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鶏ガラハッター

2023.02.11

1回目の訪問

サウナ飯

ただの自慢だが、晴れ男なのである。
「自慢じゃないが」なんて書かない。自慢なのである。
本日は職場の仲間とともに車で二時間、途中小雪に降られつつ急なカーブに振られつつ、積丹半島特有のトンネルをいくつも抜けていくと、晴れていた。
車中、二人とも日本海を見て育っているのでなんだかジンと来るものがある。
もう、これで八割仕上がってるな。

サウナ:12分 × 3
水風呂:45秒 × 3
休憩:8分 × 3
合計:3セット

崖っぷちに立つ温浴施設。玄関先の案内板じゃ、ついでに経営も崖っぷち、などと自虐も交えつつ。
全然そんな雰囲気ではない。吹き抜けで広々として、明るいし、眺めもいい。
ガソリン代ねと仲間に入湯料をおごってもらい、その分でyouタオルを買う。山吹色が美しい。
いざ浴場へ。
内湯は高温・中温泉に、真水のジェットバス、水風呂。
露天は熱めの四角いのに、ぬるめの岩風呂。崖っぷちに置くというととのい椅子は冬季間置いていない。
身体を清め、まずは露天の熱めにザブリ。
なんか、底がザラザラして……し、塩だ! 食塩泉!?
いや塩化ナトリウムかは分からないけれど、舐めるとぐぐっと塩辛い。
やっぱりあごの下のカミソリ負けがチリチリ痛むが、つまり、実質塩サウナである。
否が応でも高まる期待とともに、いざ窓のある明るいサ室へ。

おおっ……なんだ? ふんわり優しい熱さ。なのに、しっかり芯まで浸透してくるかのような強さを感じる。
俺一人だったので、まずは様子見とばかりセルフを2杯。
うん、中々……と、連れが入室、ウォーリュなんかも試してみて、蒸気がひと段落した頃に別のサウナーさんが入室。
かけて良いですか?――どうぞどうぞ!
とまあベテランさんは手慣れたもので、すぐさま3杯をジュウ。
あ、あ、熱い! 熱痛い!
もちろん嫌いなわけがない。大好きだ。
AとCの中間地区が痛くなってくるこれというと、しっかり管理されたテントサウナや熱波師さんの居るところなんかでしか味わえなかったりする。
(中にはやりすぎだという人もいることは一応注記しておく)
ベテランさんのおかげで3杯という勘所を見出し、あとはととのいへと一直線だ。
およそ16℃くらいの水風呂を気持ち短めに出て露天へ。
この日差し、この気温……。
ちょいとマットを持ち出して、雪の上にて蓮華座を組む。
どっと盾を寄せたみたいな崖が~なんて泉鏡花の何かの書き出しを思い出す。
ああ、俺、この景色と一体化してるな……俺、海だ……。
リニューアルって、この上さらに何をするんだろう……絶対また来よう。

柿崎商店

いとこ丼大盛と焼き宗八

大盛りだったっけ? するりと消えてなくなる。味噌汁の出汁もいい。そして何より画像奥のホッケの大きさ。

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鶏ガラハッター

2023.02.07

1回目の訪問

サウナ飯

連休をもらったので2時間かけて実家に帰る。
2泊して、さてまた美笛峠を引き返すかいという段で「ああ、在るなぁ、あそこが」と逡巡――という名の「岬めぐり」が脳内を駆け巡る。

あなたがいつか話してくれた、丸駒温泉を僕は訪ねてきた
みんなで行くと約束したが、(大寒波と雪まつりのせいで)今ではそれも叶わないこと

職場のサウナ仲間たちと予定も組んでいたのに大寒波のおかげで流会。
かと思えば観光シーズン突入か、はたまたコロナ明けの確変突入か、にわかに仕事が忙しくなる。
なんだい、今日に限ってこの清々しいほどの晴れようったらサ。
この絶景の支笏湖のふちをウネウネ走らされて、岬めぐりで背徳感で、もう8割がた完成だろうこれは。

