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てるちん

2021.11.15

1回目の訪問

龍乃湯温泉

[ 北海道 ]

非常にまずい

ヤツの足音が一歩一歩近づいている
ヤツの名は「ブーム」
そしてヤツが今、目指しているのが龍乃湯温泉だ

流行りもの(ブーム)を追いかけるのは面倒なので
こちらから近づくことは無い
だがそれだけではヤツから自由で居られないことを
ここ数年で散々味わった

「キャンプ行って来たって、あんた、今、真冬ですよ?」
気づいてないかもしれないけど、変態を見る目になってるぜ?同僚よ
サウナだってそうだ
「オッサンの我慢大会みたいだよね?」
例文の「?」を「薄ら笑い」に置き換えると雰囲気がが伝わると思う

それがヤツがやって来た今じゃどうだい

変態目線の同僚は俺が逆立ちしても買えない
高級テントで冬キャンプを謳歌しているし
「水風呂?ごめん!意味わかんない?」と言ったアイツも
今じゃ「そもそもフィンランドじゃさぁ。。。」
とか語っている

そして龍乃湯温泉

北海道では少数派のサウナに別料金が発生するシステム
別料金を払った証としてバスタオルが渡されるので
サウナに入る際にはバスタオルを腰に装着だ
立派なタオル掛けも作られている

堅牢な作りのサウナは熱すぎずぬる過ぎず
水風呂は「ぬるめ」なのが自慢だ!
今は人数制限が掛かっているが
コロナが終息してもそんなに混まないだろう
高校生の時から来ているが今も昔も全然変わらない
そんなジモティー中心の施設なのだが

ここにはヤツが狙いをつけるに値するお宝がある

「熱湯(あつゆ)」だ

きっと君にも聞こえているよね?
日に日に大きくなる「熱湯ブーム」の足音がさ
「熱湯」と聞いただけ「びくっ!」と反応しちゃったの?
恥ずかしいの?大丈夫だよ一人じゃ無いから。

ブームの暗号ともいえる
温度違いの2つの浴槽だが
ちゃーんとある
というか、これが肝だ
「中温」と「高温」
「高温」は非公式発表で47度
赤茶色した単純鉄冷鉱泉(加温)
一級品の「熱湯」だ

あがったあとの「キレ」がエモい

小さいながらも露天スペースもあって湯舟とイスと〇〇が置いてある
かつてラヲタに「専門店以上」と言わせたラーメン
いまは欠番となっているが復活が強く望まれている

どうしよう
そろそろ火が付いてしまう気がする
今のうちにそーっと埋めておいて
静かになったら一人で楽しもうと思うのだが
ダメだと思いますか???

「?」を「薄ら笑い」に置き換えると雰囲気が伝わると思います

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てるちん

2021.11.11

1回目の訪問

正確には「出会い」じゃなく「再会」だった

海のある小さな街の中学校
クラスは別で部活が一緒
ろくに話した記憶もないけど大人っぽくて
好きになってしまいそうな予感はあった
でもそうなる前に転校していったんだ
中学生でも嗅ぎ取れる
家庭トラブルの匂いが少し前からしていた

高3のあの日

大人になり損ねたウジウジは尾を引いていて
死んだ魚の目で街を歩く木偶の棒
それでも腹が減るのが若者の特権で
バーガー屋とか若者の好みそうな店がある中
なぜだろう路地裏の古びた定食屋に入った

作り置きの惣菜を勝手に選ぶ
今なら半田屋のスタイル
高校生が好むような店ではないが味は良かった

店の奥に銭湯の番台みたいなスペースがあって
そこに座ってるおばあさんにお金を払う
おばあさんの背中越しに居住スペースが見える
そこを横切る人影と何となく目が合った

「あ」2人は同時にそう呟いた
「!」が付かない小さな「あ」だった

何度か通ってデートに漕ぎつけた
「バンドやっててさぁ」
馬鹿丸出しのアピールの隙間で
あの子も3年間の話を少しずつしてくれた

高校はすぐにやめたこと
妹と2人定食屋を営む祖母の世話になっていること
昼は定食屋を手伝い
ドレスメーカーの夜学に通っていること
この街を出たいけど妹がまだ小さいのと。。。ということ

何をすればよいのか
しないほうがよいのか
図体がでかいだけのガキには判らなかった

でもこれだけは伝えなきゃ

「サ活をぶち込むね。これ「サウナイキタイ」だから」


甘酸っぱいアオハル物語が展開中のここ旭川から
今日は「プレミアホテル-CABIN旭川」を紹介するYO!
高校生の頃は前身の「パコ旭川」すらまだ無かったね

セルフロウリュが楽しめるとこ増えたけど、ここが一押し
ぜひ宿泊で利用してみて欲しいな
夜の深~い時間帯は特にいいからね
好立地のビジホなので宿泊客もビジネス使いが多い
深夜にサウナで「ヒャッハ!」って人あまり居ないんだ
日帰り終了24時の前からサウナ終了の25時まで
君だけのサウナになる可・能・性・大!
マエストロのようにラドルを操ってみないか?
白樺の香りで寝サウナなんて最高だよ
あまみ責任保証!チェキアウッ!


