2020.02.08 登録
[ 北海道 ]
食べてみたいパン屋さんが余市にあったので出かけた
帰りに長年の懸念店「鶴亀温泉」に寄る
一階奥には広い飲食スペースがあるが食事の提供は最近止めてしまったようだ
あちこちの施設で飲食提供が無くなっていくのは何だか寂しい
2階に上がるとすぐに男湯の暖簾がある
かけ湯を頭からザバザバ浴びて浴室内を見回すとずいぶんと空いている
サウナのドアが故障で開け放たれている(二重ドアだから大丈夫)
露天への出口、浴槽が並ぶ方向から眩しい陽ざしが差し込んでて良い感じ
外には温度違いの2つの浴槽に鉄錆び色の温泉が満たされていた
38℃のぬる湯につかる
体温より少しだけ温かい湯
冷たくはない「ほんのちょっとだけ温かい」不思議な感覚
その湯舟の中から晴れ渡る空を眺める
あっちに住んだことがある人ならば
東京の冬晴れを思い起こすだろう
少しだけ色合いが淡いけど冬の「BLUE」は心の塵を落としてくれる
ホントだよ?
サウナは3段で座面がゆったりして居心地よろし
熱さは抑えめでじっくりと汗を出すのがまたよろし
サウナに通い始めた頃を思い出すような
オーソドックスでトラディショナルな日本サウナが
今の季節感にマッチするね
サウナを出ると正面に広めの水風呂が控えていて
勝手に「ぬるかろう」と決めつけて入ったら
「喉元に刃を突きつけられたような」冷たさに襲われた
冷たさが「太く」て「静か」で「重い」のだ
大人の、それも老人手前の世代が好きそうな水風呂だった
「どうも~!」挨拶して帰ろうとすると
「うちのカレンダー持って行かない?幸せを呼ぶって評判なのよ!」
受付で声を掛けてもらいカレンダーを頂いた
「良いお年を!」初見でする挨拶じゃないか!と思いながら
温かな気分で鶴亀温泉を後にした
余市は夏に行った「うちゅうの湯」もクセがあってとても良かった
そういや、あちらも飲食コーナー諦めてしまっていたね
水が冷たいうちにどちらもにも再訪しなきゃ。と思う。
帰り道、よく行く魚屋に立ち寄った
「イカは今年はこれで終いだよ」と大将
今年も年の終わりが近づいてきた
12月20日を過ぎた辺りから、妙に昂った気分になるのは
未だ「ガキ」だからなのだろう
もう誰もクリスマスプレゼントやお年玉をくれはしないのに
[ 北海道 ]
円安の影響で2500円になっちまったが
日本のプライベートサウナの最高峰だからね、全然高くない
22番の部屋に近づくと「聞こえてくるね!」
さらさらのモール泉が湯舟を経由して流れ出ている「幸せの音」が
浴槽の底にお尻を付けて体育座りをする
体の分だけ一気に溢れ出たモールが海を作る
ボクの場合だとその体勢で水面が下唇ギリの辺りで
そっから下の全身を撫でるようにモールが流れ続けるんだ
低めの適温なので余熱には10分くらいかけても良いだろう
隣の水風呂に手を伸ばして「ちょっかい」を出すのも愉しいさ
好きな女の子には出しちゃうんだよね「ちょっかい」
渇望のサウナ、ドアが少し重くなったかな
ボクの為に熱を蓄えていたコイツは「幸せのサウナ」
浴室においたスマホから聞こえる音楽
木の重い扉越しにややこもったここだけの音響が心地よい
上段に腰を置いて脚を真っすぐに下に伸ばして
5分計の砂時計には頼らずにプレイリスト3曲を目途にサウナを廻して
これもまた体の分だけ水が溢れでる水風呂に身を任せる
モールも水も完全なサブスクで心も豊かになる
そんなんであっと言う間に90分が過ぎていく
「幸せの90分」
ローマを出たらナビに「おおきストア」とぶち込む
魔都帯広が誇るローカルスーパーだ
北海道は「アークス系」「イオン系」「コープ系」が牛耳っちゃったけど
お惣菜がみんな同じになっちゃってつまんないよねー
コンビニ弁当は工業製品の香りがするからさ
そのあたりはやっぱりローカルスーパーにトドメなのよ
「丸正食品」の味の濃い唐揚げとかさあ
「スーパーまつだ」のチープなお好み焼きとか好きだったんだけどなー
「スーパーチェーンシガ」なんて、気を抜いてる時に「ねぇお母さん」って呼んじゃって赤面した事すらある
白老の「くまがい」の鮮度抜群のお刺身も恋しい
お惣菜コーナーから「牡蠣酢」「親子丼のあたま」「自家製たくあん」
そして具沢山の「明太子パスタ」あたりをサルベージして
缶のハイボールを少し多めに仕入れたら
今日の宿、ふく井ホテルに向かおう
戦いはこれからなんだ
リニューアルしたサウナは「劇熱!」との噂で持ち切りだ
楽しみじゃないか!
ああ、楽しみだ!どうしよう!
明日はアサヒ湯の朝風呂も待っている
「幸せの街帯広」よ
こんなにボクを喜ばせてどうするつもりだ?え?どうするつもりだ?
