2019.12.07 登録
[ 北海道 ]
言わずと知れたサウナ王国北海道の親分、ニコーリフレ。
細かい説明はいらないと思うので、ここのすごいところをレビュー。
まず、ここは独立国家なんですよね。それも無政府。スタッフの方々は客から委託され、運営を行なっている。
委任統治機関がないということは無秩序かというと、全くそんなことはない。
全員の振る舞いが、とてつもなく“大人”的だ。
ではそれはなぜかというと、「愛」があるから。アナーキストの大杉栄は、互助や共助と言った人間関係的なものの中に存在する社会の有能さがあれば、統治機関は要らないって言ってたんですよ。ただ、彼の発想には1つ欠かせないものがあった。それは全員が、全員の帰属する空間に対して「愛」を持っていること。
人類皆兄弟的な感覚っていうのは、他者に対する愛というより、大好きなこの世界を共有しているみんなへの愛っていう順序なんですね。
それで話しはニコーリフレ国に戻るんですけど、あそこの国民は、全員あの空間が大好きなんですね。愛なんですよ。
誰も施設を汚さないし、スペースを譲り合う。それは見ず知らずの目の前の裸のおっちゃんが好きだからではないんです。
ロウリュ前のサウナ室には、10分前くらいから人が並び始めるんですけど、とても整然としている。入室時に氷をもらうときもすばやく氷を持って、次の人にトングを渡す。これはね、犯罪なんか起きっこないんですよ。
いまはコロナ対策で、タオルを口に巻くことになってるんですけど、周りを見渡してみんな言われなくてもやるんですね。科学的根拠は置いといても、こんなギスギスした世の中にまだこんな空間があったのかと。
ロウリュサービス始まったらみんな揃ってイチ、ニ、サウナー!これ、為政者がやらせたら全体主義的じゃないですか。北朝鮮のマスゲームみたいな。でもここでは至極ソーシャルなんです。
まあこのへんでニコーリフレ国のすごすぎるところがわかったと思うので終わりにしたいんですが、ここまで書いてふと大きな間違いに気づいてしまいました。
というのも、よくよく考えると全員が崇める存在が、ニコーリフレ国にはあったんですよね。
あの巨大なサウナストーブです。
みんなあの存在のもとで秩序を保っていたんです。
なんだかSF小説とか浦沢直樹作品みたいですけど、あそこの人間、巨大な熱源に従って生きてるんですね。
そう考えると、とたんにちょっと怖くなります。大勢の男たちが、裸で両手を上げ「イチ、ニ、サウナー」って掛け声を合わせてるんですよ。
とんだ宗教国家ですよあそこは。
教祖様また行きます。ごちそうさまでした。
[ 北海道 ]
北海道サウナ王国の雄、メープルロッジ。
岩見沢市街地から近くはないが、白銀荘に比べたら全く気にならない立地。
まず建物がすごい。巨大なログハウス。
ごっつい丸太が組み合わさっていて、非常に天井が高い建物。木はやはり暖かい雰囲気が出る。教科書で見た古代の宮殿のようだ。
さて浴場。
ここは風呂がたくさんあるわけではないが、どれも清潔な感じ。
室内の大きな風呂で身体をあっためていざサウナ。
サ室、はなまるです◎
上段に座ると、手で触れるくらい天井が低い。ベストな高さだ。そこまで広くない(間隔あけて座ったら8人分くらい?)のもよい。ロウリュをするとすぐに室内全体に湿度と熱が広がる。
建物から推察できたとおり、木材を基調とした空間で、香りがいい。
横に細長い小窓があり、昼はここから自然光が差し込むと考えると非常に落ち着けるだろう。
余計なものは一切ない。もちろんテレビも。入り口には砂時計一個。
今まで行ったサウナの中で、最もサウナに集中できるサウナかもしれない。
ストーブから水が蒸発する音と呼吸音のみが充満した空間だ。
こちらのコンディションもあるんだろうが、とんでもない量の汗が出た。ロウリュで湿度を高められ、輻射熱が効果的に反射しているからだろうか。
白銀荘と並んで、今までで最多量だ。すごすぎる。
そして水風呂。
15℃を少し下回るくらいか。
サウナで話した地元の方によると、これが源泉なんだという。冷泉の水風呂は初めて入る。
水質はまろやか。手触りは若干まとわりつくような感じで、いかにも天然な柔らかさ。サウナ室が良すぎて、もうなんでもいいのだが、ここでもオフコース高得点をただき出してきた。さすがサウナ王国の雄。
外にある椅子、の横のスペースで寝っ転がって外気浴。
アクセス的な問題で白銀荘は難しいかもしれないが、ここは多分また来るだろうな。岩見沢は新千歳からそこまで遠くはない。それでまた、根室はなまるを食べて帰ろう。