サウナ:10分 × 2
水風呂:20秒 × 2
休憩:8分 × 2
合計:2セット

氷濤まつりを泣く泣くスルーし、日帰り受付の10時前に到着――おいおい、駐車場に鹿いるぞ。昨日と違って生きてるヤツ! 2頭も!
道中キリンジのCDなんて聴いて精神統一は出来ている。
時間だ。
で、入って早々ラウンジからの眺めがよい。
支笏湖、こんな綺麗な湖もないとしみじみ思う。
フロントを通過、案内に従って下へ、横へ。
おっ邪神ちゃん。どこどう見たってまんまのヲタなのでやや反応を見せる。
おっ休憩スペース。眺めがよい。
暖簾をくぐり、脱衣場からはさらに廊下が伸びて、湖すれすれの秘湯露天もある。
いそいそと服を脱ぎ、浴場へ。

眺 め が よ い 。

内湯は低温、中温、高温の湯船があり、露天には褐色の濁り湯に飲用泉、そして水風呂がある。
身体を清め、湯に浸かる。なんだいこの支笏湖ってやつぁよ。
雲がちながらも晴れた空があって、白い恋人の箱の絵みたいな雪山があって、そこに縮緬みたいにさざ波だつ湖面が、午前の陽光でながーい白絨毯を敷いたみたいになっちまってんのね。
完全チェックアウトと日帰り入浴開始直後との影響か、そんな浴場に居るのは俺たった一人。
ここまで来るとさすがに頭がおかしくなってきそうだ。
水風呂は文句なしのシングル。肌がぴりつくぜ。


あまりにも絶景すぎて、なんか、ととのいながらえらい遠くに来てしまったかのような感覚に陥ってくる。
そこそこいい歳のはずだが、ホームシックである。
いやもうぶっちゃけ、実家に居たら「帰りたくねえ!」なんて思っていたのにさ。
「早くニセコに帰りてえ!」ってなりましたよ。やはり岬めぐりだ。

色々あるけど、歯を食いしばって生きていこう。

きのこ王国 大滝本店

天ぷら、炊き込み、キノコ汁セット

この舞茸の下に隠れてる白いキノコ何者なん? ジューシーで一番美味かったけどシメジ? 正体わからん!

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鶏ガラハッター

2023.02.06

1回目の訪問

急遽、休みを二日いただいた。忙しいので気持ちがえらく塞ぐ。
どれだけ塞いでたかと言えば、「二連休だし今晩実家帰ろう……」と前日の朝に思い立つくらいである。
アスファルトの露出した、かなり走りやすい状態の美笛峠の夕景ののち千歳の実家で一晩。
これは是非ともリフレッシュが必要だ、というアインシュタインも真っ青なブレイクスルー的結論を得る。
忘れよ忘れよ! もう全部忘れてやる!
というわけで、駅前のJINSでサ陸両用メガネを購入(一週間後届けてもらう算段)。
ガソリンも満タンに補充して、満を持してのラ・フォーレである。

サウナ:12分、18分で1ずつ+10分
水風呂:30秒 × 2
休憩:5分 × 2
合計:2.5セット

着いたのが11時前後だったか。近隣の方々の車ですでに埋まりつつある。
券売機、大人440円。安い。200円で軽石も購入。
鹿のはく製を横目に見送り浴室へ。なんか、充実してる!
内湯に湯船がひとっつ、打たせ湯に、低温サウナ――これは時間見てだな。今の気分はガツンを一発よ!
モール温泉のトロリ茶色い露天風呂にはテレビモニターでヒルナンデスか。
身体を清め、湯船に一回り浸かった後、高温サウナは……露天の手前に扉がある。
と、まずは休憩スペース。また扉が一枚。今度は風除室。
なんだけども、ここに水風呂か! 温度計もついてる! 9.8℃! ぐ、ぐるしん!
ブルーの敷きマットを拝借していざサ室へ。
広い……。直方体の形をしていて、なるほど↑の情報欄にある通り20人は入れる広さだ。
L字になった一段、二段、そして短い辺の方に三段目。逆サイドの短辺にはテレビがあってひるおびである。
じんわり系だな……。
三段目に座って、総理秘書官の不適切発言についてウンヌンしているのを聞き流す。
率直に書けば、恵庭のこの季節だ。いささかぬるかった。シングルの水風呂に負けている。
30分入れば良かったのかも分からない。けれども、だったら湯船の方がのぼせるほど熱くなるのではないか……うーん。
色々と、何かこっちで上手い入り方がないものかを考えつつ、「ま……せっかくだし低温サウナも」と入ったら、

うそっ塩サウナ!? 全然ハナシ変わんじゃん!

