かぶ

2019.01.16

1回目の訪問

水曜サ活

19年ぶりの日本出身横綱である稀勢の里が引退を表明した日、僕は錦糸町にいた

浴室には湯船が3つあり、それぞれ41,2℃の天然温泉、36,7℃の炭酸泉、17,8℃の水風呂となっていた。一通り入った後サウナ室へ。
最大で30人程度は入れるのではないだろうか。温度計は90℃弱、天然温泉や炭酸泉、水風呂と合わせて全体的にマイルドで体力に優しい設定の印象を受けた。

10分程度のサウナ浴を2回ほど繰り返し外気浴していると、間もなく○○時のロウリュです、との声が浴室に響いた。これは行かねばとサウナ室へ。

サウナ室内でロウリュの担当者が2人が挨拶をすると、拍手が起こる。確かに拍手したくなる気持ちはわかる、私も拍手の輪に加わる。

担当者2人が1回目のロウリュによる蒸気をサウナ室内に馴染ませたところで1人3回ずつの熱波サービスが開始される。熱波が顔や胸にぶつかり汗が吹き出る。ああ、これなのだ。

全員に熱波サービスが終わったところで、2回目のロウリュ。更に体感温度が上昇する。熱波浴びる。しかしどこか物足りない……誰もがそう思ったのではないだろうか。1回目と2回目を連続して経験すると、「その先」を想像してしまうのである。「あぁ、もう一度あの熱波が、もっとあの熱波が欲しい」と思ってしまうのだ。

「おかわりが欲しい方は挙手をお願いします」

またあの熱波を浴びる事ができる。神が天から差し伸べた救いの手を掴もうとするかの如く、その場にいる全員が手を掲げる。

「おかわりは1人5回です」

しかも回数が多い。おお神よ、感謝いたします。

おかわり熱波を浴び、担当者の2人が挨拶をした際にも拍手が起こる。今度は迷わず私も拍手の輪に加わった。その後、水風呂を経て外気浴へ。

目を閉じて、サウナとは何なのか考えた。あの部屋の中には、互いに素性を知らない人間しかいなかったし、きっと二度と会うことはないだろう。
だが、少なくともあの部屋の中だけでは、まるでロックフェスで隣にいた知らない男と肩を組んだ時の様に、全員で1つになれたように感じながら熱波を浴びていたのだ。
「音楽で世界に平和を」だとか「音楽で人をつなぐ」だとかと同じレベルで、サウナはエンターテイメントなのかもしれない。もしかしたら、サウナで世界に平和を、サウナで人をつなぐことができるのかm「間もなく○○時のロウリュです」

さぁ、サウナ室へ行かなくては

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