るえん

2023.11.30

1回目の訪問

昔ながらの普通の銭湯。
それが一周廻って、新しい。
いわゆる昔ながらの銭湯というものが消えつつあることを改めて思いました。

昨今はリノベーション銭湯が大流行し、店員さんの年齢も若返っているように思います。
銭湯はもはや所謂文化的な最低限の生活を送るための施設ではなくなってきていると思います。
サウナは人生生きていく上で必要ではありませんし、それ故にサウナ料金は別にかかるというのも至極当然なことだと思います。
なので、昨今のサウナを売りにしている銭湯は何かしら特色を出し、付加価値を売りに、集客しています。だから、必要最低限なセーフティな施設として経営を考えていないのでしょう。
もっとも、銭湯が最低限な文化的な生活を送るための役割は何十年前に終わったのかもしれませんが。

そんな貴重な『普通』の銭湯がこの令和の世に残っている施設です。
もはや絶滅危惧種となった番台。
レイアウトも汎用的なスタイル。商売っ気をほとんど感じません。
サウナ室の入り口は浴室の箸に物置のようにひっそりとあります。増設したタイプと思いますが、外に増設ではなくて、脱衣所の中に増設したタイプ。こういうところにも昔ながらを感じます。

水風呂もサウナも温め。ただサウナ室は極狭ではなく、それなりに空間に余裕がある作りです。なにげにボナサウナというところは意外でした。ストーブ剥き出しではないところは、さり気ないですが『普通』の銭湯から外れるところかもしれません。
湿度も適度にあり、きついサウナではありません。アンバーの照明といい、暗めな感じといい、物置っぽい雰囲気はありますが、それがまた落ち着かせる効果を生むいいサウナ室だと思います。

昔ながらの銭湯を保っている貴重な施設と思います。しかし、サウナ室内で床下から機械音がけたたましく鳴った時もあったので、このままの姿でいる時間はあまり長くないかもしれませんね。
(入り口が自動ドアなのはちょっとビックリ! あの風貌は普通に手動の引き戸に見えるよ)

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