テレビがあって、ぽかぽかを流している。
今朝のカミソリ負けに塩が沁みて痛いのをタオルで拭いつつ、いい感じのサラダチキンになったので出てくる。
張り紙の節々、お客さんのマナーに苦慮されている様子が見受けられつつ、休憩スペースも広いし、是非ともまた来たいなと思う。
あと、伊集院さんぽかぽかで珍しくラジオみたいなテンションだったな、など。

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鶏ガラハッター

2023.01.26

1回目の訪問

サウナ飯

大寒波の襲来であるからして、熱波でこれに応じなければならないのである。
26日、風呂の日だ。入浴料が安くなる。
じゃあサウナの日はというと、37日などカレンダーにないので諦めるほかない。
今日は職場のサウナ仲間と休みが一緒だったので、じゃあ行くかい、と誘ってみた次第。
さすが北海道の太平洋(内浦湾)側、天候は思ったほど荒れておらず、中々快適なドライブとなる。
思うにサウナには、「ここはステーキみたいな年一の贅沢」「ここは白ご飯みたいな毎日通い」というような区分けがある。
どこのサウナが一番好きか聞かれると困るのは、寿司とチョコどっちが好きか、エイリアンVS筑波山、みたいなあまりにかけ離れ過ぎた異種格闘技を脳内でやらなきゃいけないからなんだと思う。
しおさいは、俺の中ではカレーみたいなところで、ふた月にいっぺんくらい無性に来たくなる。
色んな贅沢サウナや普段通いは別として、間違いなく一番好きなサウナだと断言できる。

サウナ:15分 × 2
水風呂:1分 × 2
休憩:6分 × 2
合計:2セット

流行りのロウリュサウナではない。からっからのドライタイプだ。
水風呂も肌感覚17℃くらいか。しっかり冷たいわけではない。
なのに、この場内の明るさ。眺め。そして海からの風……今日は大寒波なのでさすがにツラいとしても、なんだろう。
全てが俺のツボにビシビシ突き刺さって身体中のこわばりが抜けていく。
サ室のテレビでは国会中継が流れ、議員さんが何やら弁を述べているが、もう耳には入らないし、「税金下げろ!」とかいうささくれ立ちも覚えやしない。
3セットするまでもなく深いリラックスと安堵を覚えて、ニヤニヤしながら喫煙室に入る。
飯を食って、そうそう、リクライニングチェアのある休憩室があるらしいねというから行ってみる。
これは、、もう脱力しすぎて原形がなくなるヤツだ……。
あとは横になって、阿〇窟の住人のように波を眺め続けるだけだ。

「月は一冊の書物に似ている」などと書いたのは寺山修司。
一晩眺めても見飽きることがないから。
仲間とととのい、美味いものを食べ、ただバカみたいに波のさざめきを読み続ける。
もうこれ以上はいらない。

期間限定チキン南蛮

盛りがいいから米が足りない! ご飯大盛り必須。もしくはおにぎりを頼むべし。梅おにぎりうまし。

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鶏ガラハッター

2022.12.24

1回目の訪問

サウナ飯

昨日、職場のサウナ仲間がここを訪れていて、彼らが帰ってきた直後にどれほどよかったか話を聞いてしまったのである。
「鶏ガラさん明日休みじゃないすか。行かないんスかぁ??」
「いやぁ、中山峠越えるのは天気がネ~(ト、暗にドライビングテクのなさを仄めかす)」
「いやぁ。。。行かないんスか??」

行ったるわっ!