ある時、妹の話をしてるのを聞いていて
迂闊なことに目頭が熱くなってしまった
見られまいとしたが遅かった
「男のくせに泣いてくれた」
少しだけ嬉しそうな表情を見せた後で
あの子は一世一代のワガママを言い放った

「学校祭で歌ってみたいんだけど可能?」

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てるちん

2021.11.10

2回目の訪問

ニュー金の湯

[ 北海道 ]

いろんな街で生活をしてきた

どの街にも色々思い出を隠して来たけど
旭川というところは特別だ
高校3年間を過ごした街だからだ

なんたって高校生だ
無尽蔵の体力と驚異の回復力はあるものの
知恵と経験と金と図太さが無い
「アスピリン片手のジェットマシーン」
人生の中でもある意味、最強の時期のひとつなのだが
当時の当人にそれがわかるはずもない

今も買物公園沿いにあるとあるデパート
その中の小さなお店で働いている
2つ年上の子と仲良くなった 

その子が住んでいる豊岡のアパートに遊びにいくことになった
言葉で確かめたわけではないけれど
何となく泊まることが前提になっていて
心の中で両手を突き上げ「ウッシャー!!」と叫んだ
夢と希望と何かが目一杯に膨らんだ

アパートに風呂が無かったので
2人で近くの銭湯に歩いて行ったのだけれど
それが「金の湯」だったんだ

1年ほど前
あれ以降はじめて来てみたけれど
懐かしいという感覚はわいてこなかった
当時はまだ「ニュー」じゃなかったか
それとも何か別なことで頭が一杯だったか

壁3面がずらりとカランで浴槽群が中央に連結配置されている
満遍なく人が居てたいへん活気がある
「流れ風呂」「薬湯」「ジャグジー風呂」「寝風呂」
他にもいくつか浴槽があってどれも清潔で気持ちイイ

狭くて薄暗い昔ながらのサウナ室は浴室の隅っこにあって
無理して5人くらいが入れるだろうか
オーバー110度を指す温度計の精度はともかく汗はよく出る
見下ろす位置にテレビが据え付けられているのが珍しい

老若男女誰でもわかる水質の良さ!が誉の水風呂から
休憩を飛ばして
よそじゃ見たことのない「回転風呂」で「ぐるぐる」するのが
金の湯のハイライトだ

あの日は確か
サウナは使っていないと思う
当時の高校生の選択肢にサウナは無い
ひたすら洗うことに専念した
洗うというより「研磨」に近いくらいに

早くあがりすぎたので
ロビーでたくさんタバコを吸って待っていた
また歩いてアパートに戻った。

細部は省くけど
のぼるはずだった大人の階段からは見事、転げ落ちた

今ならお酒かサウナになぐさめてもらうところだが
ガキなのでそんな知恵はなかったな
しばらくウジウジしていた

そうして、あの子と出会うことになる

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てるちん

2021.11.09

1回目の訪問

往年の人気番組「ドリフ大爆笑」
人気企画に「もしものコーナー」というのがあった

「もしもお客の居ないあしべ屯田があったら?」

答えはオスパーコート宮前だ

バブル期、サービス精神は物量で示すものだった
浴槽の種類や休憩スペースは多ければ多いほど「偉い」のだ
バブル期は忘却の彼方の出来事となり
豪華だった設備はすっかり古びてしまったが
今日もサウナが焚かれている

お客で溢れているということは本当に幸せなことだ
平日午前中とは言え
もう一人の見知らぬオッサンとたった二人で
この広い施設を「廻す」のは、きつかった

オッサンはぬるめの薬湯に向かったっきりずーっと出てこない
サウナの窓から薬湯の奥は見通しが効かないので
気分はずーっと「独りぼっち」だ

寂しい。。。
だけどこの状況でこちらから薬湯に合流するってことは
愛の無条件降伏と捉えられても文句は言えない
意外にも「ノン気」なので出来ればそれは避けたい

サウナでもう少し考えよう

しっかりとした作りのサウナは
温度計目視で88度とマイルド
だけど、長く稼働している広いサ室は
不思議と温度に関わらず汗が良く出るという経験則に違わず
ツラくなく汗が出る良き空間で思いのほか上質
今日に限ってTVの存在もありがたい

。。。でもやっぱり寂しいぞ

水風呂は同じ形状の浴槽が二つくっついていて蛇口から地下水?がジャンジャン掛け流されている
水質も水温も全然悪くない
鉄のにおいがする

相変わらず、浴室内には二人ぼっち

「こっち来ませんかぁ?」
水風呂の中から
オッサンに決して聞こえない小声でつぶやいてみる
ポツダム宣言受諾は近いかもしれない

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てるちん

2021.11.03

2回目の訪問

約束しよう
機会さえ与えられたらば
アタシはここの源泉浴槽に住んで見せると

客室で生活するのは色々とキツそうだけど
源泉の浴槽でなら生きていけると思う

仕事を終えて疲れて帰ったら源泉
食事も源泉の中でもいけるだろう
用を足す時以外はずっと源泉
30度だからたまにサウナの力も借りよう
カラカラなのがこういう時に都合が良い
AMしか聞けないラジオが有れば言うことなしだ

源泉で寝そうになってそう思いました

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てるちん

2021.11.01

1回目の訪問

鷹の湯

[ 北海道 ]

だいぶ前に解散しちゃったあのバンドの珠玉の1曲は
絶対プレイリストには入れない

ギターたくさん持ってるけど
とても良い音で高かったギブソンUSAじゃなく
友達が忘れて行ったボロギターばかり弾いている

好きなおかずは最後まで残す

「もったいなくて使わない症候群」ってヤツね

もったいないにもニ種類あって
持っているモノ(経験したモノ)に対してのもったいないって感情がひとつ

アタシの場合は望月湯がそれにあたります

雰囲気も佇まいも主浴槽の温度もサウナの湿度も
ネオ演歌のBGMも弱いバイブラの水風呂も
これからの時期脂がのってくる露天スペースも
座りにくい椅子も常連さんの優し気な眼差しも入居者募集の張り紙も
全てがサイコーだ
「あああぁ!」もったいなくて行けやしない
穴を掘って隠してしまいたい
イヌかいアタシゃ

もひとつは未経験のモノを「経験しちゃう」のがもったいないってやつ

「経験していない」ってのには
いつだって男子を妄想家にしてしまうんだ
「あつめ」「ぬるめ」。。。想像しただけで膨らんでしまうではないか

この前の金曜日あまりにも疲れていたので
お祓い代わりに未踏の地「鷹の湯」を解禁してしまった
もったいないけど背に腹は代えられなかった

基礎にレンガの赤茶色があって白色が壁一面を覆う
そういや昔の風呂屋って「品」があったやね「今いま、今、思い出したよ」
壁を真横に走る濃淡二色の「緑」が織りなすラインと
湯船の内側の「水色」が醸し出す清涼感がタマランチ会長

