサウナ日和」のことを言うらしい。

時は午前11:00。
既に高尾の麓にて、サウナに入りながらそんな情報をTVから入手した私は既に、本日勝ち確定というところだろう。

本日のサウナも最の高。

温度こそ87℃。水風呂17.5℃と控えめだが、たっぷりの湿度に、滝のような汗が吹き出ること間違いなし。

ひとたび外気浴に出れば、高尾の山嶺より流れてくる清風に身体が清められ、遮る物のない広い空に浮かび上がる太陽から、渾身のソーラービーム。

光合成を重ねた身体が、細胞が踊りだす瞬間はまさにTOTONOIであった。

本日も神に感謝。合掌。

最の高。

期待のサウナは温度こそ８０度と控えめだが、その分湿度はMAX設定。一見唐突にも思える室内ジャズMUSICは五感を促進し、もはや抵抗する者は誰もいない。イイカンジにゆっくりと蒸し調理されていく。

が、やはり期待は水風呂か。

冬場-5℃の外気に無防備に晒された水風呂は、自然界の冷気を最大限に凝縮した結果、見事なシングル水温を維持。（おそらく９℃）

本日も天国へ一歩前進。

ととのいありがとうございました。合掌。

サウナ：10分 × 4
水風呂：1分 × 4
休憩：10分 × 4
合計：4セット

一言：
ポピュラー温泉街の大型施設と侮るなかれ。
イイ感じに温泉で硫化された身体を包み込むのは、サバンナのごとくカラッカラに仕上げられたサウナ室。気まぐれな温度計が100〜104℃間を往復してる空間は、出し惜しみなしのおもてなしで意識を天界へと誘ってくれる。

極めつけの水風呂はシングル確定で、地下水を汲み上げた天然水。店員さん曰く地下数千mにも至るというその泉のポテンシャルは、完全に温度自然任せでありMAX8℃まで記録するそう。
本日もおそらく９℃前後で、突き刺さる冷刃がたまらない。

最高のととのい体験をありがとうございました。合掌。