カプセル&サウナ日本
カプセルホテル - 広島県 福山市
カプセルホテル - 広島県 福山市
フィンランドから輸入され独自に発展してきた結果、いまや日本の伝統とすらいえるドライサウナ。ここのサウナはまさにその典型。
カラッカラに干上がった壁、低湿度の空間特有のピリッと肌を引っ掻く輻射熱。熱いというよりも暑い。一般的なドライサウナがアマゾンだとすれば、そうここはサバンナ。
上段に腰かける。唇が乾燥する。ああ喉が乾いたな、そう思った矢先身体から汗が噴き出す。いや吹き出すのではない。この乾燥し切ったサバンナに、私の身体から水分が引っ張り出されている。やばい、暑い、たまらない。他に誰もいないサウナ室、木製の枕に頭を預ける。このまま横になっていたら、汗はやがて蒸発して雲となり、私の体に雨を降らせ、雨は川となり、やがて草木が生い茂るのだろうか。
黄色信号が脳裏に灯る。重厚な二重のドアによって、全く熱を逃さないこのサウナ室が私をカリカリに炒めるのに8分はいらない。
サバンナから脱出し汗を洗い流す。そしてウォーターサーバーへ。クーラーボックスから氷を取り出し、プラスチック製のコップに投入。水を注いで一気に飲み干す。五臓六腑に染み渡るとはまさにこのことか。自然と口から言葉がこぼれ落ちる。”ありがとう“。
身体の内側を潤して、オアシスへ。16℃くらいだろうか、ちょうどいい。何よりも肌から水が浸透してくる感覚。バイブラなしのオアシスの中で、繊細な羽衣が私の身体を包むように形成されていく。先生、クランケの意識レベルが無事回復しました。
水風呂から出て体を拭き、脱衣所のすぐ横にある休憩スペースへ。年季の入ったオットマン。君はいったい何人の男たちを整わせてきたんだい。
浅く座って体勢を崩す。張り詰めた交感神経は徐々に反転していった。
きっちり3セット、外気浴こそないもののパキパキに整いました。
たまにはカラッカラのサウナもいいものです。
男
コメントすることができます
すでに会員の方はこちら