私自身は行ったことないのだが、調べた限りここはフィンランドのサウナに限りなく近いのではないか。
サウナの魅了を知ってからこの2年、さまざまなサウナに行った。関東や東海、近畿の有名サウナも体験したが、心身の心地よさ、リラックス度合いで評価するとしたら、メープルロッジは頭ひとつふたつ飛び抜けている。
20代半ばでここを発見できたことはとても喜ばしいことだ。
また友人や家族と来ることを誓い、目を瞑った。
ごちそうさまでした。
男
[ 北海道 ]
サウナ王国北海道でも屈指の大自然系サウナ、白銀荘。
思い立ったら行くしかない。かなり行きづらいところにあったが、このサウナと知り合えて本当によかった。
ナビを設定しても雪で道が塞がり、通行止めでたどり着けないので冬場は入念なルート調べが必要。
さて、浴場の話。
屋内には大きな風呂が二つ、露天にも3つありますが、熱い。私はほとんど入れず、露天の奥の広い温泉だけ肩まで使って楽しめた。他の客もほとんど同じところに入っていたので、やはり熱く感じたのは私だけではないようだ。
サウナ室は自分でロウリュができる横長の部屋。白銀荘はその立地から、外気浴が売りなんだろうと思っていた。しかし、それだけではなかった。否、このサウナはサウナ室なのだ。温度はやや高温、ただ湿度がロウリュによって高く保たれている。入った瞬間から湧水のように汗が噴き出してきた。このような汗の出方は体験したことがない。静岡のしきじや名古屋のウェルビーでさえこんなことはなかった。もしかして、気圧の影響もあるのか?とにかくすごい。このままいたら干し椎茸になるかもしれないと思った。湿度が高く快適な室内なので長くいられた。
身体の芯まであったまり、いざ水風呂へ。おいおい、7℃かよ!
ドウナッテンダ!これが、サウナ王国のレベルか。
わたしは熱しやすく冷めやすい体質なので20秒ほど使った後、外気浴へ。
私の身長よりはるか高くまで積もった雪。半分雪のドームに覆われたフラットベンチ。ちょうどいい高さの岩。
自分の好きなポイントを見つけて休憩。
すぐそばに見えるのは十勝岳。活火山だ。白い蒸気がゆっくりと噴火口から立ち上ってゆくのが見える。
この日は晴天。圧倒的な空の青さと、露天風呂まで迫った雪の白さ、あまみがかった自分の皮膚の赤さ。
解放感、というより浮遊感すら感じたサウナだった。
体験者たちが日本一のサウナだというのも頷ける。間違いなく、誰に対してもオールウェイズ満点の答えをくれるサウナ、白銀荘。
脱衣所では、地元の男性たちが設備について話していた。どうやら改装工事をしたばかりらしい。サウナ室の背中部分の木材やロウリュシステムが新しかったのはそのためか。
このような土地に住んで、彼らのように歳を重ねる人生は、いったいどんなものだろうか。
談笑する彼らの肌は、見た目の年齢に反してピッカピカだった。
ごちそうさまでした。
[ 北海道 ]
日本屈指のサウナ王国、北海道。
その五大サウナのうちの1つであるプラトーにやってきた。
ホテルは星野リゾートなのでもちろん言うことなし。なので割愛。
さて、浴場の話しをする。
まずサウナ室。セルフロウリュはないものの、中の作りがログハウスのようになっていてなんだかワクワクする。上段に立っても天井は手が届かないほどの高さだが、輻射熱もしっかり効いているため温度はそこまで低く感じない。湿度は低すぎず高すぎず、鼻で息ができるレベル。発汗はじっとりと来る感じなので、はじめにしっかり湯に使った方がいいペースで離陸できるであろう。
続いて水風呂。これは低温15℃くらい?の小さいものと、中温の大きいプールがある。このサウナの醍醐味はきっとこのプールだ。底の爽やかな水色が、暗めのスポットライトで照らされている。中温なので身体が冷め切ることがない。浮かんでいれば心臓の負担も少なく、サ室の熱で広がった血管がゆっくりと収縮していく。
浴場には例の白プラ椅子が2つ、それ以外に寝っ転がれそうなところもいくつか点在している。
全体的に清潔な印象。上がって奥のリラックススペースに行くとそこは大きなクッションやサウナ関連書籍が楽しめる空間。薄暗い。次の予定がある人はこの空間には立ち寄らない方がいい。クッションソファに座った瞬間、その後の旅程を、なにもこなすことができず一日が終わるに違いない。
サウナ愛を感じられる施設だった。
ごちそうさまでした。
ちなみにこのホテルのロビーで販売しているかわいいサウナハット、わりと人気なようでニコーリフレで被っている人を複数人見かけた。¥5500と少し高いが、迷うならお土産にどうぞ。