……これじゃただ乗せられただけの馬鹿者である。
弁解をさせてもらうなら、引きこもってちゃ運転は上達しない。
ましてあの、ミリオーネである。
ウォーリュ! ぬるめのバイブラ水風呂! インフィニティととのい椅子! ハルビア! HARVIA!
いつかは是非に行きたいと願っていた場所である。
……職場で行ってないの俺だけじゃね? という事実に気付いたのもある。
ばかだな、ばかだな、お~れは生まれつき~♪
カーオーディオの小林旭が色んな傷口に沁みて痛い。

幸いにして、午前中のニセコから定山渓へと至る道は凍っていなかった。
凍ってはないがべちゃべちゃ雪にハンドルを取られ、ゆっくりゆっくり、後続に道を譲り譲りで走る。
相当に時間に余裕を持って来たので、ふんわり温泉街を歩く。
小さなお寺があって、奥の扉から入れる洞窟に三十三観世音が祀られているとある。拝観料300円。
サウナが空いている時は足を蓮華座に組んで般若心経をそらんじる程度には熱心な仏教徒であるから気前よく払って入洞。
最初は小さな観音様が点々。あらかわいい。しかし道も半ばの魚籃観音で突然人の背丈になり、怖くなって引き返す。
おみくじ、末吉。
おそばを食べていざサウナへ。

サウナ:10分くらい × 4
水風呂:30秒 × 4
休憩:8分 × 4
合計:4セット

初っ端は混んでいたが、あとは敬虔なサウナ教徒が三、四人上座をローテーションするのみであった。
手に馴染むと評判のラドルにてのロウリュは、一杯だと暖かく、二杯だと険しい熱さ。通って勘所をつかみたい。
そして、ウォーリュ。初めての俺は勝手が分からず一杯ぴしゃりとかけてみたが、うんともすんとも。
思わず居合わせたサウナーさんに「こ、これでいいんすかね……」と尋ね苦笑いされる。
と、救世主登場。ちょうど慣れた方がいらして、あの木板を職人のごとく水浸しにしていく。
なるほど隙間にも。こうしたものであったか……身を乗り出して勉強させてもらう。
外気も絡めつつ、屋内で無事4回の昇天、いや解脱。天井が揺らぐ。
水風呂が二種類あるのはうれしいな。緩急つけて色々試せる。
よき休日であった。
今日が何の日かなんて仏教徒の俺には関係のないことだ。
でもケーキは食う。

そば屋山と空

天ぷらそば(煮大根天ととり天)

煮大根を仕込んでいなかったそうで、同じ値段で野菜天を乗せてくださる。細麺もつゆも美味すぎてにんまり。

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鶏ガラハッター

2022.12.20

1回目の訪問

サウナ飯

まっかり温泉

[ 北海道 ]

豊浦のしおさいに行こうと思っていた。
しかしうちからのルートだと、ここ連日の積雪で通行止めの箇所があり、真狩経由にて行かざるを得ないらしい。
……だったら真狩でいいんじゃね?
ということでまっかり温泉にやってくる。
確かにニセコ町本通はすんげえ雪だ。除雪作業の方々には頭が上がらない。
つか、真っ白で、道が、見えない!
木々の枝まで雪が積もっているのは目に美しく、運転に優しくない。
今朝がためなげを拭き忘れてるので油っけで白いのもアイタタ。
あれ、我が魂の相棒サウナウォッチのチプカシ君忘れてきちゃった。魂の相棒なのに。
豊浦まで行かなくてよかった、と気持ちを切り替える。

サウナ:15分 × 2
水風呂:40秒 × 2
休憩:5分 × 2
合計:2セット

温泉はややとろみがある。お肌にいい感じのヤツだ。
湯船は内湯に熱めがひとつ。露天にぬるめがひとつ。
晴れていれば、目の前にデーンと羊蹄が据わっているらしい。全然見えない。
サ室はコンパクトで、サウイキに書いてある通り収容五人が限界か。
15分と5分の砂時計が一つずつに12分計もある。
じんわりと暖められるので15分でもいられるし、水風呂も冷たすぎずぬるすぎず、(これも書いてある通り)13~4度くらい。
ととのい椅子が二つあるので、上手いこと他の同志のお客さんと重ならないよう調整する。
ロウリュがあるのはもちろん好きだ。熱波師がいれば贅沢も贅沢、大贅沢だ。
けれども、こういうブーム以前から存在してきた(言葉は悪いが)普通のサウナだって、なんだってたまらないんだな。
所与の条件をいかに楽しむか、ここでサウナーとしてのレベルアップを図っていきたい今日この頃。

おすすめもらっていたトンカツ屋さんが貸切で入れなかったのと、帰りにセルフでガソリン入れたら給油ハッチが閉まらなくなったのとで二勝三敗の今日この頃。
全部天気のせいだ。天気が悪い!