時間帯が良かったのか完全貸し切りだ

シャワーの勢いの弱さに
「同志がここに」と落涙しそうになる
「ノコギリヤシが効くらしいってもっぱらの噂だ」

二つの浴槽の手書きの温度表記は
「お風呂の温度が42度にセットされました」
って、家のお風呂のおしゃべりに親しんでいる
小学生の規定概念を「バキッ」と叩き壊すだろう
「そうだよ、ボク、大人も機械も鷹の湯もみんな嘘つきなんだよ」
悔しかったら早く大人になってみな

「ぬるめ」からのサウナ室
独りだったのでストーブに背中を向けて横座りしてみる
至近距離から背中一面に熱を植え付けて
からの水風呂はもちろんチンチンだった
からの「あつめ」
「タ、タマランチ会長!本当はサマランチ!!」

ガキの頃に通った銭湯で
我が物顔で寛ぐ大人たちがいた
大声でガハハハッと笑う
熱くて入れないので水入れようとすると怒る
くしゃみのあとに「こんちくしょーめ!」って言う

鷹の湯の鏡に懐かしいそんな大人が1人映っていた

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てるちん

2021.10.26

1回目の訪問

こうしんの湯

[ 北海道 ]

「気づき」って知ってます?
近頃は初等義務教育で習うんだそうですよ「気づき」

いろんな立場の大人に話を聞いて
「なぜ働くのか」に「気づく」のだそうです

茶の間の食器タンスに飾ってある高級そうなウイスキーを
少しずつクスねて飲んでいても
水を足しときゃまず「気づかれない」
ってことに気づいたのは中三の時だった
一応、ボクも義務教育中に「気づいた」わけだ うん、優秀。

いつも駐車場がパンパンなので積極的には入らずだった
先日、久々に暖簾をくぐったら何十何周年かの「記念日だよ」って
無料券もらって、また、すぐに行ったりしていたら

気づいちゃいました
ここいい!

サッと身体を洗ったら
真っ先に「高濃度炭酸泉」に浸かる
炭酸泉は人気者
バックギャモンの盤のように
向かい合って3人ずつ、今の世的には6人満席
ここには「炭酸泉」の効能は
うだうだ謳われちゃいないけど
「15分から20分は入ろう」って思うのは
「絢ほのか」で効能を暗記してしまったからだ

サウナは準本格派
銭湯も好きだから
「深め熱め」の浴槽と「狭め」のスチームと「清らかめ冷ため」の水風呂
の無限三角運動もちんピクものだけど
平日疲れを癒すには大き目のサウナが効率が良い時がある
対面二段で広い座面で、熱すぎない
「準本格」  サウナに寄り過ぎていないから
「楽~な気持ち」で入ることができる
「サウナ―」じゃなくって「サウナ好き」の心持ち
テレビ上のデジタル10分計が優秀なことに気づいておくれ

水シャワーを浴びる間
ウレタンマットを壁に貼り付けるのが
常連さんの間で流行っているようだ
水風呂のジャグジーは好みもあるが
粗熱をとったら改めて露天スペースへ

イスやベンチにだらしなく身をあずけて
電柱や電線やアンテナを眺めるのも
風情が無くて逆にイイ

あちこちが当たり前に清潔だなぁ
ちょっとゲームが置いてあったり
食事メニューが庶民的だったり

「なぜ働くのか」には結局気づかなかった
小学生も話を聞きにこなかったけど

そうか「チョイナ」に似てるのか

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てるちん

2021.10.12

1回目の訪問

冨士乃湯

[ 北海道 ]

「あと数日でオリンピックが始まるね」って夏の始まりのある夜
のほほんと歩いていて道でこけた
アゴが折れた

何の前触れも無しに
今年の夏を「1回飛ばし」することになった

コーネリアスの騒動も
ふだんの生活の場である町並みををオリンピアンが駆け抜けた稀有なマラソンも
過剰に空調の効いた病室で眺めるしかなかった

周囲にも迷惑を掛けているのだろう
さすがに心が折れそうだった
さらに、コロナ渦なので面会も外出も一切できない
会話を交わせる相手は病棟のナースだけ
いい歳をして本当に。。。楽しかったです(*´∇`*)
いやぁ、若いナースとの会話がこんなに
心を潤すなんてね!退院したくなかったなぁ。。。(バチが当たるぞ)

そんなこんなでサ活も永らくおあずけ
先月くらいにには、体調的には大丈夫になっていたのだけれど
骨折箇所に金属プレートが入っちゃったもので
「境目の曖昧な喜楽湯の電気風呂で感電したら?!」とか
「熱湯に浸かって熱伝導でホットプレートになったら?!」とか
「TVやラジオのあるサ室でプレートが電波ひろっちゃったら?!」とか
ありっこ無いことにビビッてしまって一歩が踏み出せないでいた
元気づけてくれるナースはもう居ないし
家族はここのところ妙に冷たい

そんな時は「富士乃湯」がイイ
親父さんから何度目かの「水と石鹸カスのうんちく」を聞くのがイイ
清潔感に包まれることが幸せだと感じるのがイイ
うんちく効果で3割増しの水の良さを深い湯船で味わうのがイイ
市内屈指のスチームを視線を気にしつつ立って味わうのがイイ
奥の蛇口でケロリンに水を溜めて頭からかぶるのがイイ 
何回もかぶるともっとイイ
体をよく拭いて脱衣場でする休憩が途轍もなくイイ
「次来るときにはペットボトル持って来なきゃ!」って思いながら帰るのがイイ

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てるちん

2021.07.13

2回目の訪問

藤の湯

[ 北海道 ]

「水を入れると怒られる」という先入観があったんだけど
いつも一緒になる常連さんたちは結構「ガンガン」水入れる
浴槽が深くて容積が大きいので混ぜるのも一仕事になる
片足を深く湯船に突っ込んでコンパスで円を描くように混ぜるおじさん
身体をしずめて横綱土俵入りのように全身を使うおじさん
見ているだけでほんのりと楽しい