[ 北海道 ]
しっかり雪が降った日曜日
喜楽湯はやはり空いていた
選び放題のカランで軽くお清め
主浴槽は「みかん」だった
ラドンから立派な刺青のアニキがあがってきたので
入れ替わりでラドンへ
「良いなあ好きだなあ!」
声に出して愛でることで気体であるラドンを体内に取り込む
ここは後でもう一度を愉しむことにして
本格的なお清めタイム
愛用のナイロンタオルと固形石鹸で洗っていると
「沢田さん珍しいっすね!」
アニキともう一人の刺青衆が銭湯話を始めた
沢田「ケンジか。丸駒通ってたんだけどメンテで休みってんでさあ」
沢田「で銭湯回ってるんだけど減ったな!銭湯!」
ケンジ「寿湯もこの前」
沢田「もう真駒内湯と川沿湯だけなんだよ南区」
2人ともナカナカにお詳しい
「話したい欲求」が膨らんでくる
「円山温泉はまだやってんの?」
言いながら地下に降りてゆく沢田とケンジ(敬称略、登場順)
2人を追って地下サウナに潜入
沢田「何だっけ?円山温泉んとこのケーキ屋!更地になった」
ケンジ「ああ、何でしたっけ」
チャンス到来
「パールモンドールですかねえ」
2人「そうだ!あんがと兄さん」
3人ともサウナや休憩のリズムも違うので
何とは無しにバラける
もっと盛り上がりたかったなあ
物足りなさを感じながら開けたサウナでは
二人ががまた並んでいた
ただ話題は移っているようで。。
沢田「なあ、ケンジ。最近の若いの、ほんと使いもんにならんくね?」
沢田「この前も新入りのタケルが連絡無しで現場行ってなくてさ」
ケンジ「ほう」
沢田「次の日何事もなかったように現れて「すみません」の一言もない」
ケンジ「ふんふん」
沢田「おかげで取引先の会長に「沢田さん、これで何度目ですか!」ってよ」
ケンジ「あいつら普通にヤル気の無さが顔に出てますよね」
沢田「アキラに「組の車の洗車頼む」って言ったら」
ケンジ「ん?」
沢田「それ僕の仕事ですか?って言うのよ」
ケンジ苦笑い
沢田「喉元にチャカ突き付けってやろうかと思ったわ」
わかる!めっちゃわかる!
業種が違うからボクの所では「チャカ」は滅多に使わんけど
心の銃を突き付けているぜ!いつだって
2人を置いて
2度目のラドンタイム
目を閉じてたゆたっていると不意に
騒がしい会話が聞こえてきた
2人がラドンの前を過ぎる
スチームに行くのだろう
ケンジ「中間管理職ってことっすよ沢田さん」
沢田「どこで道を間違えたんだろうな!」
2人の笑い声が聞こえた
ボクも同じだよ沢田さん
喜楽湯には今日も物語が溢れている
[ 北海道 ]
このペースだと死ぬまでにあと20回程しか来れないなぁ
1回1回を大切に味わっておかないと
こういうのって「市毛良枝」って言うんだよね?
「一期一会」だっちゅーの!テヘ!
“It's not Yoshie Ichige, it's a once in a lifetime encounter”
ご主人の「ごゆっくりどーぞ」を背で聞いて暖簾をくぐる
先客は1人だけ!じーさんオンリー
近いシャワーで丁寧にかけ湯して
温いほうの温泉へ
少しぬるめ
先客は独りイスで呆けてる
“じーさんOnly Lonely”
1年以上も来ないなどと不義理をしたこのボクが
サウナ独り占めって辺りにこの世の不条理を感じるが
二段目壁際のペラいタオルに腰を据えると
たちまちドライな空気が襲い掛かってくる
ヤメロよ痛いよ!“Auchi!Auchi!”
汗が滴るまで甘い痛みがボクを弄ぶ
這う這うの体で這い出すと
じーさんがじーっとこっちを見ていた
“The old man is staring at me”
水風呂には熊本五老ヶ滝のように白いしぶきが注がれている
冷鉱泉が下からボクを見上げている
足先からゆっくり上がる視線はボクの唇で動きを止めた
「エ、エロいじゃないか!」
“Isn't it erotic?”
たまらなくなって冷鉱泉に身を委ねる
「プツン!」ここで自我が止まってもイイ
クラクラしながら隣の源泉に移動する
【30℃】燗酒で言えば【日向燗】と言われる温度
人肌より少しぬるく香りが立つ温度らしい
瞬時に身体と一体化する奇跡の水風呂
風呂上りに蕎麦を手繰って日向燗
まだ蕎麦やってるんだっけ?ここ
じーさんは高温温泉から、やはりこっちを見ている
消えかけたエロがじーさんに乗り移ったのだろうか
じーさんの目にエッチな光が宿っている気がする
“Old man, stop looking at me with naughty eyes.”
さて、高温温泉に入って1クールの締めにするか
湯船に近寄るとそばに居たじーさんが立ち上がった
ゆっくりとバスタオルに手を
ボクの目をじっとみながらタオルを外した
「どうしよう!?」
“Hey!Old man, stop taking off the bath towel and stay away from me. Please.Please.Please...”
