2020.02.14 登録
[ 北海道 ]
R3.4.18
本質を見極めて。
1セット目 低温乾式サウナ 10分
函館オヤジブログの次回予告みたいに始めてみたけど最近皆さんどうすか。
土曜日に、この辺では有名なラーメン店に一人で行った。昼前でもそれなりに混んでいたこともあり、長居せず迷惑をかけないようにと着席と同時に注文。すると、3分後に早すぎる着丼。恐らく注文前に麺を茹でていたのだろうと思う。一口食べると、前に食べた時と変わらない味で、やはり美味しかった。
こっちが勝手に、なんなら傲慢に想像を膨らませてしまっているところがあるよなと感じる。ご飯屋さんは注文を受けてから作ってくれるものだとなんとなく考えている。いや大概がそうなんだろうと思うけど、回転率が命のお店では違うこともきっとあるし、単純に、同じ味なら早い方が良いというのはむしろ本質だ。待ち時間を楽しむという食事の醍醐味も間違いないが、早い提供に感謝する気持ちも持ち合わせておくに越したことはないよな、とカウンターで一人ごちた。
2セット目 高温乾式サウナ 10分
自分で変なバイアスをかけておいて本質を見失ってしまうことはきっとある。
例えば、他の曲にも歌詞によく出てきたり、演出に多用されているイメージのせいでPerfumeの「レーザービーム」って結局どの曲かわからないみたいな。パッと出てこないのは老化の所為…?
例えば、記念すべき来店1万人目が一見さんだったみたいな。ちょっとガッカリするのはわかるけど、まずは1万人のお客さんと初めて来てくれたお客さんに感謝しようと。
ネガとポジどちらにせよ、こっちで勝手に想像を膨らませてその後事態が好転することは、ある一例を除いてほとんど無いのだと思う。
3セット目 低温乾式サウナ 8分
「愛想の良いおばちゃんが提供してくれる飯は旨い。」これはもう本質どころじゃない。この世の真理。「1+1=2」「よく買うものほど別の陳列棚にまとめておいてあるから、スーパーの売り場表示はそこまで信用しない方がいい」の次に義務教育で教えてもいい。
ここ七重浜の湯の2F七湯亭もおんなじ。お母さんが出してくれるご飯は2割増しで美味しい。
そんなことを考えながら会計を済ませる。ちょっとだけ僕がニヤついてるのがマスク越しでも分かったのだろう、すれ違う人が訝しげに僕の顔を見ていた。その視線はまるで、レーザービームだった。
[ 北海道 ]
R3.3.7
まじ名体表。
1セット目 低温乾式サウナ 7分
名は体を表す、異能力漫画ではお馴染みのやり方だが、受け手にとってこれ以上に分かりやすい手法はない。最近初めて出会ってビックリしたのは、鉄の能力者「鉄哲徹鐡(てつてつてつてつ)」というキャラクターである。作者、四徹明けに考えたのかよ。もし成長して全身ゴム人間だったらどうすんだ。錚々たる多士済々の中にゴムゴムの鉄哲徹鐡か。畳語ノイローゼになるわいい加減にしてくれよ。もういいよ。お前のバイト先、笑笑に決まりな。
2セット目 低温乾式サウナ 7分
「函」という字が好きだ。この漢字は、この街と小樽のある地名を表すときと、郵便物をポストに入れるときにしか使わないが、その稀少さゆえにこの街のブランド力を4cmくらい底上げしている気がする。
「永字八法」というように、「永」の字は筆遣いの基本がすべて含まれているというが、「函」もなかなかの美しさだと感じている。その反面、ワンボックスカーにギュウギュウに詰め込まれた4人の若者が今から山に行こうとしているように見えなくもない。混在した美しさと気楽さに溢れる、この街に惹かれたのだとつくづく思う。
いつまでも、知らず知らずの内に心惹かれることに喜びを感じていたい。そういえば、「函」の字っていいよな、とか。そういえば、昨日行った飲み屋、「ご馳走亭」だったな、とか。
飲みすぎて朝起きたら口の中に鉄の味がしていたけど、心地よい日差しのお蔭で二日酔いから復帰出来た。七重浜の湯は朝の外気浴に本当に最適。青々とした空と、閑閑とした函館湾、そしてきっとワンボックスカーが向かっている函館山に目を向けながらボーっとしていた時、はたと気がつく。あれ、そういえば今日、「サウナの日」じゃん。
一瞬だけ、胸がざわざわした。
[ 北海道 ]
R2.2.23
和モダン調の浴室、清潔なタオルマット、元気に走り回る子供たち。こもれび温泉、最高でした。
1セット目 乾式サウナ 10分
人間が受け取る情報の8割は視覚と言われている。そのため、僕はサウナに入ると、視覚からの情報を一切断絶する。無駄な情報が雑念を生んでしまうからだ。ところで、小学校とかにあった視聴覚室って、結局何をするところなん?