山びこ食堂

カツカレー

真狩の道の駅にある山びこ食堂。カツは言わずもがな、そば屋さんのカレーみたいなダシを感じる甘口。美味。

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鶏ガラハッター

2022.12.15

2回目の訪問

今日は奇数日なので男湯は洋風。
身体を洗い、まずは温泉でかじかんだ手足の末端の末端まで茹で上げる。
特に手。さっき買い物で小銭をぽろぽろこぼしている。
サウナパッド、外でうっすら凍っている。

サウナ:8分 × 2
水風呂:ちょっと入り、二度目は使わず
休憩:5分 × 2
合計:2セット

本日のアロマはラベンファー。
実家のお手洗いを思い出すからラベンダー自体あまり好きではないが、ヒコバユさんのラベンファーは大好き。
こんな寒い日こそサウナ、と意気込んで来たが、冬将軍、本気を出しすぎだ。
サ室は足元がだいぶぬるくなっていた。
ロウリュでなんとか冷気を追っ払い、水風呂へ……ぬ、ぬるい!?
なんと、気温が低すぎて水風呂をぬるく感じる!
そう、これが冬サウナあるある。これなのよ、これ、待っていたのは。
無事ととのって帰宅。サ飯はチキンラーメン。

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鶏ガラハッター

2022.11.30

1回目の訪問

水曜サ活

月見湯

[ 北海道 ]

勝った。勝ったぞ……夜の冬山道に……。
雪降りしきるニセコ町に、たった今の今帰還する。
ナビ君がシタ道で選択したのは中山峠越えではなく、小樽回りのルート。
急がば回れとは言ったもので、札幌を抜けるまでが長く、と思えば倶知安までも非常に長く、いやいやいや、区間的には短いようでいて、倶知安からが一番の地獄だった。
ぜ~んぶマッちろけで、ペーパードライバーが運転する道ではない。
もはや精も根も尽き果てているが、それでも、記録は残さなければならない。
……お前は、時の権力者に逆らった歴史家かなんかかと。
ともかく、ニコーリフレに一泊、朝に再び須藤熱波師のお熱いのを頂き、ぼへーっとハンターハンターなど読み、二泊三日のサ旅もラスト、いざ月見湯へ。

まず一言、レトロ。
祖父ちゃんと通った銭湯を思い出す、木の板がカギになってる下駄箱に、金属の板がカギになってる脱衣ロッカー。
受付に通じていて、タオルとかシャンプーとか、番台さんとやりとりの出来る小窓、高い天井は女湯側の話し声も筒抜けにする。
備品に年季は入っている。けれどもそれでいて、どこもかしこも汚れなんて一切ない。
タイルの目にカビが生えるとか、赤い水垢がついてるとか、本当にびっくりするほど何もないのだ。驚異的な綺麗さだと思う。
開いて間もない14時台にして、ご高齢の常連さんがかなりいらっしゃる。
所詮旅行での一見に過ぎない俺は、何か彼らに粗相をしでかさないか、キリキリしつつ湯に浸かる。
またお湯が、熱すぎずぬるすぎずでちょうどいい塩梅なんだな。

ラドンスチームサウナにお試しで入ってみて、その後、本番のサ室へ。
これは……古式ゆかしいドライ式の、それも結構強めのヤツだ。
尻に敷くマットは番台で売っている。ないならないで、タオルを敷けばよい、らしい。俺は上段に飛び込みタオルを敷いた。
室内のテレビでは、社会学者が重傷を負った事件を報じている。
その手前では、常連さんたちがぽつりぽつりと言葉を交わしたり、少しうなだれ、黙って熱さを受け流したりしている。
汗を流して、青いタイルの美しい水風呂へ。
なんだろう、絶妙な温度だ。こちらも、冷たすぎずぬるすぎず。
そして露天風呂の休憩スペースへ。
インフィニティチェアが4つ、ここにまでテレビが据わっているとは恐れ入る。
それにしても、シベリアから、冬将軍がやってきたんだなあと肌身に感じる。
外気浴は、水風呂を調整しても3分が限界だった。
ちらつく雪に、急がなくちゃとそわそわ帰る。