立ちすくむボクの前を通ってじーさんは普通に湯船に浸かった。。だけだった
“I protected what was important to me"
[ 北海道 ]
とあるソロ専用のキャンプ場ではオーナー主催の焚火を囲む集いがあり
軽く飲みながら語らうことができる
近くにいた人の会話にある「町」の名前が出てきたので思い切って声をかけた
ボク「その町の中学校の卒業生なんですよ」
相手「え?何年生まれ?」
ボク「〇〇年」
相手「うそ!俺〇×年生まれで早生まれだから」
2人「同級生じゃん!」
親の仕事の関係で転校ばかりで
その町にも中学2年で転入した
もう懲り懲りなので
中学を出たら大きな町の高校に入って独り暮らしする事になっていた
なので卒業以来およそ40年ぶりの再会
ボク「小さくて可愛い顔してたのになあ」
長身髭面のおっさん 彼のあだ名は「オック」
遅くまで話をしたが足りないので
翌日は風呂にに寄って帰る事になった
露天で紅葉を眺めながら湯に浸かる
オック「修学旅行札幌だったな」
ボク「風呂が広かった」
オック「オレ体が小さくて、あの頃はまだ…そのぽやぽやでさ。毛」
ボク「人殺しみたいな目ぇしてタオルで死守してたよな」
オック「最後ヤザキにタオル奪われるんだよな…」
映像が頭に浮かぶ
確かにそこには「ヤザキ」がいた
入った事無いと言うサウナに連れこむ
オック「あの時、色っぽい話もあったよな?」
ボク「杉っちょが付き合ってた女の子にキスの不意打喰らうヤツ?」
オック「そうそうミーシャってあだ名のおとなしそうな子なんだけどw」
ボク「舌が入ってきて堅物の杉っちょが心の底から驚いて」
オック「全力で突き飛ばしたw「何て事するんですか!」って」
ボク「名言だね!ただ杉っちょ柔道部だから」
オック「数メートル飛んでったんだよ、ミーシャw」
ふと気になって
ボク「そういえばヤザキってどうしてる?」
オック「…ヤザキ、30代で亡くなったんだ」
そこからは昔話はやめてサウナのスパルタ教育を始める
ボク「サウナは20分が世界標準だ!『えっ?』とか言うんじゃない!そんなんだから国際人になれんのだ!」
ボク「水風呂では初心者なら300数えるのが基本だ、都会では幼稚園児が涼しい顔して入っておる!」
容赦なくいたぶれるのが同級生の良い所だ
別れ際、オックは名刺をくれた
名刺を眺めながら会話する
オック「お陰でサウナがわかってきたよ」
嘘しか言ってないので心に蒼い痛みが走る
ボク「楽しかったよ。ヤザキの事は驚いたけど」
オック「みんな色々あるんだよ」
40年は長い。ボクだって色々あった
生きてるけどさ
「オック」ってのは苗字由来のあだ名なんだが
名刺には違う苗字の彼の名があった
きっと色々あったのだ
[ 北海道 ]
今日の寝床は河原だ!
日よけのタープを張ってその下に
1人用の小さなテントをぽんと置けば
誰にも邪魔されない僕だけの居酒屋が完成する
まずは仕入れを兼ねて銭湯に行こう
サウナコタンに向かうも「またか・・・」駐車場に空き無し
すぐ近くの「大照湯」に向かうことにする
実は先週も同じ曜日に同じ場所でテントを張って
同じ様にサウナコタンに入れずに「大照湯」に行ったんだ
てなことでここは2回目なのだ
同じ曜日、同じ時間帯ということで
先週居た常連さんが今日も居るw
おじさんたちは脱衣所の棚にマイマットを置いている
その数ざっと数十枚 置きマットに淡い憧れを抱く
男湯に入ると左手手前から
「電気」「主浴」「ジェット」と来て
角のサウナを挟んで右側が水風呂という構成
サウナは2段、銭湯サウナとしては広めで
常連さんたちのの社交場
スキンヘッドのおじさんが
今度アジアへ旅に行く話をしている
「今度はベトナムにも寄るんだ」とか
全身和彫りのおじさんは
ブランキジェットシティーのドラムの人みたいな
長髪モヒカンを揺らしながら「うんうん」「ほうほう」と相づちを打っている
バラバラにサウナを出てバラバラに戻って来て
また話の続きをする「うんうん」「ほうほう」
二人とも楽しそうで笑顔が絶えない
「なんかいいなあ」羨ましいなあ
来週また来たら、あの輪に入れる?少し期待してみよう
こんな気持ちになるのが古い銭湯の魅力だ
水風呂は冷たすぎず水柔らか
少し長居してからの「ジェット」がぬる湯と神調整
さすが老舗は喰わせ方が上手いねぇ
3回ほどループして「大照湯」を後にする 満足
さて、魚屋によって河原の居酒屋に戻る
小さなテーブルを2つ出す
一つは焼き場、もう一つは「自分専用カウンター」になる
自分の好物しか出てこない夢の店
とりあえずすぐ食えるつまみは
家で仕込んでタッパーで持ってきてる
マッシュルーム多めのキノコの強ペペロンで居酒屋開店だ
焼き場には炭が熾きているので立派なナスを乗せて放っとこう
コレは勝手に旨くなるヤツだ
魚屋では白い脂肪がドカッとのったイワシを買ってきた
三枚におろしてある
振り塩をして10分ほど置いといて
レモンを絞って食べてみる 醤油はかけない
一点の曇りもない旨さに慌てて酒で追いかける
すぐ横の川にはサクラマスが遡上していて
容易にその姿を見ることができる
暗くなるまでにもう少し時間があるので本も少し読めそうだし
この分だと夜は気が狂ったような星空が満喫できるだろう
酔いつぶれてしまわなければ。。の話だけど。
[ 北海道 ]
「敬老の日なので65歳以上は無料ですよ」
その張り紙を見て血の気が引いたが
サウナ難民にるのもアレなので暖簾をくぐる
中に入ると景色は予想通り、いや、予想以上だった
下駄箱満杯、休憩処一杯、脱衣所は目一杯
常連さん「1」に対して初見(と思しき)おじいちゃんが「9」
そりゃあ日頃の秩序や常識は通用しないわよね
ここの人工炭酸泉が微妙な「ぬる湯」で大好物なのだが
長辺に横並びで3名
両辺で6名が定員と思っていたところ
この日は11人だ
膝を抱えてちっちゃい体育座り
常連は逃げて行くので
結局初見(と思しき)おじいちゃん11人が炭酸性を埋め尽くす小さな地獄絵図が生まれている
入れ替わり入れ替わりでもずっと11人
でも「仕方ないさ」敬老の日だもの。。。
さてサウナだ
せっかくの好意の振る舞い風呂だからと
普段は来ないであろうおじいちゃんたちがここも埋めている
銭湯やサウナで「シップは剥がす」
という常識は新参者には通用しないらしい
「嗅覚」を失っていて良かったと初めて思った
匂いがわかったならサ室の空気は「シップ臭」が満ちていたはずだ
サ室の内と外で話が弾む2人はドア閉めてどっちかで話せ
おかげでサウナの熱気が消えてしまったが
大声で年金の話で盛り上がるグループが妙な熱気を帯びている
「仕方ないなあ」水風呂に移る
ここも当然おじいちゃんで満杯。。。かと思いきや
新参者は水風呂には見向きもしないw
「らっきぃ~」と思ったが温まってないんだ身体が!