多くの情報量を乗せる媒体のくせに、五感の中で唯一、視覚は自分の意思で取捨を選べる感覚である。この上なく幸いなことに五体満足で生まれた僕には、聴覚や嗅覚は否が応でも感じずにはいられない。せめて、せめて視覚だけはシャットアウトして瞑想をすると、10分が一瞬のように感じる。本日2軒目のサウナに勤しむ僕は、肩の憑き物が全て汗で流れ、自分が一切の雑念を除いた完全体であるかのように思えてくる。いやホントに視聴覚室って何する部屋??
2セット目 乾式サウナ 10分
感覚の引き算、つまり、何もしていないことが逆に作用していることがある。例えば、地頭の良さや人徳、カリスマ性から一定のファン層から熱烈な支持を集めている芸人さん達がいる。時に行き過ぎた活動でネットニュースを賑わせていることもあるが、人を導く力にはやはり目を瞠るものがあるのだろうと思う。僕個人の感想にはなるが、人徳や知識、頭の回転や確固たる自分を持っているという点においては、芸人のカズレーザーさんが群を抜いていると思う。しかし、彼はそういった活動を"していない"。恐らく興味もない。それが逆に、彼の価値を上げているような気がしてならない。人格ならその辺の'市長格'だと思うのだが…。うん、これはちょっと狙いすぎたな。
多分疲れている。ドライブしながらの2連サウナでやや疲労困憊である。旅の無事を祝して、名もなき飲み物で友人と乾杯をする。二人を包んだ大広間に差し込む木漏れ日に、僕は細い目をさらに細めていた。
火照った身体を冷ますように甘ったるいジュースを流し込む。畳の香りに睡魔がすり寄ってきても、子どもの声ではっと目が覚める。
サウナで五感が研ぎ澄まされた僕に、おそらく、死角は無い。
男
[ 北海道 ]
R3.2.23
山々の合間を縫い、ホワイトアウトを潜り抜けて福島町へ。道南湯巡りパスポートを携えて。
1セット目 乾式サウナ 10分
最高だった。内風呂は通好みの熱湯が張られた大きめの浴槽が3~4つ。入浴剤はラベンダーのバイブラ風呂では、デジタル表示は43℃越え。これはアツい。水風呂から露天風呂の構造はどことなく谷地頭温泉に似ている。露天風呂は雪景色の中庭を望みつつ三厩産らしいヒバの感触を楽しめる。サウナはL字2段、時計は無し、聴き馴染みは無いがなぜか歌える80年代日本歌謡がスピーカーから流れてくる。水風呂は正直なところ体感9℃前後だが、しっかりとリラックスでき、朝から入りに来た甲斐があったと思う。あと400円てすごい。
2セット目 乾式サウナ 約10分
最近読書をするようになった。サウナに行って「最高だった」と含蓄のない言葉しか書けない自分が厭で…というのは半分冗談で、ただただシンプルに本を読むのが好きだった昔を思い出し、ネットサーフィンをしていた時間を読書に充てている。
「本が好きなんだねぇ」と祖母に言われたのは、小学校低学年の頃だった。ただ、当時祖母の家で読んでいたのは伯母が残していった「OL進化論」という4コマ漫画であり、社会人の与太話やあるあるを面白おかしく描いた名作には違いないのだが、今にして思えば小2でOLの何を理解って笑っていたんだという思いしかない。ことさら、中高生になってから他の漫画を読みだした時に、「昔から本が好きだったもんねぇ」と甲斐甲斐しく声をかけてくれる祖母に申し訳ない思いでいっぱいだった。ねえばあちゃん、俺ばあちゃんちで読んでたのほとんど漫画だったんだよ。出来の悪い孫でごめんよ。