使わなければ錆びつくのは、運転も浴場設備も一緒。
入る人がいて、磨く人がいれば、きっと月見湯が錆びつくことはない。

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鶏ガラハッター

2022.11.29

1回目の訪問

サウナ飯

メープルロッジからハシゴして16時に一泊イン。
職場の同僚が行くと聞き、ナイショで合流する。
もっとビックリしてくれっかな~と思ったら、サ室で見つかり「あ……、お、オツっす……(笑)」。
う~ん、ややウケ……。ドッキリ失敗!

18時 サイレント松尾さん、ユーカリ
何だろう、声の張りなのか、声の抑揚なのか、滑舌なのか、まるで熟練のガイドさんに案内されているかのような歯切れの良さ。
サイレントなのでおかわりはなく、難なく完走する。いつもの扇風機横でロダンの彫刻みたいになる。

19時 須藤さん レモンなんたら
本日のハイライト。激ヤバ。
みんな20時のambitiousロウリュに備えてなのか空いている。
初めての方いますか? には常連K氏が力強く手を挙げる。初めての人はいなかった。
一回目の熱波、そしておかわり。
タオル旋回が始まった途端、地獄が吐いた息みたいな熱、いや痛みが降りてきて一同悶絶。
ぐぅ……あ゛ぁ゛……。
これはもちろん須藤さん自身にもスリップダメージが入っているので、床に座って退避している。
4、5、ロウリュも定着しつつあるな~。
K氏のお立ち台で熱波を見届けて一目散に水風呂へ。
いや、これは確かに16℃だわ……。
これ絶対表示違くね? と消費者庁もザワついているニコーリフレの水風呂がぬるく感じるって、久々だ。
ととのいの定位置に向かうと、須藤さんサ室前の床にへたり込んでいる。
ありがとう、本当にありがとう……。身を削る熱波、熱波師尊い……🥺
やはり扇風機横で、阿片窟にいる人みたいになる。
5分座って昇天、と思ったらまたその先に第二波のととのいが来て昇天先で昇天。
二番底のととのいとは実に痛熱い、いや手厚い。

その後は同僚と酒を飲み、仕事の話をくだくだと。
説教臭い内容でいい気になってる自分に気付いて、ここがおじさんのスタート地点かと反省。
よっしゃ、明日の熱波も楽しみだ!

パイクーつけ麺

大盛り推奨。衣サクサクパイクーは麺のおかずでもアテでも、好きにいじめよう。

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鶏ガラハッター

2022.11.29

1回目の訪問

サウナ飯

昨晩は実家で寝た。
実家と言うか、おふくろの居る家。
引っ越しているからほとんど知らない天井だ。
変わらないのと言えば、握ってくれたおにぎりの味くらいで、あとは水飲むコップがどこにあるのかすらままならない。
始まった三連休初日の今日、千歳から車でそう遠くないところにいいサウナがあると上司から聞いていた。
昨晩通った美笛峠、暗闇の支笏湖という恐怖も冷めやらぬうちに、若葉マークをくっつけて岩見沢へと走らせる。

メープルロッジは、着いてみると非常にコンパクトな造りであった。
こじんまり、なのではない。品のいいものが、適度な配置で適度な大きさにまとまっている。
暖炉のあるフロント、先客のご婦人は荷物が多い。
地域券のようなものを使ったらしい。ズルいなと思う。
岩見沢市民、こんな別荘に通いたい放題なんて、ズルいぞ!
コンパクトな脱衣場を抜けて、6席の洗い場を経、ヒノキ、御影石の内湯二つにこんこんと湧き出る露天風呂が一つ。
温泉で肌を適度にモッチリさせて、いざ、サウナ小屋へ。