「仕方ないから」主浴槽と水風呂を往復して凌ぐ
周りを見回すとと少なかった常連がほぼ居なくなっていた
「仕方ないから」ボクも帰ろう
世の中は「仕方ない」で出来ている
「少子高齢化」は仕方ない
だから「移民受入れ」も仕方ない
その人たちがルールを守らないのも
ヴァイオレンスなのも仕方ない
外貨獲得のためには「インバウンド」も仕方なくって
その弊害や「オーバーツーリズム」も仕方ない
ってその縮図でしたよ!今日の「こうしんの湯」
ボクもいい歳なので敬う「おじいちゃん」「おばあちゃん」はもう居ない
孫は居ないので「おじいちゃん」ではない
微妙だけれどまだ「おっさん」でギリ通用する、ギリ
まともな「おじいちゃん」になるために
努力しよう!と思ったね!
ボクが振る舞い湯をもらうまで何年だ?
危機感待ったなし
「こうしんの湯」はとても良い銭湯で
今日の振る舞い油みたいなことをマメにやってくれるんだ
だからさ、サウイキのみんな
ボク達は常識ある「おじいちゃん」「おばあちゃん」になろうぜ!
[ 北海道 ]
閉店直前、夜の「さぎり湯」
「あと50分だからね!」受付で声を掛けられて浴室へ
「わぁお❤️」大好きなダーリン(さぎり湯をこう呼んでいます)独り占め気分
誰もいないサウナ上段に寝転んでみたり
いつも混んでるジャグジーのど真ん中を占領したりと
贅沢な「さぎり湯使い」が出来て満足した
でも「やっぱりな」とこの時確信したことが一つあって
芳醇な硫黄臭をやっぱり感じなかった
これっぽっちも臭わない
どうやら「嗅覚」を失ってしまったようだ
しばらく前から「おかしいな」とは思っていたんだ
アロマもニンニクを炒めた香りもしなかった
齢取って枯れて来ると「オナラが無臭になるんだなあ!」と本気で思ってたし
「スモーキーさとモルトの香味、奥にドライフルーツの甘み」と悦にいってたウイスキーだって別に「トリス」でも同じだったって事だ
味覚は生きてるし「まあ大丈夫でしょ」と軽く考えるようにしてたのだけど
「さぎり湯」を出てキャンプ場に戻った後、事件が起きた
オイルランタンを灯して
小さな焚火を熾して
最近お気に入りの
ハイボールを呑み始めた
缶のじゃなくてボトルウイスキーと炭酸水で作るヤツ
匂いはわかんないけどハイボールが美味いのはわかる
カポカポ呑んじゃう
だいぶん楽しくなってきた辺りでボクは
炭酸水の瓶とランタン用に灯油を入れた瓶を取り違えてしまったようで
まさかの「灯油ハイボール」が完成していた
香りがわからないものだからそれを「ごくり」とやっちゃったよ
「匂いが大切」だということを思い知る
煙いのわからんと死んじゃうもんなぁ
医者によれば「匂いの神経が全く働いてない」そうな
「治るかもしれないし治らないかもしれない」と
「ふーん、よし」この一言で切り替えた
きっと治ると思うんだ
焦らされるのは嫌いじゃない
「禁欲」もののエロ動画は大好物だし
何より楽しみじゃないか?!
