たからゆ
銭湯 - 東京都 中野区
銭湯 - 東京都 中野区
歌謡曲とラップのリミックス。平成どころか昭和に取り残されたオッサンの聖域。
今回来たのは、古き良き昭和の銭湯。のはずだったが正直ダメだった。
この銭湯に来た理由は単純明快。外気浴スペースがある事だ。
街の地区会館らしきものと併設しているらしく、地域の常連さん達が屯する憩いの場であった。
入り口は昭和中期、バブル期以前の匂いがする。
脱衣室はどこと無く埃っぽい臭いが鼻をついた。脱衣室上部にあるテレビを見るとどうやら大相撲の優勝が決まるらしい。雑に置かれた新聞も一面その話題で持ちきりであった。
お風呂はごく普通の銭湯。41度のぬるま湯と言ったところ。正直記憶に残らない。
サウナへ行くとどうやらビート板を持つのがルールらしい。汗の受け皿にするのが理由みたいだが、サウナ室二段目に拳大の穴が空いておりここを塞ぐのが本当の理由かと思われる。BGMとして昭和の歌謡曲が流れており本当に時代が分からなくなる。密閉空間故、埃っぽさが際立つ。
サウナ室から出る時ビート板を持っていくのだが、ビチャビチャと流れて行く汗にはゾッとするものを覚える。下段に座りこの汗がかかるとサウナ室なのに寒気がした。
途中変な音楽が流れてきた。歌謡曲とラップのキメラだ。なんだこの合いの手は。魔境だ。
あの〜ひとはもう〜 (you are president!!)
帰って〜こない〜けれど〜(yes the gentle!!)
と謎のサンプリングとおじさんの歌が混ざり合い思わず笑ってしまった。
水風呂は常連さんに陣取られており、任意のタイミングで浸かるのは難しい。かけ水をして程よく休憩したら、たまにザブンと浸かるのみ。外気浴も形だけであまり良いものではなかった。
近所の銭湯には無いがご年配の方々の憩いの場所となっているようだ。洗面所に行くのもやっとなおじいちゃんを手伝い、余りととのう余裕のないまま退館。
なんだが場末な空間に来てしまったと後悔した。
男
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