サウナ:7分 × 3
水風呂:2、30秒 × 3
休憩:5分 × 3
合計:3セット

このサウナには初めて来たのに、何故だか懐かしい感じがする。不思議だ。
まさに、小屋。ログハウスである。中は広い。
十数人座って無理をすれば立って入ってもまだゆとりがある。
他の部分でコンパクトコンパクトと連呼はした。ぶっちゃけ狭いと言ってしまう人も居るだろう。
しかしサウナは違う。要するに、どこに力点を置くか、という配分の問題なのだ。
メープルロッジ、自分の魅力がどこにあるかを知っている……あざとい、なんてあざとい!
74度の表示ながら、セルフロウリュがバッチリはまりいい汗が止まらない。
元は露天風呂であったと思しき岩水風呂へイン。明らかに14度以下なので、外気浴のために短く調整。
……いいな。うん。

世間は平日、天気も悪い、感染者数も思わしくない。
そのせいか、ここいら在住のご老人と思しき2、3人ばかりでとても空いている。
次は、雪が積もってから、もいいな。

さて、次のサウナにハシゴだ。

アンガス牛ステーキプレート

肉、柔らかい。野菜も美味い。昨日サ飯を逃した敵討ちの如くに奮発してみる。

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鶏ガラハッター

2022.11.28

1回目の訪問

サウナ飯

千歳乃湯えん

[ 北海道 ]

普段はニセコで働いている。
実家は千歳にある。
当方の職場は秋と春、それぞれ1週間前後お休みを頂く業種であるからして、
真っ暗闇、他に車もほとんどない美笛峠をおっかなびっくりドライブして、なんとかたどり着く。

孤独だ。

ホント、あんな山道田舎道を制限速度で走っていたら、世界に自分一人しかいないみたいな錯覚を起こす。
自分一人しかいないのに、制限速度を守るって何なんだろう、とかね。
……アッ、鹿だ!
なんで鹿って見てるとさびしくなるんだろう、とかね。

奥山に紅葉踏みわけ鳴く鹿の 声きく時ぞ 秋は悲しき 猿丸

えんさんのサウナは、実にマイルドだ。
良くも悪くもオールドスタイル。
綺麗な造りの館内に、低温と高温、二種のサウナが並んでいる。
……のが本来らしい。今は、低温サウナは何か設備の都合で高温サウナになっており、テレビのあるないの違いだけだ。
ない方は、モーツァルトっぽいクラシック音楽がずっと流れている。
水風呂は水深120センチととてもいい。
バイブラありなのは好みが分かれるだろうが、そんなのがっちり身体を熱くすれば済むことだ。
高温サウナでまだマイルドなら、高温湯を上手く活用したいところ。

そして、非常に賑わっている。
そう、千歳は、種々の要因で人口増加が続いている道内でも珍しい自治体の一つなのだ。
おじさんおじいちゃんが多いかと思えば、子ども連れの親御さん、友達連れの学生さんと、それぞれがほぼ同じくらいの割合でいて、(黙浴推奨中だからホントはよくないけど)みんな楽しげに風呂に浸かっている。
これもまた、なんというか、社交場として機能していた銭湯が生き延びたのが、ここなんだな、という風ないわく言葉にしがたい雰囲気を感じた。
う~ん……。

やっぱり、孤独だ。

2セットキメて、一年ぶりにおふくろに顔を見せに行く。
えんさんの鳥ステーキ丼、食べたかったけどラストオーダーに間に合わず。

あって嬉しい

こちらのサ飯は20時(19:45LO)まで。

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鶏ガラハッター

2022.11.14

1回目の訪問

前日の予報では曇り、蓋を開ければ気持ちのよい秋晴れで実にサウナ日和。
(雨でも別に外気浴で雨音を聞けばよいのでサウナに適さない日などないのだけど)
今日は職場のサウナ仲間と三人で来た。
やっつけてやっからなこの! と意気やよし。……いや正確にはやっつけられに来てるのでサウナーは業が深い。
月曜ゆえに14時半の開館。当然の偶数日狙い。
残念ながら、内風呂のサウナはメンテ中のようである。