長い眠りから醒めたようにボクの「匂い」が戻ったら最初に嗅ぐのは何の匂いだろう
オナラはヤだけど冷鉱泉のつーんと鼻に抜ける金気臭なんか「ちょっとイイナ」と思うんだ。
[ 北海道 ]
アキネクトさんのサ活に嫉妬した
と言うのもこの夏
僕と「冨士乃湯」には、ある物語が進行中なんだ
銭湯は日常の疲れを癒す場だ
「冨士乃湯」はその「癒し」が群を抜いている
それは単に湯質の良さだけではない
いや、実はそこが問題なのだ
というのも店主が馴染みの無い客に披露する「自慢話」が絶品なのだ
アキ女史のサ活にある通り
この店主、初めてと思しき客に「初めてきたの?」と尋ね
そこから自慢話がスタートする
何が自慢かといえばそれはもちろん「水」だ
話の7割は「ヌルヌル」という言葉で構成されており
あたかも「ヌルヌル」が日本語の最高峰の形容詞かのように使われる
これが耳に心地よい
店主のセクシーな声が僕の心をつかんで離さない
まるで水の精霊が語り掛けているかのような感覚に陥る
しかし、この貴重な体験には大きな問題がある
そう「顔なじみ」には一切自慢話をしていくれないのだ
僕は決して常連の域では無いが
近所でもあり、そこそこ通っているため
しばらく前から自慢話は聞けなくなってしまった
どうにかして、あの感動を再び体験したい
だが店主は徹底している
顔を覚えられたら2度と聞くことは無い
なんとか「初めての客」に見せかけ、あの至高の自慢話を聞こうと
夏の物語は始まった
作戦1:変装
100均でサングラスを買った
加えてタンスの奥で朽ちていた昔の服を引っ張り出した
「オーバーオール」人のキャラを捻じ曲げるのに最適のアイテムだ
完全に別人
笑いが込み上げてくる
「初めてきたの?」その一言に期待を込めて湯賃を渡す
店主が僕を一瞥、そして・・・無言
「ダイアン!彼は中々侮れないよ」
作戦2:初めての客を
ならば初めての奴を連れて来ればいいじゃん
すぐに連れていけるのは身内しかいない
高校生の息子を無理やり連れていくことにする
「お前が来たら自慢話が聞けるんだよ!」
興味を示さない息子を動かすのに千円札(新札)1枚が必要だった
受付には店主がいる
息子とは距離を置いて先に行かせる
今度こそ聞ける!と思った矢先、息子がこちらを振り向く
「ここなら前に来た事あるわ」
まさかの裏切り、声に出して言っちゃう正直者
「お前を連れてきた意味」を考えて千円返しなさい
しくじった2人は風呂に入った
僕から「ヌルヌル」体験を奪った彼は
スチームサウナには入らなかったと言う
内心ニヤリと笑ってサウナに誘う
「結構熱い」とか言っている隙を伺ってタオルをひと廻し
不意打ちの焼夷弾は殊更に効くだろ
悲鳴を聞きながらも次の手の思案
作戦3:近日実行
[ 北海道 ]
少し前の週末
学祭に息子がバンドで出るというので観に行った
ボクの頃とは演る曲が違い過ぎるが
オリジナル演ってる子たちも居て楽しかった
帰りに数年振りにあいの里の「なごみ」へ寄る
清めてまずは露天
「じぇじぇじぇ!(古ぅ)」
お湯が記憶のソレと全~然違う
強塩泉だったのがトロトロのモール泉に
温泉がフルモデルチェンジなんて事があるんだね
ここはこじんまりしてて
客が少ないととても落ち着く
「ふぅー」モールに潜むようにゆっくり浸かる
学校祭なんかに行ったものだから色々と思い出しちゃうよ
ボクも学祭には出たクチだ
普段他校生とバンドをやってたので学祭は
メンバー集めからだ
集ったメンバーは堂々の低SPECだ
「これじゃあ目立てねえなぁ」
ちゅう訳でボクは一か八かの禁じ手に出る
1学年10クラス450人の同級生の中で
1番可愛い女の子んトコに走ってって
「学祭で歌わない?」と誘ってみた
「誰かか誘ってくれるの待ってたのよ♪」
そう言って笑う「みきちゃん」はとてもとてもキュートだった
放課後に友達ん家のガレージ借りて練習
メンバーは男4人と彼女
「可愛い」だけで誘ったボク等のボーカリストは
UA(うーあ)みたいな
野太いブルースを歌える凄げえ奴だった
「歌は才能なんだ」とこの時思い知った
本番。バンドは野太いブルースを奏でる実力が無いので
浜田麻里なんて歌わせて申し訳なかったが
みきちゃんの歌はバンドの演奏など関係なく
聴衆をぶちのめした
ミキサーやPAで来ていた音響会社の人が
みきちゃん(だけ)をスカウトしにきた
彼女の居なかったメンバー3人(ボク含む)は
すっかりみきちゃんにお熱になっていたが
実は経験豊富で超奔放な彼女にこの後
ヘリコプターのように振り回されることになる
みんな大ケガするのだが
そうやって大人の階段を昇ったんだ
露天に別のおっさんが入って来て我に返る
「いかんいかん」永く入りすぎだ
サウナの3段目に席を移すが10分はもたない
我慢して入るのもアレなので
「ぬるめ」の水風呂を次の人が来るまで占領する
二度とは帰ってこない17歳の夏。。。か
更衣室のカガミが映す姿に17歳の面影はありはしない
ため息ひとつついて、ビーサンつっかけて外に出る
老いた体にも夜風は優しい
[ 北海道 ]
やっと今年の初キャンプ
奥の木立ちにテントを張れば
森の息遣いの中で過ごすことができるサンクチュアリー
国設白金野営場で2晩
奥の方で過ごそうとする人は皆静か
一番大きな物音が虫の羽音
夏至の柔らかな陽ざしは長く続く
そんな中に
小さなテントを張ったら
