喜楽湯
銭湯 - 北海道 札幌市
銭湯 - 北海道 札幌市
しっかり雪が降った日曜日
喜楽湯はやはり空いていた
選び放題のカランで軽くお清め
主浴槽は「みかん」だった
ラドンから立派な刺青のアニキがあがってきたので
入れ替わりでラドンへ
「良いなあ好きだなあ!」
声に出して愛でることで気体であるラドンを体内に取り込む
ここは後でもう一度を愉しむことにして
本格的なお清めタイム
愛用のナイロンタオルと固形石鹸で洗っていると
「沢田さん珍しいっすね!」
アニキともう一人の刺青衆が銭湯話を始めた
沢田「ケンジか。丸駒通ってたんだけどメンテで休みってんでさあ」
沢田「で銭湯回ってるんだけど減ったな!銭湯!」
ケンジ「寿湯もこの前」
沢田「もう真駒内湯と川沿湯だけなんだよ南区」
2人ともナカナカにお詳しい
「話したい欲求」が膨らんでくる
「円山温泉はまだやってんの?」
言いながら地下に降りてゆく沢田とケンジ(敬称略、登場順)
2人を追って地下サウナに潜入
沢田「何だっけ?円山温泉んとこのケーキ屋!更地になった」
ケンジ「ああ、何でしたっけ」
チャンス到来
「パールモンドールですかねえ」
2人「そうだ!あんがと兄さん」
3人ともサウナや休憩のリズムも違うので
何とは無しにバラける
もっと盛り上がりたかったなあ
物足りなさを感じながら開けたサウナでは
二人ががまた並んでいた
ただ話題は移っているようで。。
沢田「なあ、ケンジ。最近の若いの、ほんと使いもんにならんくね?」
沢田「この前も新入りのタケルが連絡無しで現場行ってなくてさ」
ケンジ「ほう」
沢田「次の日何事もなかったように現れて「すみません」の一言もない」
ケンジ「ふんふん」
沢田「おかげで取引先の会長に「沢田さん、これで何度目ですか!」ってよ」
ケンジ「あいつら普通にヤル気の無さが顔に出てますよね」
沢田「アキラに「組の車の洗車頼む」って言ったら」
ケンジ「ん?」
沢田「それ僕の仕事ですか?って言うのよ」
ケンジ苦笑い
沢田「喉元にチャカ突き付けってやろうかと思ったわ」
わかる!めっちゃわかる!
業種が違うからボクの所では「チャカ」は滅多に使わんけど
心の銃を突き付けているぜ!いつだって
2人を置いて
2度目のラドンタイム
目を閉じてたゆたっていると不意に
騒がしい会話が聞こえてきた
2人がラドンの前を過ぎる
スチームに行くのだろう
ケンジ「中間管理職ってことっすよ沢田さん」
沢田「どこで道を間違えたんだろうな!」
2人の笑い声が聞こえた
ボクも同じだよ沢田さん
喜楽湯には今日も物語が溢れている
歳をとると寂しさが募りましてねぇ。ついつい会話に入ってしまうのですよ。ほほほ。
そーなんですよー。喜楽湯のお客はみんな優しいしねー❤️
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