「ああ、44度に下がっちゃった」とか言っているのは僕だけだ
熱湯への渇望はあるのだけれど
それでも2時35分
開湯すぐ後の雰囲気には他では代えがたい良さがあって
週末毎に通うのが習慣になった
そんな穏やかな午後3時の藤の湯
・・・この空間の中
・・・誰にも気づかれないまま
・・・静かに牙を
・・・磨いているヤツが居た

洗体後、スチームサウナに入ろうとして
ふくらはぎの辺りにまだ泡が残っているのに気付いた
「じゃあ」ってんでケロリンで副浴槽からお湯をいただいて
下半身に掛ける
!!!!!!(゚ロ゚屮)屮「う熱っぢい!」

思えば開湯以降
誰一人として副浴槽に浸かる者は居なかった
誰にも構われず、水でうめられる事もなく
熱さが純粋培養されて
感情を失い熱湯マシンと化した副浴槽。。。
これまでの温浴施設での経験では一番の熱さだった

この機を逃しては末代までの恥
水風呂で極限まで冷やしてマシン狩りにリトライ
「はうっ!」10秒ちょいで「無理っ!」と主浴槽へ
( ゚д゚)ァラヤダ
44度の主浴槽が「まるでぬる湯みたいよ!奥さん!」

水風呂>副浴>主浴>スチームで確率変動
ジャンジャンバリバリ愉しませていただきました

真っ赤になった身体を脱衣場の鏡に映していたら
鏡の寄贈者の住所の表記が目に留まった
「札幌市白石町大谷地・・・」
札幌の行政区制施行は1972年。。。
判っていたけど
「ずーっと前からここに居るんだね」
と深~く実感

「・・・ずーっと一緒に居ようね」
思わずプロポーズしてしまった

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てるちん

2021.06.23

1回目の訪問

藤の湯

[ 北海道 ]

「こんちはー!」
「おう、こんちは!」
浴室の引き戸が開く度に明るい挨拶が交わされる
そんな銭湯が手稲の商店街にあった

中に入ると番台とおじさん
脱衣所を見渡す昔ながらの番台
立派なソファーがあって
丸篭のタワーもそびえていた

ピラミッドに積まれたイスと桶を持って
洗い場を使わせてもらう
赤カランを押すと見るからに熱い湯が「ドバーッ」と出てきて小気味いい

天井がとても高い
白い波板トタンが張られていて
昔の銭湯を強く思い出す
トタンのそこいらにカビの色も目立つけれど
手の届く範囲はどこもしっかり磨かれている
積まれた桶の下には簀の子が引かれている
ちゃんと気持ち良く使えるように整えられているんだ

先客のおじさんが石鹸箱のフタをキレイにすすいで
コップ替わりに水を飲んでいた
子供の頃よく見た光景だ
懐かしくて涙が出そうだった

銭湯のしきたり
先生や親じゃない「おとな」とのしゃべり方
人の身体のいろいろ
元気なあいさつ

全部、銭湯で覚えたんだったなぁ
そんな事が思い出されて
身体を洗う手も止まりがちになる

さて、噂の灼熱風呂の前にスチームで肌慣らし

「・・・嘘やん!!」めちゃクソ熱い!

過去サ活で「温度調整が可能」「常連客がいじる」
とある 誰かがやっちゃったのだろうか?

タオル回してみたが線香花火のように雫が降ってきて
ゆるやかな自傷行為となってしまう 
鼻呼吸なんて夢のまた夢だ
上下の温度差が激しく
フイに立ち上がるとトドメを刺されそうな程

水を張った桶とイスを持ったおじさんが入ってきて
イスを座面の上に置いて、その上に座った
このサ室の中での20cmの標高差はキツイ
やっぱ普段使いの人には「敵わねえよなあ」

1人用、四角四面の水風呂は伏流水のかけ流し
「熱湯」との対峙に向けて英気を養うに最適だ
主浴槽 温度計の針は45度を指している
「オバケなんて無いさ♪オバケなんてウソさ♪」
勇気を振り絞る時にはこの歌で何とかなる
小声で歌いながらも逡巡していると
おじさんが主浴槽両側にある水栓を豪快に開けた

「入れてもいいんすね?」
「入れない風呂は風呂じゃないべさ!」

「熱湯」を試してもみたかったけれど
ちょっと熱めくらいの藤の湯も粋なものだ

気づけば4人のおじさんが風呂を使っている
最期にもう一度勇気を振り絞って
「お先でーす!」とあいさつして引き戸を開けた
「おつかれさーん!」
4人のおじさんの声が背中越しに聞こえた
いい銭湯だ

※天気の良い土曜日のサ活です

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てるちん

2021.06.15

1回目の訪問

笑福の湯

[ 北海道 ]

ぐるぐる回りすぎて「バター」になったトラを最近あまり見かけない 
サンボの赤い上着、青いズボン、緑の傘が欲しくって
無我夢中で木の周りをぐるぐる走る4頭のトラ 
元気にしているだろうか またお目にかかりたいものだ 

トラは見られなくなったが札幌の西にある「笑福の湯」では
週末、稀に「坊ちゃんの湯」と「水風呂」を無我夢中で往復する「僕」を観察することが出来る

「水道水」の札の隣のカランで身体を洗い
ジェットの付いた小さ目の浴槽で本日の調子を伺う
男湯の狭いサウナの奥に座って砂時計2回転

ここまでは「プロローグ」だ
「ドラゴン桜」でようやくオープニングテーマと提供が映し出された段階にすぎない
お楽しみはこれからなのだ

水質、温度ともに最上級の水風呂
何度入っても「思っているより3cmくらい深い」 
着地時にバランスを崩しいつもよろめく
不思議だか何度来てもこの感覚が補正されない

静かに身体を沈めると
すり切りに満たされた水が「ザーッ」と溢れる
生き物は良い水に包まれると元気になる
元気があれば何でもできる
「坊ちゃんの湯」で闘魂注入だってできる

