湯どころ みのり
温浴施設 - 岐阜県 羽島郡岐南町
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〜連続 ハードボイルドサ活小説〜
探偵 根 刈男
〜前回からのあらすじ〜
懲役6年となり、N古屋刑務所の分類センターで地獄のシゴキの毎日を送る根。
そんな根が夕食後にラジオを聴いていた時に衝撃的な曲が流れてきた。
その曲は今まで根が聴いてきたどの曲よりもbpmが速く、そして英語の歌詞だったので何を言ってるのかはわからなかったが、しかし、めちゃくちゃカッコいいということだけはわかった。
『お送りしたのはELLEGARDENでspace sonicでした』
「へぇ〜、LAガーデンでスペースソニックっていう曲なのか、めちゃくちゃカッコよかった!」
根はこの時、ELLEGARDEN(エルレガーデン)をLAガーデンと勘違いして覚えてしまった。
そして、この勘違いはこの後、約1年半くらい続くのであった。
そして、この勘違いに気付いてすぐにELLEGARDENは活動を長らく休止してしまったのである。
ただ、この時に根が聴いたこの曲は、この地獄のような場所での根に生きる力をくれたのである。
辛い時、苦しい時に頭に流れる曲が人にはあるだろう。
ロッキーはあの曲がやっぱり流れるんだろうし、ガイルさんはmorohaが流れるんだろう。
根はこの時からそんな時にこの曲が頭に流れるようになった。
時は17年流れる。
しがない探偵を細々としながら、仕事帰りにサウナに通うのを日々の楽しみにしている根。
今日もサウナでととのったあとに、携帯でSNSをチェックしていると、ひさしぶりな単語が目に入った。
「ELLEGARDEN」
懐かしい、最初は「LAガーデン」っていう完全に向こうの人のバンドだと思ってたっけと自傷気味に笑う根。
そんなELLEGARDENが新しく曲を出すようだ。
嬉しいニュースを見た根はまたサウナに入る。
時は流れる。
人は進む。
どうせ進むなら、横にとか後ろにとかじゃなく、前に進もうじゃないか。
熱いサ室で、ストーブよりも熱く根の心は滾るのであった。
ひさびさの連続小説キタ!冨樫センセイより遅筆の根先生の次回作を楽しみにしています!で、サウナはよかったの?
天からインスピレーションが降りてきた時だけ書くスタイルなので遅筆なのです。 みのりは最近、若者が増えてきておっさんには壁を感じるようになってまった。昔からのホームなのに。
細美さんの発音が完全にあっちの人なんやよなぁ。俺も最初、真実を知った時はえぇ〜、全然ちゃうやん!ってなったっす!
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