アベル

2023.10.17

1回目の訪問

川崎の秘湯、あけぼの湯へ。
ご存知の方も多いが、ここのサウナは別名、幻のサウナとも呼ばれている。
15時から18時までしか入れないのだ。
この時間帯を狙うのはなかなか難しい。
ちなみにチラー付きだが温度が下がるのに時間がかかる様子だったので16時頃入湯。

この銭湯は思い出がたくさんある。
なにせ人生で初めて入った銭湯がここだからだ。小学生の頃、友達とよく夜遊びも兼ねて来たものだ。
時々、お小遣いが余った時は小学生の身分でサウナに入っていた。
当時は家に風呂のない家がたくさんあった。そしてとても賑わっていたのだ。
この通りの前は、ひとっぷろ浴びて、幸せそうな人々がテクテクと歩いていた。
私の母も子供の頃通っていたと言っていたので60年以上この土地で人々に安らぎを与えてきたのである。
内装と外装も当時のままだが、少し渋さが増したか。

サウナについてくるバスタオルはベランダでの外気浴の為にとっておく。
一番の目的は「熱湯」だ。
とにかく熱い。そして今日は特別に熱い。薬湯とラジウム湯の2種類だがラジウム湯の方が熱い。
同時に湯船に入った常連さんと目が合う、一時の沈黙の後「アチー!、今日は無理だ」と言って出ていってしまった。
今までで一番の熱さだ。
いきなり肩まで浸かるのは無謀なので、とりあえず足を調理する。
温度計はいつもと同じで42度で止まっている。おじいさんの古時計の様だ。
それともラジウムの放射線の影響なのか。
足が真っ赤になったのでサ室へ向かう。
今日は一人か。
開店してから1時間以上経っているので良い熱さだ。
この遠赤ストーブはアイドリングする事なく常にサ人達を蒸してくれる。
テレビも音楽もないこの狭い空間にストーブの音だけが響き渡る。

しばらくして紳士的なおじ様がルームメイトになる。
静かなサ室なのでお喋りが弾む。
これもまた地元銭湯ならではの楽しみ。
近くの銭湯の情報交換や世間話、とても楽しい一時を過ごさせて頂きました。
そしてこの近辺に、あけぼの湯以上の熱湯は存在しないという結論に至る。

水風呂も18度ぐらいだろうか。心地良い。
マスターがサ室を見に来たのでそろそろ終了。
マスターは90歳になるのでサウナマットは最後の人が全て回収してボイラー室まで持って行くのがここでのルール。
「ありがとうございます、助かりました」と優しくおっしゃる。

マスターの代でここも終わりなのはとてもさみしい。
それでも汗まみれになって我々の為に90を超えても頑張っている姿を見ると自然と活力が湧いてくる。

今日は熱湯のおかげで別次元のととのいを味わう事ができた。
とにかく身体が軽いし関節がタコの様に動く。

また来ますね。

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