肩まで一気に熱湯に沈める
よーく冷やしてあるので「ワー!キャー!」言うほど熱くは感じない
そして5秒・・・・・・「来たっ!」
足先から脳天に向けて高速で「熱」が駆け抜ける 瞬時にだ
いきなり空間が「ぐにょーん」と歪んだ

サウナ→水風呂→休憩 
とは少し違うタイプの「ととのい」だ

しばし茫然自失…しかしその間にも
淡々と、しかし着々と「坊ちゃん」がリアルに身体に熱を伝えてくる
「熱ぃな〜」ふと、水風呂に目をやる
「はーい、ちゃんとすりきり一杯溜めときましたよ!冷たいよ~!」と言いたそうに
水がきっちり満ちている
数年前に滝川クリステルが言ってたひらがな5文字が頭に浮かんだ

そして僕はトラになった
飽きるまで、いや、全然飽きないので
せめて混み合ってくるまでは
「坊ちゃん」と「水風呂」の往復をさせてくれ
こんなに満たされた気分は久しぶりだ
「バター」になっても構わない


この前、病院でCT撮影をする前に看護師に言われた
「造影剤を注射した後、一瞬、全身が熱く感じますからね」
ゾーンの狭いたとえで恐縮だが
一瞬で熱が駆け抜ける感覚は全く同じだった

「笑福の湯」が無くなってしまうともはやCT検査に通うしかないのだろうか

バターたっぷりのパンケーキを食べてから考えることにしよう

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てるちん

2021.05.31

3回目の訪問

情報量が否応なく多い今だからこそ「自分の目で確かめる」ことは大切なことだ
文字や耳だけでは本当の事は見えないから

7ケ月振りに宿泊させてもらった
昨夏のオープンからの割引やらで安く泊まれることが多かったので何度か泊まっている
「人の少ないホテルで上等のサウナを静かに思う存分」そんな場所として認識している

その後の変化については皆さまのサ活で知識としては知っていた
今回その一つ一つを目の当たりにできた

「あ!履き物の取違い防止のクリップだ!」
「あ!宿泊客専用のロッカーだ!」
「あ!脱衣所内のウォーターサーバーだ!」
こう見ると幼児かお馬鹿のようだが声に出さないだけで脳内はこうなっていたのだから仕方ないだろ
「あ!オートロウリュの回数が!」
「あ!ナーマクサーマンダーバケツ!水一杯入れ過ぎて持ち上げられないや」
「あ!ボトルクーラー!にタオル絞ってるヤツ!(超怒)」
「あ!階段下がチャクラな空間に」
「あ!階段下の壁!お前大丈夫か!」

どれもこれもチープな工夫なのに超楽しいじゃない!?終始笑いながら過ごせる場所はそうそう有るもんじゃないぜ?

お笑い芸人もバンドもレスラーも河野太郎も
ブレイク前後で調子ん乗ってふざけてる時期が一番面白いんだ

トドメは当時は無かったアウフグース
団扇とブロワー!!最高にインチキで最高にカッコいい!
閑静なホテルフロントの階下でブロワーで「ブオー!!!」パンクだ!
くどいようだが「サイコー!」なのだ

そしてチープなだけじゃない
ふざけているだけでもない
サウナの温度は札幌圏最高峰に維持されているし
水風呂の温度とかけ流しの水量もサウナ愛に溢れている
「頼むぞ センチュリオン」
何かを託して帰ってきた

パンクじゃないがジミ・ヘンドリックスという早逝の天才ギタリストが居た
ジミの奏でるメロディは若き日の僕を魅了した
「彼のようにギターを弾きたい」そう思った
とあるライブ音源から比較的音数の少ない曲を選び
毎日毎日懸命に耳コピーした
弾けるようになった 嬉しかった
この曲だけに関しては僕とジミは「同レベル」なのだ

「自分の目で確かめる」ことは大切なことだ
後日、ライブ音源の映像を見る機会が訪れた
何なら動画に合わせて一緒に弾いてやろうかとギターを抱いてその時を待った
「同レベル」のあの曲が始まった

ジミはその曲の大半を「歯」で弾いていた

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てるちん

2021.05.20

1回目の訪問

男の嫉妬心は厄介だ 
特に嫉妬の対象が「センス」や「才能」であった場合
もんどりうって苦しむことになるのは
それを持たざる自分だ 

「絢ほのか」のオートロウリュ 
僕はこれを作り上げた男の(男なの?)の
「センス」と「才能」に猛烈に嫉妬をしていりゅ! 
ふざけなきゃヤってられない程に紅蓮の炎が心を焦がしているのだ!

この作品は無機質なアナウンスから始まる 
そして「ロッキーのテーマ」だ 
かつて聞く者の闘争心を掻き立てたトランペットの響きが今や牧歌的に聞こえる 
令和の世には「ちょっとスローテンポの「ロッキーのテーマ」」
でファィティングポーズをとれる者は多くはない 
あんなに興奮したM M号で「おっき」しなくなったのと同じことだ
あの男(だから男なの?)の思惑通りに闘争心が容赦なく奪われる

室内が暗転し、座席下の赤電球が灯る
「だったらテレビの電源も自動で切りゃいいのにw」
一瞬でもそう思った僕は愚か者でしか無かった 
灼熱の赤き暗闇の中、鈍い光を放つテレビモニターの中で勝俣州和が喋り続けている 
灼熱。。。暗闇。。。赤い光。。。勝俣。。。
映画「ブレードランナー」でリドリー・スコットがやったカオス演出じゃないか?!
「こ、こいつ…」鬼才にして天才
サウナの中だと言うのに「ゾクっ」と悪寒が走った

そうこうしている間にストーブに水が投下される
「これ壊れてますよ?ね?壊れてるわよね!鈴木さんの奥さん」と言いたくなる程大量に
あいにく男湯なので鈴木さんの奥さんは居なかったが爆撃並みの投下量なのは間違いない
「大尉殿もう勝敗は決しています!これ以上の攻撃は人道的に問題が!」
「Ha!Ha!Ha! Let’s Rock’n’Roll!」ジョワー!ジョワー!ジョワー!ジョワー!
視覚でも聴覚でも体感でも自分が焦土の真っただ中に置かれていることを自覚させられる
そうして最期の時、無慈悲な「機械仕掛けの狂風」が吹き始めた

