一言:
ビル風は嫌われる。

寒い冬に嫌われるのは当然、
その突風は大切にしていた傘を折り、
人々を悲しませる。

ビル風を待ち望むのは
淑女のスカート内部のコンテンツを拝みたい
変態紳士ぐらいであろうというのが通説である。

もしかするとサウナーも変態なのかもしれない。
だって、ビル風すらもエクスタシーに変えてしまうのだから。

サウナーであればあるほど、
マルシンスパが好きであり、
変態に違いないと確信している。

ここのサウナは小規模でその名の通り、
まさしく、"アジト"である。

8人が限界のサウナ、4人ほどしか入れない湯船、湯船よりも大きい水風呂、そしてととのいスペースである。

足早に洗体を澄ませ、サ室に向かう。METOS社のikiストーブはサ室に見合わず大きい。温度計は108℃を示しており、上段は結構な温度であった。
セルフロウリュを行うと、上段から下段へと熱気が流れ、サ室内は均等に熱くなる。

皮膚が焼けるように痛いほどの風が来る。
この熱波が、受け身では我慢できずに到達できない所まで私を押し上げてくれる。

もう限界です。あちくて痛いです。やめてください。

そう心の中で叫びながらもう1分。
サ室を出る際、体に当たる空気も熱い。

水風呂へ急いだ。
いつもなら、掛水をするが、
この熱々を水風呂ダイブまで取っておきたいと
掛け湯をしてダイブ。

冬の外気浴は寒いので
水風呂は水通し程度に我慢した。

全身をよく拭き、非常階段らしき、バルコニーに向かう。

バルコニーの1番奥は丁度、ビルの角になっており、ここが特等席である。

想像以上のビル風だったが、水風呂を抑えたお陰か、心地いい。

ビル風もっと来い。
変態紳士ばりにビル風を欲している。
変態紳士万歳なビル風が吹いた。

瞬間、頭がとろけた。
エクスタシー。

全身の皮膚が立ち、脳天がビリリと揺れる。
"気持ちいい"が延々続く。

目を開けると、大都会、東京の夜景が広がる。

この何千、何万という光の中で1番幸せな場所にいる気がした。

ビル風で淑女のハプニングを狙う紳士に教えてやりたい。

そんなことしてる暇があったら、
ここのサウナに通えよと。

また、ここの サウナイキタイ

サウナ:10分 × 3
水風呂:1分 × 3
休憩:10分 × 3
合計:3セット


2021.02.26訪問

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