ウイスキーの瓶を1本出して
小さなイスに腰を据える
小さなグリルに炭を熾して
後は肉なんかを少しずつゆっくり育てながら
ひたすらに本を読む、そして呑む
読書が好きだけど
まとまった時間が取れていない
「読書欲」が溜まっている
色んな本を読むけど
好きなのを繰り返し読むのも好きだ
今日も「好きなの」を何冊か持ってきている
ハイボールを片手に読み始める
静かなので凄く集中できる
作家の想いを理解するのに
全能力を使うことができる
好きな本にそんな読み方をしたら
面白いに決まってるじゃないか
ハイボールで始まったウイスキーが
いつの間にかロックを経てストレートになる
少し高いチョコレートも持ってきている
この楽しみが2日後の朝まで続く
キャンプ場で貰える割引券の中から
「碧の美ゆゆ」という聞きなれない施設に行ってみる
何のことはない「湯本白金温泉ホテル」が
改名リニューアルしたものだった
浴室周りは以前のままで変わってないと思う
手始めに露天風呂へ階段を降りて行く
階段から「ブルーリバー橋」がよく見える
「白ひげの滝」観光のアジアの友がわんさか見える
てことは友からもこちらがよく見えるということだ
挨拶代わりに橋方面に仁王立ちして腰を「ひと振り」。
「パチン!」アジアの友よボクの音だよ
タイから美瑛にやってきたソムチャイさんが
美しい白ひげの滝の斜め右上に密かに写る
日本の秘宝に気付くのはいつだろうか
バンコクに着いて甘いタイ茶を飲む頃だろうか
貴方がスマホで写したその画像
なにしろ無修正ノンモザイクのお宝画像だ
タイで家宝にしてほしい
サウナでもアジアの友とのセッションとなった
友はしっかりとバスタオルを腰に巻いている
会話は出来ないが互いに存在を許容し
同じタイミングでサウナを出て水風呂へ
2人で余裕で入れる広さの水風呂にまずボクが入る
この時期にしてはとても冷たかった
「ほよお~」情けない声が漏れる
友が笑って自分も水風呂に入ろうとした
「ノー!ノー!」バスタオルはダメ!身振りで伝えてみる
ボディランゲージは伝わったようだ「OK!OK!」
友は静かに腰のタオルを外した
「デカっ!」思わず出てしまったが意味は伝わっただろうか
[ 北海道 ]
久し振りに「サム」に来た
2つの温度のモールがイイ
でかいスタジアムサウナも「雑な」ところがカッコいい
ボクは食べないけれど「とんでん」の食事はそりゃ旨かろう
でもジャンボ茶碗蒸しを「ふぅふぅ」する時間があったら
ボクはその時間を「双頭の水風呂」に捧げる
なぜって?ボクは「水に憑依」された人間だから
水に操られ、水に生かされ、水に葬られる
まあ「人魚」だと思ってもらえば
この愛らしさ含め遠からずってとこさ
Nokkoがボクのこと歌ってくれたこともあったよ
水。
子どもの頃から弄ばれた
池、沼、川、ドブ。
水があればどこでも落ちて溺れた
「アラマア」それはそれはよく落ちる
親が妙な占い師から高いお守りを買ってしまうほど
よく落ちた
2つの露天風呂は、まあどちらでもよろし
モール泉の質感は目ぇ瞑っててもわかる
サウナ前のアップには都合が良い
出来上がったら「さあ行こう!」スタジアムに乗り込む
藤浪晋太郎のような荒れっぷりが持ち味で
名サウナだったりポンコツだったりするのが愛おしい
そんで水風呂だ
源泉22℃から井戸水10℃ぉ?
それとも
井戸水10℃から源泉22℃ぉ?
人魚ちんはね
源泉22℃から井戸水10℃からの22℃をお薦めする
1.5往復めの22℃に3分いるとぼーっとしてくる
アンパンマン
オズの魔法使いの「西の魔女」
ジャミラ
大リーグボール2号
みんな「水に弱い」ボクの仲間だ
グループ名はSUINAN-FIVEさ
占い師は「水難の相」と言ったらしい
泳げりゃいいんでしょ!そう思っていたが
大人になってからは
水道管凍結をやたらめったらやらかすようになった
部屋の窓からスコップで水掻きだしたり
融かそうと思って夜中に戸外の水道管を
バーナーで「ブオオオオオ!!」ってやって
お巡りさんに「肩ポン」されたり
※友情出演:室蘭警察署東町交番
下の階の人に弁償金払ったり
水はボクから多くのお金を持って行ったね
サウナが好きだ
とても好きだ
でも本当は
サウナの後の水風呂こそ至高だ
そう、今もボクは「水」に弄ばれている
[ 北海道 ]
肉屋を覗いたら
「角(エッジ)の立った」惚れ惚れするようなレバーがあった
少し買って小躍りしながら帰る
「サッと」つまみに仕立てる
新鮮なのでクセも無く柔らかく、そして甘い
目論見通りの味に目じりが下がる
「呑んじゃお!」
冷蔵庫の角ハイボールを取り出す
ハイボールはきちんとグラスに注いで氷を入れる
落ちぶれてもコレだけは拘りたい
「ゴクゴク」っと呑む
焼いてタレに漬けたレバーで追いかける
レバーは「タレ」だ
焼き鳥屋みたいなタレは家では無理なので
白胡椒を効かせたウスターソースに漬けこむ
ハイボールには鉄壁
馴染ませると更に旨くなるな
我慢も調味料のひとつだ
その間に銭湯行っちゃおう
この組み合わせに「風呂上り」というスパイスを追加する
そんで風呂あがりの1杯目は
スコッチハイボールにしよう
酒屋のお姉さんが「これでハイボール作ると旨いですよ♪」と
お薦めしてくれた取っときだ!わお!興奮するぜ!
氷も冷蔵庫のじゃなくって
ロックアイス奮発しちゃおう!