思春期には、いつもミステリー小説しか読まない親父がたまに買ってきた当時の話題作ばかりを読んでいた。ほどなくして某古本屋通いにハマり、見栄を気にして朝読書に「ノルウェイの森」とか持っていって読んでた。あと「難読漢字200選」みたいなの。うわ恥ずかしすぎる。
人生のバイブルが欲しくて、あてもなく目の前の本だけを読んでいた。台所に立つ母親の傍から卵焼きの切れ端をつまみ食いするかのように、一作者につき一作品だけ、みたいな、良いとこどりの本の摂取をしていた。そのくせ、趣味は読書ですって、大学生の最初の方くらいまでは平気で言っていた。うわこれ書かなきゃよかった。
また最近、本に惹き寄せられた。これはきっと偶然ではない。今からでも遅くはないのだと思う。
ネットから少し離れて、人生のバイブルを探す旅に出てみようかと、熱湯バイブラで思うのでした。
P.S.サイダーも最高だった。
[ 北海道 ]
R3.2.13
これ間違えてんじゃねえかなと感じる言葉がいくつかある。
1セット目 低温乾式サウナ 12分
「好きこそものの上手なれ」
おいー待ってくれよ。そんな訳がねぇだろうがよ。
じゃあなぜ僕はこんなに競馬で負け続けているんですか、ねぇ。教えてよ昔の偉い人。あとルメール。
2セット目 低温乾式サウナ 12分
英語圏でいう「a piece of cake」(そんなの簡単だよ)
おいアメリカン。なーにケーキ一切れがペロリみたいな言い方してくれてるんだよ。
こちとら鯛焼き一つで胸焼けしかねない五臓六腑の五十路街道珍道中だよ。まだ三十路にもなってないよ。「a piece of okaki」とかにしてくれよ。
3セット目 低温乾式サウナ 10分
気の置けない親友がいる。元来似ていたのか、それとも似てきたのか、考え方のベクトルが近くて、ただ、彼のそれは僕よりももっと複雑で。
例えば、他人が間違っているときに、「じゃあ自分はそうならないようにしよう」と自分に新たな自制の枷を課し、反面教師にすることが出来る。ストイックな考え方に、僕は、人のふり見て我がふり直すふり見て我がふり直すばかりである。人生で出会う他人の数は大方決まっているそうだ。その一人ひとりを大切にしようとする姿勢に頭が垂れる。
ただ、他者に自分の形を決められるのは癪だと考えるのも自然なことだと思う。比較と自戒だけが肥大し、他山の石で焼かれた鯛焼きになるよりも、決まった形に成型されてもなお柔軟な大福になれるといいなと思う。周りへの感謝は勿論忘れず、他人だと割り切れるとこは割り切ってイキタイ。きっと問題ない、It's a piece of okakiだ。
新しいサウナマットと、誰からも何ももらえない僕に優しい期間限定チョコレート風温泉、あと毎回ご飯のお代わりを頼む時に大盛りにするかどうか聞いてくれる2F七湯亭のお母さん、いつもありがとうね。