福知山温泉 養老の湯
温浴施設 - 京都府 福知山市
温浴施設 - 京都府 福知山市
魔法みたいな時間を過ごしたんだってね。
つーだの、かーだの、
寒いんだよお前ら
(濱口竜介監督「偶然と想像」より)
ちょっと遅い朝食をガストでとっていたら、
シューマンの「子供の情景」の「見知らぬ国の人々」が流れていました。
軽快で穏やか中にも、ある種の不安を感じさせる旋律。
以前、福知山シネマで観た「偶然と想像」を思い出しました。
今日の午前の福知山は薄曇りでした。
高温サウナの後の、水風呂、
そして寝ころびスペースでの外気浴。
2月の寒さの冷風が火照った身体に心地よかった。
徐々に青さがのぞいてくる空と、庭木にちらほら見える新芽を眺めつつ、
頭の中を流れるのは「見知らぬ国の人々」でした。
このピアノ曲が印象的に使われている「偶然と想像」は、
3話のオムニバスで、どれも登場人物が見慣れている光景からあれよあれよと異世界に引き込まれていくような話なのですね。
そして、最初と最後では風景が違ってみえたりします。
福知山温泉で6セットもサウナに入ると、
同じ空と庭でも、
なんというか、風景がやわらかく、そして豊饒に見えてきます。
見知らぬ国に客人として訪れたのに、
いつの間にか魅了されて住人になってしまったかのような。
帰り際の空と雲がまた綺麗でした。
魔法みたいな時間でした。
男
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