「よっ!大統領っ!」
あ~楽しい、老いた胸だってときめくんだぜ
パイナップル柄のアロハシャツを羽織って
ビーチサンダルつっかけて歩いて出かける冨士乃湯
入れ違いの客に声をかけたくなる
「今年も来たねえ!」何が?って「夏がだよ!」はっはっは(妄想)
西日が目いっぱい注ぎ込んだ空間に
オッサン達の笑顔が咲いている
気持ちいいから笑っちゃうんだよ
ここで小難しい顔してるヤツは結構深刻だ
混んでる中、カランに陣取って
泡立ちにくい水質を「征服する」ような気持ちで
固形石鹸でナイロンタオルを泡立てる
「新陳代謝」を既に忘れた老いた我が身体の
僅かな皮脂汚れをキレイさっぱり流したら
深めの主浴槽に潜んでサウナの様子を観察だ
ずーっと出てこねぇオッサン居るんだわ
利用者が1人になったところでスチームに参戦
居たのは近くのスーパーでよく見る爺さんだ
昼間っからストロング系の酎ハイ買って
その場でブツブツ言いながら呑んじゃってる
砂漠のコヨーテみたいな寂しい顔した爺さんだ
今はスチームにまみれてニヤニヤしてる
だから大丈夫だ爺さんも僕も
このサウナに来れれば
まだダイジョブ
コンビニでロックアイスを買う
つまみは他にもいくつか用意してある
チョットずつ色んなのつまみながら呑むんが好き
お薦めのスコッチハイボールは天に昇るほど旨い
風呂あがりのスパイスも拍車をかけている
昔、録画した「キングオブコント」なぞ見始める
ハイボールは1杯毎にどんどん濃くなっていく
大丈夫だ
[ 北海道 ]
平日休み「どこか行こうか」行き先を考える
「パラダイスヒルズ」はどうだ?
十人並みのサウナだが冷鉱泉の水風呂はいい
サウナ終わりに近くのラーメンでニンニキーになるのも良い
途中コンビニ寄ったついでにサウイキをチェック
「パラダイスヒルズ」は露天の調子がイマイチと
無事之名馬(ぶじこれめいば)と言うが
万全の姿を滅多に見せてくれない
それが「パラダイス」
「メープルロッジ」にも久しく行ってなかった
流れで岩見沢のブックオフに寄って中古ギターを眺めるのもイイな、岩見沢店在庫多し
美唄焼き鳥の持ち帰り店も近くにあるし
「メープル」到着っと
やっちまった!休館日!
じゃあってんで「チロルの湯」
本日2度目のメンテ休館日!
イラつきを噛みしめながら考える
否!考える余裕がない
魂が北村温泉を指さす
早歩きで男湯
心に余裕がない
洗体を済ませてすぐサウナ、まずサウナ。無事之サウナ
「バクバク」していた心拍が一旦落ち着いて
そこから熱と圧で再び上がっていく
このパターンはやたらと効く
若い頃やった良くない酒の飲み方のようだ
汗の出方も今日は激しい
砂時計が落ちきるまで待ってサウナを飛び出る
冬とは別人格の水風呂を経て露天のイスに倒れ込む
「ハア、ハア、ハァ・・」ここでようやく人心地つく
発端は「どこかに行こう」であって「サウナに行こう」ではなかった
だが実際はサウナを決めて
そこに他の行動を組み合わせて考えている
出張だってそうだ、ホテルをサウナで選び
ホテルからイケるサウナも考える
思考の真ん中にサウナが居る
いや「サウナ」に考えさせられている
落ち着いて聞いてくれ
みんなも自分の行動を顧みてほしい
サウナ中心に考えサウナ中心で動いているだろ?
「サウナノドレイニナッテイルンダヨ」
中東の片隅で多く植物の1つに過ぎなかった「小麦」は
ほんの数千年で世界中に蔓延り、史上最も成功した生物になった
人間を思い通り奴隷のように動かすことによって
同じ様に今、僕たちはサウナに跪いて(ひざまずいて)いる
Googleでの「サウナ」検索はずっと鰻登り
銭湯が消えていく中でサウナは増えている
日本ザリガニとアメリカザリガニ?
そんなこと考えていたら疲れてしまった 身体も冷えた
我がオアシス四角四面の露天に浸かる
心の波風が静まって平穏が訪れる
帰りはあいの里の「なごみ」に寄れるなと考えている
[ 北海道 ]
「悪い子(ゴ)は居ねがー?!」
銭湯でいつも子どもを探している
風呂での立ち振る舞いを
子どもに教えたくて銭湯に行くんだ僕は
子ども同士連れだって来てる子どもがベストだ
僕がよく銭湯に通ったのは小5の頃だが
最近の小5はこまっしゃくれて手厳しそうだ
小3くらいがちょうどいいだろう
「タオルは湯舟に入れてはイケないよ」
「ちゃんとおチンチンをキレイに洗うんだよ」
その昔
大人は小さな子どもの僕を気に掛けてくれた
教えてくれるし叱ってくれる
子どもという立場は居心地が良かった
ところが、いつの日からか僕は大きくなりはじめた
・・・始めにアイドルが年下になった
夏休みに観る高校球児も気付けば年下
プロ野球やサッカーの選手も
そこからは信じ難い速さだった
安全圏だと信じていた力士までもいつの間にか年下
落語家だって「桂宮治」以降のメンバーは年下だ
僕の心の中の「子ども」がグズっている
子どもに戻ることが叶わないのなら
せめて子どもに教えたいと言ってきかない
今日はある理由から喜楽湯に来た
パパパと脱いで浴室に入りぐるりと見渡す
子どもの姿は見えない
カランのお湯がぬるいので主浴槽から桶で
ガンガン湯を頂いて身体を洗う
立ち上がり際にシャワーに頭をぶつけたが
何事も無かったように振舞うのは得意だ
ロンドンから正式種目になるらしい
喜楽湯は風呂ん中で階段を昇り降りできる
遊園地っぽくって子どもに人気になりそうだろ?