熱風は最初から最後まで無感情に吹き付けてくる勝俣はしゃべり続けている
抑揚のない風に揉みくちゃにされながら中島みゆきの「世情」が脳内再生されていた
「時の流れを止めて 変わらない夢を 見たがる者たちと 戦うため...」
あのドラマのあのシーンが蘇る

「くそっ!超楽しいじゃねえか!」嫉妬の炎が熱風とセンスに吹き消された

まとめ
手作り感溢れてて「隙」があるのがいいと思う
熱風も吹き付ける場所とそうでも無い場所の格差が凄かったりして
「ピタゴラ装置」の精密じゃなくて「できるかな」でノッポさんが作る工作
何度目でも笑って楽しめます

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てるちん

2021.05.17

2回目の訪問

岬の湯しゃこたん
年に数回しか来ないけど
雪のある時期には来ないけど
そんな細ーいつきあいだけど気分をスッキリさせるための秘密兵器なのだ

透明な塩泉
室内に温度の異なる温泉浴槽が2つ
露天に2つ 室内にはジャグジーもある 
ここだけの話だけどどの浴槽も塩素のパンチがキツメで
お湯はあまりおすすめじゃあない
右奥にあるサウナは制限無けりゃ12人くらいの広さ
温度は90~95度
テレビは前から無かったけれどBGMも無くなってるね?
結果、窓から望む風景に思いをはせて10分で滝汗 準備完了

特に特徴の無い水風呂を短めに済ませたら身体を拭かずに露天スペースに出よう
「!」
日本海積丹のでかすぎる風景が広がっている「どーん!」とだ

でっかい風景を見ていると「蛮カラ」な気分になってくる
ふんどし締めて、長い学ラン着たくなる
葉っぱを咥えてみるのも悪くない 俺は男だ!

さて、本来、手ぬぐいはキュートな「あそこ」を隠すためのものではない 
右手で肩に背負うように持つのが宗家の流儀だ
背筋を伸ばして左手は腰っ! 足は肩幅より少し広いくらいに開く
深呼吸で息を整えたら
「ペチペチペチペチペチ・・・」
手ぬぐいを振り回して全身にくまなく叩きつける
いやいやいや健康法じゃない
身体の水滴を拭いておるのだ
全身の水滴を拭ききってしまっても手を止めてはならない
「ペチペチペチペチペチ・・・」
見よ!積丹の海よ!
あるがままの姿で「ペチペチ」やってる男の姿を!
そして俺よ!
楓楓のサウナが50代のおじさんばかりだったくれーで暗い妄想に走ってるんじゃねえ!
「疲れてるのかな?」わたせせいぞうのマンガか?「ハートカクテル」か?
男なら「無」になるまで「ペチペチ」やれえ

夕方になると西側の海に陽が落ちる
小さく見える奇岩に向かってペチペチするのが宗家の流儀だ
サンセットショーが終わると一点の曇りもなくスッキリしている
また馬鹿な事を考えることができる

さてとここも来年1月で閉鎖と聞いた
すでに飲食ブースは閉められていて「チョイナ」を思い出した

「ペチペチ」はどこでも出来る技じゃない
手ぬぐいを「あそこ」から「肩」に移動させるのにでっかい風景の後押しが不可欠だからだ

キュートな「あそこ」が隠す必要の無いくらいにブレイクすれば良いのだが 
それは難しいような気がしてならない
※5/15の出来事です

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てるちん

2021.05.17

1回目の訪問

いきなりですがとても良い施設です
どこもかしこも清潔感
綺麗な脱衣所で冷たい水を紙コップで飲める幸せ

露天の「ヘルシードーム」
気密性が高い室内は視界がきかないほどに細かなミストが充満していている
他に利用者が居なければ「ぶんぶん」とタオルを回してごらん
熱いミストと天国が降りてくる

この界隈の宝とも言えるモール泉に浸かって
野鳥のさえずりがBGMとなる露天は風景も相まってリラックス効果が半端ない 
くつろぐ上で「風景」はすごく重要なのだ 僕にとって
仕事で蓄積ししたストレスやイライラが「すーっと」流れ出ていくのだ
「サイコー!!」なのだ 「スッキリ!」なのだ!
なのだけど 
この日はこちらが万全ではなかった

ここはちょっとだけお客さんの年齢層に偏りがある
若年層と家族連れと高齢者のグラフが少し細い
ゴルフ場併設の影響もあるのだろう
働き盛り
責任世代
下の娘は大学2年、うっすらと感じる彼氏の影に気が気じゃない
「母さん、本当に女の子だけの旅行なのかい?」
「はいはい、そうですよ しつこく聞くと更に嫌われますよ」
どうにも女親の気持ちが理解できん
そうそうソロキャンプ始めました!

っていう感じの現役感バリバリのオジサン達がいっぱいいらっしゃる

不調のせいでサウナ室の雰囲気が違って見えてしまう
扉を開いて「ぅおっと、会議中かぁ」とつぶやくことになる
サウナ内が「管理職会議」みたいになっちゃってる
「今日の会議は発言しない」と心に決めて上段のストーブ横に座った

TVかと思った画面は本社と繋いだTV会議のモニターだった
目を瞑り腕組みをしているおじさんも熱さに耐えているんじゃなく
「パワポ資料は無難に整えた あえてヤバイこと書いてない けど突っ込み食らった時のために手元に資料持ってた方がいいな 先週、袋叩きになってたヤツ居たし」
てな事を考えているように見える

大変だよね?中間管理職
勤怠管理で「残業させるな」って上から怒られるよね?
若い頃は「24時間働ら~けますか?」なんてCMあったのにね?
理不尽だよね?
「ね?そろそろ水風呂入ろうよ?」

