地図からサウナが探せる！

極楽湯名取店

温浴施設 - 宮城県名取市

ヒャダ

2023.12.29

1回目の訪問

私が育った街、宮城県名取市。

今年の年末は故郷に来ています。久しぶりに地元で過ごす年末年始。帰省して最初のサウナは"極楽湯名取店"へ。
おそらく此処が出来たのは30年近く前。
自分が小学校低学年の時の事だったと記憶しています。
全国的にスーパー銭湯が急速に増えた1990年代後半にオープンした当施設。丁度その頃はポケモンが生まれたり、宇多田ヒカルがデビューしたり、日本がW杯に初出場したり、と色んな事があった世紀末の日本。人類は滅亡するってノストラダムスは予言していたけども、今日も元気にサウナ入っています。
さて、私の小学校低学年の頃。週明けの月曜日といったらクラスメイトの誰かしらが『オレ、昨日極楽湯行ってきたんだぜ〜！』って教室中に響く位の声で自慢して来たものです。その自慢話にクラスメイトは集まり、興味津々に皆んな口を揃えて『いいな〜！』って。
その位、極楽湯体験談というものはクラス皆んなの羨望の眼差しを集めたものです。土日に極楽湯に行けば、週明けはクラスのヒーローになれる。そう思っていたのが懐かしい。

そんな思い出が詰まった、此処、極楽湯名取店。
お店に近づくや、目に飛び込む大きく"ゆ"と書かれた看板

券売機で入浴券の購入と受付を済ませて、2階の浴室に向かいます。
出来て30年近くも経つ施設なので年季を感じるものの清掃が行き渡った館内。何処かホッと感じるこの雰囲気、好きです。

脱衣所で服と荷物をしまって、浴室に足を踏み入れます。露天と浴室内を結ぶ開放感のある大きな窓と、整然と並べられた風呂椅子と洗面器。まずは身を清めて、内湯で下茹で。
水深深目の水圧強めな自分好みのジェットバス、これが凄く気持ち良い。

程良く温まった所でサウナ室へ。
思わず愛でたくなるような、オレンジ色のサウナマットが隙間無く敷き詰められた床と、良い具合に飴色に変色した内装の壁の調和が美しい。中央のテレビを挟むように置かれた、全身を包むパワフルな2台のガス式遠赤ストーブから放たれるドライな熱感。年季を重ねたサウナ室特有の熱感と湿度が良い発汗を促します。おかげで5段のタワー最上段に腰を下ろせば数分で汗がナイアガラ。

水風呂。
サウナ室から出てたったの3歩。しっかり掛水をして肩まで浸かれば熱った体が一気にクールダウン。水温17℃と掲示があるものの、それ以上に冷たく感じる地元、極楽湯名取店の水風呂。

休憩は蒸気モクモクの釜風呂もある、露天エリアで。
椅子に腰を下ろし、リクライニングを倒せば無限に広がる故郷の空。厚い雲に覆われた名取の空と、年の瀬のちょっと冷たい風。

年の瀬の風が運ぶ、懐かしい故郷の香りに昔の記憶が蘇る。思い出に浸りながら良きととのい。

以上