子どもは好きだもの「階段とボタン」
そろそろ来るだろうか
スチームを浴びながら待つ
ラドンに浸かって待つ
地下の水風呂で遊んでいるかもしれないなあ
そう思いついたので「エアなまはげ」を発動する
心の中で奇声を上げる「泣ぐ子(ゴ)は居ねがー」
心の出刃包丁を持ってのっしのっしと階段を降りる
「悪い子(ゴ)は居ねがー?!」
水風呂には誰も居ない
サウナのドアを開ける
「悪い子(ゴ)は居ねがー?!」
墨を背負った悪い子(ゴ)がいたよ、小3には見えないけどイイや
「いい?まずサウナではね・・・」
[ 北海道 ]
今日も賑わっているなぁ
あのね、ここのお客は目にちゃんと「力」が宿ってるんだよ
生きてるか死んでるか判んないような
風呂の入り方してる奴、たまに見るけどさ
みんな「チャキチャキっ」としてて小気味イイんだよ
銭湯が幅を利かせていた頃は
こんな明るさと音と匂いに溢れてたんだろうなあって
何年、早く生まれりゃ良かったんかなあって
イキのいい銭湯には今のうちに通っておかないとね
銭湯型のスチームサウナも今のうちかもよ!
もう、ココとアソコとアソコにしか残ってねえぞ!ってさ
ブームになっちゃう位でいいのにね
いつまでもあると思うな親と銭湯とスチームサウナってんで
孫の世代は銭湯知らん人間になるからね
何か月か前に立ちの姿勢からすっ転んだ爺さんがいてさ
周りの人たちが一斉に「大丈夫?!」って取り囲んだよ
ただね、オイラみたいな「転びのプロ」から言わせるとさ
いやぁアゴ折ってっからね!転んで!照れるなぁ
爺さんのは両足が宙に舞う
滞空時間の長いタイプの転び方だったからさ
プロは「アダムスキー型」って言うんだけどさ
あれってしばらく「反応すら」出来ないヤツなのよ
全余力で「だいじょうぶ」って絞り出すのが精一杯なんだよ
周りの人もゾロゾロ元の動作に戻っていったんだけど
ここはプロの出番だってんで
3分程たったところで
なんとか風呂イスに座ってる爺さんとこ行って
こう言ったね「肩貸すから脱衣所行きましょ」って
冨士乃湯にはそう頻繁に行くわけじゃないんだけど
たまに居合わせると爺さん「あん時ゃどうもね」ってね
友情に歳は関係ナイね!って話さ
今日は居ないみたいだね爺さん、うんにゃマイフレンド
ラベンダーの薬湯に4人も入ってるのに
そこにもう1人が突撃する
それが嫌じゃない銭湯
熱っち熱のスチームサウナから勢いよく飛び出ても
水風呂の二人がいつまでたっても出ない
仕方がねぇから壁の蛇口から宝の地下水をケロリンに貯めて
頭からかぶる!コレまた最高!
ただ貯めるのに40秒位かかっちゃうのねw
それも嫌じゃない銭湯
これってカッコいいだろ?
じゃあ紹介しよう!オイラの古い友達!「冨士乃湯ベイベー!!」
[ 北海道 ]
ここのところ、どうも思わしくない
「ととのう」とか「ととのわない」以前に
サウナと戦えていない
お気に入りの場所でも
気分が上がらない
水風呂を飛ばしたり
風呂だけで帰るなんてこともあって
コレは所謂アレだろうか
▶︎スランプ【slump】
心身の調子が一時的に不振になっている状態
実力が発揮できず、成績などが一時的に落ち込んでいる状態
いやいやいやいやw
「実力者じゃねーしw」
とっても「上から」だわねスランプさんったら
モヤモヤを抱えて朝里に来た
サウナが男湯だけなのが原因か空いている
緩やかな扇型の主浴槽の中央部に
付け足したようなジェットバスがヌル湯で極楽
これだけで満足して「さ、帰ろうか」と一瞬思っている
「プルプル」首をふって気を取り直しサウナに向かう
冬は外の冷気流れ込みに押され気味だったストーブも今は無双だ
さっそく水を2杯落として
2段目に陣取る
「・・・ヤダ!クソ熱い?!」
「ダメだ」
数分で逃げ出す「う~ん」
もしやコレは
▶︎イップス【yips】
緊張や不安などによって
それまでスムーズにできていた動作が思い通りにできなくなる運動障害
腕・手首・指先を精密に使う場面で起こることが多い
効かせすぎたか?手首のスナップw
否!これも違う
休日のサウナは掛けがえのない「憩い」だったんだ
朝一ならば「笑福の湯」でぼっちゃんの湯に呻き声をあげ
昼一ならば「湯めらんど」のおばちゃんロウリュに身悶えたり
「さかえ湯」の人工芝で札幌の空を眺めたり
そうやって明日への滋養を回復させて来たんだ
なんで居ないんだ!みんな
「も、一回いってみるか」
今度はロウリュはしない
5分計の砂時計を借りて、1回返し。。2回返し。。
久々の10分越え
時間の問題ではないのだけれど少し「やったぜ!」感が滲みでる
1度目は避けた水風呂にも入って奥のイスに身体を投げ出し目を閉じる
張碓からこの辺の山沿いには多くの野鳥が暮らしている
野鳥のさえずりの中で少しずつ心拍数が落ち着いてくる
「あ、久しぶりのこんな感じ!」
そういや、少し前に「七福湯」も閉めてしまったんだ
好きな物の喪失に実は少しずつ傷ついていた?
「男の子」みたいじゃないか柄にもねぇ
そうか!男の子のせいだったんだ
▶︎インポテンツ【(ドイツ)Impotenz】
男性が、器質的または精神的原因により〇行為ができないこと。インポ。
「そうか!インポか!ふにゃ◯ンか!」解決した
快晴の空と野鳥のさえずりがとても清々しかった
出典:デジタル大辞泉
日程や人数、部屋数を指定して、空室のあるサウナを検索できます。