脳内独り妄想が止まらなくなったので駆け足で水風呂へ

ここも冷たすぎないいい女だ
長めに浸かって身体と頭を冷やした
露天のベンチで「ぼーっと」風景を眺めた
「疲れてるのかな」と思った
明日からまた緊急事態宣言に入る
気分がリセットできる「あそこ」に行きたい
宣言前だからって遠出は宜しくはない
「でも」
もしかしたらこれが最後になるかもしれない「あそこ」に向かう事にした

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てるちん

2021.04.28

2回目の訪問

水曜サ活

文の湯

[ 北海道 ]

午後4時の文の湯 
一番風呂を使いに来ていたお客さんがひけるタイミングで利用者は少ない 
まだ2回目の利用だけど 
やはりここのミストのコンディションが大好きだ 
他のサウナだと蒸された後の水風呂で「無」が訪れる 
今日はミストサウナの中で「無」になれた
熱いミストサウナだが熱いドライに比べるとやはり身体への負担が少ない 
熱いけどリラックス 
テレビ、BGMが一切無い中
定期的に発生する「ジョワー!」も単調かつ規則的で思考力が奪われてゆく 
天井からの熱い一撃で我に返ることが無ければそのまま昇天してしまうかもしれない 

さて、前回「あ 熱いじゃないか!」と興奮しすぎて見落としていた設備があった

「全身シャワー」と「うたせ湯」だ
浴室入口の両サイドにちんまりと配置されている 
「全身シャワー」をサウナ後の汗流しに使ってみた 
昔の家に付いていた玄関チャイムのようなボタンがある 
「ぴんぽ~ん」と言いながら押してみると圧の弱いシャワーが全身の汗を流してくれた 

「うたせ湯」こちらも発動には玄関チャイムを押す必要がある
「ぴんぽ~ん」先ほどのシャワーよりちゃんとしたお湯が降ってきた 
イスも置かれているのでじっくりと楽しめる 
サウナと飲める水風呂とブラックシリカと変わり湯の組み合わせだけでも時間がいくらあっても足りなかったのに 
これは困った事になったものだ 

さんざん楽しんでこれで切り上げようとサウナの扉を開ける
「?!」気づかなかったが、ここにも玄関チャイムがついているではないか 
これを「ぴんぽ~ん」すると何が発動する?! 
「気分悪くなったらこれ押せ」的なボタンは他施設でよく見かけるが全く説明が無い
ただチャイムがあるだけだ 
「ちょー押したいんですけど~!!」
番台から浴場主飛んでくるのか?! 
「ジョワー!」を手動で好きなだけ発動できるのか?! 
それともアレか?!アレなのか?! 
結局、チキンな私は押せなかった 
帰り際に浴場主にも聞けなかった 
楽しみがひとつ増えた

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てるちん

2021.04.21

1回目の訪問

水曜サ活

和風旅館扇松園

[ 北海道 ]

忘れもしない 小学校3年生の時に来ている 
それが何十何年前なのか?については差し控えさせていただくがえらい昔の話だ 
ここで書くような話ではないがその頃
ボクの両親は離婚問題を抱えていて 
家にいても煮詰まってしまうのだろう家族3人でここに一泊することにしたんだ   

当然、建物も変わっている懐かしいという感情はわかない 
滝を配した見事な庭園を眺めつつ2階の浴場へ向かう 
脱衣所のあいうえおのロッカーにも見覚えは無い 
当時は大きな湯船と洗い場だけだったと思うがそれも曖昧だ 
石をふんだんに使った高級感のある浴室で透明な湯に浸かる 
身体が温まるとともにあの時の記憶も溶け出してきた 

「温泉に泊まって気分を変えて」という目論見は功を奏さなかった 
狭い和室で口論が始まる 
こどもの感性はオトナが思うより格段に鋭いものだ 
その場の雰囲気に居たたまれなくなると
はじめはゲームコーナーにあった「チューハンター」で時間をつぶした
1回10円だったけどお小遣いはすぐに尽きる
仕方がないから部屋に居たくない時にお風呂に行くようにしたんだ

あの時には無かったサウナに入ってみる 
広さも十分の本格的な作りだ 
テレビが付いているけれどそれでも「ちょろちょろ」と水が流れる音が聞こえる 
どうやら簀の子の下に流れているようだ 
その効果なのだろう湿度が「ばっちぐー」だ 
温度計は80度チョイなのに湿度のおかげで汗が噴き出してくる 
こんなのなかなか無い!近けりゃ絶対入り浸るヤツだ 
飲める地下水水風呂でクールダウン 
もちろん水も飲む!この状況で飲む地下水がマズイわけない 
最高だ!おなかタプタプだけど 
露天スペースに座りの良い石のベンチがあるので昇天はそちらで 
うん!ここイイわ!

あの時は部屋からお風呂に行くためにフロント前を通る必要があって 
何度も何度も風呂にいくボクにおかみさんが
「ボク!お風呂が大好きなのね」と声をかけてくれたっけ 
なんて答えたのか、これも覚えていないけれど 
目一杯こどもらしく笑って見せたはずだ いつだってそうしていたから 

結局、両親は危機を乗り越えた
親父はもう旅立ってしまったけれど
僕は実家に向かう途中ここでサウナに入っている

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てるちん

2021.04.20

1回目の訪問

パンケの湯

[ 北海道 ]

源泉水風呂巡り③

フラヌイ温泉を出て富良野、芦別を抜けて上砂川 
かつてシュウに逢うために純が走ったであろう道を辿ってパンケの湯
ここにも好物の源泉水風呂があるのだ 
「ここにも」と書いたが途中の「芦別温泉 おふろcafe 星遊館」にもあるし 
近くの「チロルの湯」の水風呂も温泉水をオゾンでベイビーしたものだ 
こりゃあ空知だけでG-1グランプリ開催できちゃうでしょ? 
G-1って?もちろん「源泉水風呂ワン-グランプリ」年末にテレ朝でやってるヤツ 

