くわな湯
銭湯 - 石川県 金沢市
銭湯 - 石川県 金沢市
金曜15時入店。寝不足と蒸し暑い夏の日の汗を洗い流しに浅野川大橋を渡る。暖簾をくぐると本棚にびっしり本とまんが。番台に綺麗にお化粧した女将さん。550円払い手ぶらセット、真っ白い大小タオルは厚みがあってザラザラした手触りがクラシックで好み。に小さい石鹸とメリットリンスインシャンプー。「ゆっくり入ってってね」なんて声かけていただき優しさに痺れる。
絵もない花もないシンプルな浴場にはフェイクグリーンが一鉢。浴槽は水風呂、光明石温泉のジェットとバイブラ、ばら色の薬湯。お客様は3名ほど。高い窓から薄く自然光。
サ室はスチーム。入室は一名のみ。静か。やわらかく熱すぎず暴走しないマイルドスチーム。ときどき天井から水滴がぽたり。ゆっくり。
水風呂は水道水とのことで、季節により温度が大幅に変わるよう。この日は体感22度。長水風呂してほてった肌を冷やす。
ジェットバスは二人分。片方はジェットが壊れていて、あえてそちらに浸かりまたゆっくり。
熱いのとか冷たいのとか求めない、低刺激やわらか銭湯。昼間っからヘトヘトで、あとはビールでも飲んで夕方から畳の上に倒れ込んで眠りたい。そんな気分にうってつけの銭湯で金沢ツアーを終えることができてなんて幸せ。のちに女将さんのインタビュー読んで泣いた。80代後半という女将さんがお元気なうちにまたすぐ来たい。
この日はほぼ寝ずの現場、午前中に終わりここまで一緒にプロジェクトを駆け抜けてくださった部長さんとお茶で乾杯。手を振り別れて検品とか納品とか。観光する予定はなかったのだけど、こちらを訪ねる道中で泉鏡花記念館を発見し立ち寄る。リーフレットが小村雪岱の「日本橋」表紙絵。痺れる。退館しふと目をやるとなんと柳宗理デザイン研究所なるもの発見!そうか柳先生は東村アキコ先生の母校、金沢美術工芸大学で教鞭をとっておられた。そりゃもう見ないわけにいかない。夢の空間。柳先生デザインの家具やツールの数々。なんといっても鳥籠がすてき。出西窯の食器のブルーに誘われて島根に行きたい旅気分。から浅野川渡り川床を眺める。いつか夏の川床に行ってみたいな。風に吹かれて川沿いの道を左に曲がると秋聲通りと名付けられた小道。徳田秋聲の「あらくれ」ってすごい小説だったなぁ。高峰秀子がヒロインを演じて映画化されたんだけど、当時は過激すぎて成人映画指定だったのだ。デコちゃんかっこよかった。そんな金沢の文化が根を生やしたあたりの。
せっかく気持ちよく汗を流したので帰りはバスで。石川県の皆様が8番ラーメンってよく言うので食べてみました。夏限定の海老餃子がめちゃくちゃ好み。おなかを満たして帰りの新幹線はレサワひと口で寝落ちしました。
ラーメン代の足しにっ!
コメントすることができます
すでに会員の方はこちら