大谷の湯
温浴施設 - 熊本県 菊池郡菊陽町
温浴施設 - 熊本県 菊池郡菊陽町
サウナ:8、9分 × 3
水風呂:2分 × 3
休憩:7分 × 3
合計:3セット
一言:
サウナとはなんだろう。
約1ヶ月ぶりにサウナを訪れた私にとって、サウナとは、サウナであった。
サウナに通い始め、整いを知った。
各地のサウナを、小学生の遠足ばりのテンションで巡り歩いた。
どローカルな温泉のサウナから、都会の最先端なサウナまで。
サウナのグッズを集め、本を読み、フィンランドに想いを馳せた。
しかし、次第に、次第に、整いから離れていった。
偶然好きになった人が、近づくほどに遠くに感じてしまうような。
片想いなのか、自分に自信がなくなってきた。
好きなのに、好きだからこそ、足が遠くなっていった。
私はこれまでおよそ5年半、医師に処方されるがままに薬をたくさん飲んで寝て、仕事をしていた。それは、長い目で見れば、
私の中で、少しずつ、少しずつ、感覚を鈍らせていくこと結果となった。
自分でも気づかないほどゆっくりと。
そして私は、分からなくなっていた。
そして、薬をやめた。とても苦しかった。
苦しいのだけれど、でも、好きだった音楽を聴いて、泣いた。
そして、きょう、およそ1ヶ月ぶりのサウナ。
不安のほうが圧倒的に大きかった。
体がどのぐらいもつのか、どう振る舞えばいいのか、そして、整うのか。
さ室に入り、座る。懐かしい温かさを肌が感じる。
テレビを見る。面白しろかったり、くだらなかったり。
汗が出始める。人が入ってくる。体をずらして道をゆずる。
一瞬一瞬にいろんな考えと、それに対する感情とが混じり合いながら、どんどんと溢れてくる。
きついと思う自分。気持ちいいと思う自分。
時計を見る自分。汗が溢れていることに気づく自分。
人の目が気になった自分。
ここにいたいと思う自分、そして、ここを離れたいと思う自分。
気づけば、私は、この季節だからこその、心地よい外気浴の中にいた。
分からないことが分かり、そして、時が止まったような安心感の中にいた。
私も、サウナも、もしかすれば人生も、正解や不正解、善や悪、整うや整わないで言い切れるほど、
そんなに単純ではない。
だから、私は、露天風呂の横に一つだけあった椅子にそのまま座っていた。
サウナは私自身だった。
だからきっと、また明日、ここに来るだろう。
サウナとは何か、その答えを求めて。
グッと来ました( ;∀;) 好きなのに、好きだからこそ、足が遠くなっていった。 めちゃくちゃわかります泣
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