地図からサウナが探せる！

湯元花の湯

温浴施設 - 北海道函館市

2020.02.28

1回目の訪問

R2.2.28
【速報】令和2年、外気浴オブザイヤー決定。

俺の知っている花の湯じゃなくなっていた。ロビーを進んだ奥の座敷に、通称「人をダメにするクッション」が置かれていた。これはダメだろ。こんなことされたら、鬼リピ確定じゃねぇか。一生居てやろうか、おい。

1セット目　高音乾式サウナ 12分
人は時に変化を好み、変化を嫌う。
変化を感じる時。昔は自分より大きかった小学校の二宮尊徳像が、小さく感じた時。
変化を感じる時。それは、ミュージックステーションの時間が9時からになっているのを知った時。
変化を感じる時。それは、メガネをかけていたあの子が、同窓会で久々に会った際、「留学こそ全て」みてぇな意識派美人大学生になっていた時。
変化を感じる時。それは、ミュージックステーションの司会のアナウンサーが全然知らん人に変わっていた時。

2セット目高音乾式サウナ 12分
外のリクライニングチェアで外気浴。お湯で軽く流してから寝転がると、空は満天の星空。露天風呂の湯気のうねりがまるで龍の如く空で遊んでいる。
いつの間にか、自分の身体から出る湯気が立ち込めていることに気がつく。ポケモンセンターに急ぐ主人公よろしく、目の前が真っ白になる。目を瞑り、汗腺の収縮に身を委ねる。まさに至高。それでも頭は回転をやめず、捗っていない仕事に思いを巡らせる。風呂の日、それも水曜というベストタイミングに俺をサウナに行かせなかった罪は重いぜ。
過敏になった肌感覚が、外気と一体化した瞬間を教えてくれる。目を開けると、身体からの湯気が全く出ていないことに気づく。目の前に広がるのは、まさに"風情"を体現した露天風呂のみ。隣接したガソリンスタンドから洗車完了の音が鳴り響く。自分がそこにいない感覚。まるでそこらを漂う窒素にでもなったのか、自分を俯瞰視している感覚。北海道の風には不思議な力がある。

3セット目高音乾式サウナ 10分
変化を求めていた。最近上手くいかないことが続き、ちょっと坊主にでもしようかと考えていた。上司に相談したら普通に止められたからやめたけど。現状を打破するには何かを変える必要があることだけは感じていた。でも、それを誰も教えてくれはしない。誰もが変化を好み、また恐れているから。

行き過ぎた変化は、気を衒ったものになる。自分だけはブレずに、周りと調和しながら少しずつ変わっていけたらと、麻婆豆腐をつつき、ビールを飲みながら考えていた。
花の湯、控えめに言って最高だった。そういえば、函館市の花はツツジらしい。ちなみに花言葉は「節度、慎み、禁酒」だってよ。うぃーす。