葉村温泉
銭湯 - 大阪府 大阪市
銭湯 - 大阪府 大阪市
サ 水 休
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PCから時計に視線を移すと、時刻は20時前。4月から部署が変わり、忙しない日々を過ごしていた。そろそろあの熱空間に行かなければと思い立ち、どこに行こうかと考えを巡らせる。今日は何となく、新しい場所に赴きたかった。Googleマップをタップすると、家の近くに「葉村温泉」を見つけた。
そうと決まれば、すぐに自転車を走らせる。古き良きTHE銭湯に到着した。ぶっきらぼうだが優しさも感じる若い番頭さんに500円を渡し、ドアを開く。
思った通りのコンパクトなつくり。町銭湯としては、そこまで混んでいない。急いで身体を洗い、サウナに飛び込む。独特の匂いもするが、そこまで悪くない。マットには、汗と歴史が染み込んでいるのだろう。定員5名程度の狭い空間で、かなりの熱気だ。お隣のおじいちゃんと数秒目があって、少し気まずい。湿度計が曇っているのも、ご愛嬌。目を閉じて、しばしの現実逃避をする。
最近は、考えることが多かった。仕事、転職、結婚、コンペ。一生懸命考えることも大事だけど、一生懸命忘れることも大切だと、サウナが教えてくれる。あの時最終面接でこうしていれば年収が200万近く違ったのに...もっと他にも結婚相手がいるのかしら...そんなことが、汗とともに吹き蒸発していく気がする。
水風呂は16.17℃程度か。自分にしては少し冷た目で、でも丁度良い。座椅子はないが、露天温泉のへりに座り、狭いながら外気浴もできる。500円程度であれば、コスパがいいなと思う。何よりも、安いからこそ無理をしないサウナを楽しめたことが発見だった。元を取ろうなどと考えず、無理に追い込みすぎなくていい。そこに価値があった気もする。
爽やかな気持ちで外に出ると、まだ夜は涼しい。丁度良い外気浴の続きだと、再び自転車を漕ぎ始める。なんだか行きより、ペダルが軽い気がした。
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