中谷J太郎

2024.06.08

1回目の訪問

そうです、私は中年。同質性に包まれて育ってきたから、中高年、老人が静かに佇む、そんな涅槃のような昭和サウナに無意識に足が向いてしまう。でも多様性の時代。なにか脳に刺激を与えないと、色んなところが機能低下して、あっという間に時間が飛び去り、ほんとに涅槃に行くのではないかと思い立ち、キラキラした若者たちが、ウフフ、とキャアキャアしながら過ごしてそうだな、嫌だなあと思いながらも、ここに初めて行ってみることにした。

ここは北欧だった。フィンランドにもエストニアにも仕事で行ったことがある。アキカウリスマキの映画は大好きだ。ただ、そこでサウナには行ったことはない。ドイツのベルリンのサウナで、寺沢武一が描くような高身長の金髪女性のアウフグースを浴びたことはある。この話はまたどこかで思い出そう。

とにかく、その世界観だった。昭和サウナが仏教の涅槃であれば、ここのサウナは、北欧神話の森である。森の奥深く。ムーミンが住むところである。

予約制なので前半2セットは貸切状態に。セルフロウリュ天国。桶サウナは特に蒸し上がる。瞑想サウナは意外に造りが薄いのか、外の音を拾い瞑想し難いが、押入れで寝るような気分で蒸し上がる。どこのサウナもアロマが効いていて、清潔ですごく上質だ。

水風呂が無いが、ここはそう北欧の森。アイスサウナという氷の洞窟で冷え上がる。悪くない、そう、俺はムーミンだ。ここはムーミン谷なんだ。エイジレスだ。そうだ、俺は中年であって、中年ではない。

3セット目から時差で入ってきた若い男の子たちも皆大人しく、静かな生き物だった。ニョロニョロだ。

整いスペースはごく限られている。ここも皆の論点だろう。でも普段ホームサウナで整いイスから、あぶれ慣れている俺ことムーミンには関係ない。4セット目は男女共有の半外気浴スペースに行く。ここはまさに谷だった。

ここの唯一のリスクは、この谷だろう。べちゃくり女子や男子たちに遭遇するリスクがある。女子はあれだ、ミイだ。運良くなのか、いつもなのか、幸いにも誰ひとり言葉を発さない好環境の中、谷のインフィニティチェアに沈んでいった。セルフロウリュのおかげか、ここ最近味わったことのない、ドーンと深く染み入るような整いに包まれていった、、、

気づいたら、神保町の用心棒で、まぜそば全部のせを食べて、ガリマヨを噛み締めていた。あれは夢だったのだろうか。いや俺は確かにムーミンだった。あれは、日本で味わえるサウナではない。北欧のサウナが確かにそこにあった。

ありがとう、ムーミンの父、米田さん。
https://www.1101.com/n/s/sauna/interview_yoneda/2021-07-27.html#:

  • サウナ温度 90℃
0
19

このサ活が気に入ったらトントゥをおくってみよう

トントゥをおくる

トントゥとは?

ログインするといいねや
コメントすることができます

すでに会員の方はこちら

サウナグッズ

アプリでサウナ探しが
もっと便利に!

サウナマップ、営業中サウナの検索など、
アプリ限定の機能が盛りだくさん!