さて パンケの湯 
温泉は無色透明無味無臭だ 
良い泉質ながらオーソドックスかつインパクト弱めで 志らくの点数が心配だ 

サウナは広めの2段で90度テレビを中心にした配置 
席を決めているローカル常連さんがいらっしゃって目線で軽い干渉を受けたりした 
スペックは標準的だがサウナを出てすぐの場所にかけ湯があるため 
カットマンが少ない 
ここまで含めて堅実なテクニシャンと見た ナイツ塙の高得点が期待できる 

そして源泉水風呂 
源泉を更に「冷やして」循環させているらしい 
それゆえ「水を溢れさせ過ぎると今よりぬるい水が補充されちゃうよ」と書かれている 
「なんですと!!」 
水風呂に入る前に掛け水をする人は多いであろう 
水風呂から冷たい水を桶に汲み取り頭から浴びる 
全身の汗を流し落とすと同時に頭と顔を冷やす 
合理的かつ推奨されている利用法だ 
水風呂のセオリー、常識と言ってもいいだろう 
それがだ!「やればやるほどぬるくなるよ!」 
常識に捕らわれない新しいスタイル 
「これは水風呂なのか?水風呂じゃないのか?」
昨年のマヂカルラブリーに続く論争が勃発した 
まあ、それ用の冷たいシャワーがすぐ近くにあるのでそれを使えばよろしい 
にしても審査員の票が分かれるところだろう 上沼恵美子の出方がカギとなるか 

真水のジャグジーもある 少しぬるめ 
このジャグジーは定刻になると自動的に湯が入れ替わる 
人が入っていようと居なかろうと関係ない 
ジャグジー1杯分の湯が勝手に足される 
足された分は溢れまくる 
あっという間に辺りは水浸しだ 
その様をジャグジーに浸かって「ゲラゲラ」笑いながら眺めた
アヒルちゃんを持って来れば良かった
とても楽しかった

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てるちん

2021.04.19

1回目の訪問

源泉水風呂巡り②

フラヌイ温泉に気持ちよさそうに浸かる田中邦衛さんの写真を
見たことのある方は多いだろう

男女入れ替えの施設で今回は「東の湯」が男側だった
「東の湯」までは廊下を少し歩く
たどりついた「東の湯」の暖簾横に例の写真が飾ってあった

脱衣所に入ると偶然さんの「サ道」のポスター
浴室内には休憩イスも置かれている
ブームの波に乗っかって繁盛してほしいものだ
閉じるなんてことになったら取り返しがつかないのだ
だってここには31度の源泉(水)風呂がある

大き目な浴槽が2つ
奥にあるのが31度の源泉だ

早速源泉を味わいたいところをグッとこらえて
洗体から温泉浴槽に浸かる
子供の頃から好きな「おかず」は最後まで取っておく派なのだ
ポケモンライクなデザインの鯉の口から温泉が流れ出しているのが
カッコいい 

ここのサウナは10:00から 今は9:30
でもミステイクじゃないんだなー
サウナには入室できてストーブも稼働中だからさ
適温になる10:00までの温度変化を愉しんでしまおうっていう寸法だ
スタートは70度ちょっと 
おっとこいつは「チョイナ」のロッキーじゃないか!?
暴君ロウリュまで20分くらいかけてじっくりと汗をかく
あの感覚を身体が思い出しているようだ
ここには桶をもった女神は現れないけれど
この時間のここであれば「チョイナ」を懐かしむことができるんだ
WE LOVE 北海道シリーズさ

サウナはMAXで90度チョイになる
十分に汗をかいたら水風呂だ
15度くらいかな?これでも十分に飛べるのだが
好きな「おかず」はちゃんと残してあるって言っただろ?

31度の源泉かけ流し
5分くらいじゃもったいないよ
長ーく浸かろ
温泉のなんちゃら成分がじわーっと身体に入ってくるよ
ゆらゆらとたゆたう「湯の花」が微笑んでいるよ
ゆっくりゆーっくり身体を冷やすのってこんなに気持ちEんだよ
せっかく上富良野に来てるんだから
普段使わなくても「なんまら最高!」って言ってみよ アイアム北海道マン

皆さん!サーセン!
今、世界中で一番気持ちEのは自分です

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てるちん

2021.04.19

1回目の訪問

源泉水風呂巡り①

ここには5年前に来ている 来てはいるのだけど なぜだかサウナ使わなかった
色々な方々、特にフロコさんのサ活を読ませてもらうたびに
「ちぇ、ちぇ、なんでサウナ入らなかったんだろう」
後悔とロマンティックが止まらないので来てみた

玄関くぐって真正面の券売機に「故障」の大きな張り紙
初っ端から「ニヤリ」とさせられた ここは細かい演出が上手なのだ
(故障は本当だろうけどね)

長方形の浴室に沿ってL字に浴槽が並んでいる 
温泉、高温温泉、電気風呂、寝風呂、源泉水風呂(ぬるい)、冷鉱泉水風呂(冷たい) 
温度の違う水風呂が2つってーだけでも贅沢なのにだ
それが源泉と冷鉱泉ってんだから
時代が時代なら取ってたね「天下」
日本の首都が江部乙だったかもしれないってお話

レンガと木材で設えられているサウナ室 
ボロさは微塵も感じないシックな空間 
ストーブがフル稼働してる時は100度近いくまで上がってた
アイドリング時には90度ほど 
広さとか汗の出が良いところなど望月湯に近い印象 つまりいいサウナ
いいサウナと2つの水風呂と2つの温泉と2つのあぶくモノ
時間がいくらあっても足りません!
サウナからの冷鉱泉を頭から被る!がとりあえずおすすめです
鉄の香りの柔らかな冷鉱泉が立ったままのあなたを確実に昇天させる

さて、もうひとつの醍醐味は休憩室
亀の剥製、アメリカンオールディーズのBGM、南部鉄瓶、PayPay対応
テーブルサッカー、土質標本、帆船模型、囲碁セット、WiFi使用可 
とても巧みにレトロが演出されている
戦略と高い技術を感じる
風呂が良いのは書いたとおりだ
「隠れて何をしてるんだ!?」

「昭和レトロ」で済ませていると
そのうちヤバイことになります

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