サウナ:10分 × 4(うち1回はロウリュなしで)
水風呂:30秒 × 4(気温1桁なので調整)
休憩:5分 × 4
合計:4セット

ロウリュなしのデフォがすでに熱めで、サウナマスク越しに息を吸うとすき間がチリチリ熱痛い。
そこに毎時0分のオートロウリュがバシャリ……これは……!
うん……あれ?
噂に聞いた、アダダダダ! とパニックになるほどの熱さではない。
勝手な想像ながら、棲み分け用の内風呂サウナが故障中なので、鬼サウナ側を手加減しているのかもしれない。
実際、痛くはある。具体的には胸の両凸部が痛くはなるけど、これくらいなら熱波師アリの施設が超えてくる熱さだ。
まあ、これもただの俺の好みだし、何かのタイミングもあるだろうし、巡り合わせだナ。
これに懲りずにまた来るから、その時まで金棒磨いとけよ、青鬼め!
ととのい? そりゃ滝のお庭が歪んで見えるくらいガンギマリですよ、当たり前じゃないですか。
水風呂は、体感で羽釜よりも檜の方が冷えている気がした。(あとで聞くと、内風呂の水風呂は沢の水を処理したものでもっと冷えていたそうな。やはり要リベンジ)

ともかく今はお腹が空いて肉が食べたくて仕方がない。今や完全な餓鬼や亡者の類なんで、やっぱりここは地獄だ。

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鶏ガラハッター

2022.10.03

1回目の訪問

ニセコ町に働きに来て一年とちょい。
先月半ば、そろそろ町民になろうと思い立ち、本日形式上の引っ越しをやっと済ませる。
免許証の住所も変える、郵便物転送の手続きもすると、ちっちゃい雑事で少しくたびれる。
……サウナしかないな。
というわけで、帰りに予約したバスの時間まで綺羅乃湯に居る。

本日14時のアロマはパウダーウェーブ。
いいね、さわやか。HIKOBAYUさんで一番好きな香りだ。
サ室は、並ぶほどではないまでも常に埋まっているようで、図々しくも「いいですか?」とばかり一杯ジュウ。
常連さんの隙間に入り、鋭角の熱さを楽しむ。
あちこちで、埋もれていたいいサウナが掘り起こされたり、そうでもなかったものがリフォームで蘇ったり、全く思いもかけなかった新しいものが建ったりと、
サウナ業界はとみに活気づいている。
そこへ行くと綺羅乃湯さんはこの近辺で、ロウリュのパイオニアであることに間違いはない。
……ただそれにしても、久々に来てみて「こんなに熱さがマイルドだったっけか?」と、自分の身体のおごりに気づかされてしまう。
もっと熱いのが欲しい! 具体的には胸の凸部が痛くなってくるくらいの! と、二杯目ジュウしたくて仕方がないのではあるが、
きっと、これが常連さんたちにとっての綺羅乃湯スタンダードなのだ。
そしてサウナ施設の数だけ楽しみ方がある、というNコーRフレのF熱波氏の言葉を思い出し自省をする。

外気浴、庭からコオロギのさやさや鳴く声がする。
午前中は曇っていたのに、気づけば青天がたかーく広がっている。
そういえば、露天風呂横の休憩スペースの風の良さは抜群だったなあ、やっぱり、来てよかったなあ、と無事昇天。
いや昇天はいいんだけど、浴室に流れてるレイディオニセコが秋の童謡を流してるもんだからかなりダウナーに突入してくる。
 〽誰かさんが誰かさんが誰かさんが見つけた/ちいさい秋ちいさい秋ちいさい秋見つけた
虫の声を聴いて「俺が見つけた」って気になっていたら、もう誰かに発見されていたらしい、秋。
強烈なホームシックに襲われて、いや住民票移したからもうここが俺の家だよ、とセルフツッコミ。
2セットで大ととのい&しんみりに襲われてきたので、休憩室で大の字になったのち綺羅乃湯を後にする。
そしたらそろそろハロウィンだからってんで、飾りのカボチャがそこら中にごろっごろしてんですもんね。
全然ちいさくねえじゃん秋。
むしろ俺が一番最後に見つけてんじゃねえの、と、ととのい後特有の変な笑顔でうちに帰ってきましたとさ。

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