麓水

もうないと思っていた久しぶりの東京出張に、
どこか立ち寄ろうかとキャリーを片手に
秋晴れの穏やかな気候を感じつつ
駅から陸橋、坂道を進みます。

湯船がない事を知らず訪れた悔しさも
数分後にはすっかりに晴れ、
計5種あるサ室全てを堪能し
全てでととのいを楽みました。

ありがとうございました。

洗い場シャワーまでも塩っぱい
温泉まみれの湯で清め温まり
サウナへ向かいます。

サ室温度は控えめながらも
体表に染み渡る温泉成分のせいなのか
それとも湿度のせいなのか、
止まらぬ汗に驚きを隠せません。

ザブザブと惜しげなく溢れる
地下水水風呂は、
浸かれば冷んやり
上がればスースーと
どこまでも気持ちよさが続きます。

休憩は露天スペースで。

施設外壁のオレンジ色に歯向かうよう
澄みわたる真っ青な空を眺めながら
デッキの寝転びスペースでととのいを迎えました。


訪れる度に好きが積まれる東北の地を
後ろ髪を引かれる思いで後にします。

またおじゃまします。
ありがとうございました。

浴槽を囲む板張りの床に地べたに座り、
身体を清める地元の方々。
数年前に訪れた大湯下風呂温泉の
入浴風景は未だに強く記憶に残ります。

さほど定着しないサウナで汗を流しながら、
形は変われど継がれた湯で
変わらずお湯を楽しむ人々の姿に安堵しながら
ととのいました。

浴室開口なりに設けられる
水道管のアーチをくぐると
ヌルヌルトロトロの湯と対面します。

温泉サウナ井戸水水風呂との極上の環境に
やはり東北のレベルの高さを感じざるを得ません。

ありがとうございました。

美しく気持ち良くなれる場所

新緑と常緑のコントラストが美しい山々を
ぐるりと眺め、
澄んだ空気をゆっくり体に取り込むよう
呼吸をして施設に進みます。

疲れてトゲトゲになった心が
次第に川石のように丸るくなるのを感じた頃に、
迷わぬよう丁寧に作られた木の看板が
施設へと誘導してくれました。

到着早々ニコニコとファンキーなお父さんが
お出迎えくださいます。

宿泊施設である建物は、
元々茅葺屋根だった家屋を
銅板に葺き替えた事以外は
お父さんが５年かけDIYで改修されたといいます。

避難誘導灯や消火器が
正しく備付されているのも
お父さんの真面目な一面を感じます。

使わず置かれていた建物は、
お父さんのお人柄と相まり
愛嬌ある心地よい味の古民家へと生まれ変わり、
人々をおもてなしするハコとして再始動しました。

そんな器用なお父さんが
YouTubeを見て作り上げたというサウナ小屋が
施設に併設されています。

さっそく木の鎧張りの小屋の中に入り
サウナを楽しみます。

室内には不自由なく温度計や砂時計、
ロウリュセットや追加の薪が置かれ、
室内は80℃と安定します。

ロウリュのジュワア音とともに
ぐつぐつと煮えるような音を楽しみながら
抜群のコンディションを体で感じ、
止まない汗をぬぐいます。

全くサウナーではないというお父さんが
作ったというのが嘘のよう。

体の芯までじわりと暖まり
ゆっくりと汗を流せたのは久しぶりです。

そんな心地よい熱でいっぱいになった頃に
水風呂へ。

ステン浴槽に張られた肌触りの良い井戸水が
スーっと熱をさらいます。

蛙の鳴き声以外に何も聞こえない。
ここには何もない、
全てから解放された心と体で
無重力のととのいを感じる事ができました。


リーズナブルな価格で好きな時を過ごせ、
お父さんの存在含め
大阪からすぐそこの場所に
第２の居場所を見つけたような
素敵な施設と出会う事ができました。

早々に再訪したいと思います。

釜焼きピザ

お父さんの焼き加減が絶妙で、どんな具材も美味しいピザになります。