2019.10.06 登録
[ 宮城県 ]
日曜日 晴天 通常利用
館内滞在時間 13:30 〜 15:55
入泉時間 昼の部 13:35 〜 15:20
入泉プログラム
昼の部 (12 × 3) M (2 × 3) G (10 × 3)
本日の生ビール 中ジョッキ2杯
本日の昼サ飯 ユッケジャンチゲ(ハーフ)
本日のメインディッシュ 〝生命の神秘〟
16歳の夏に初めて幕を破って以来、およそ四半世紀ぶりの除幕式を迎えた。「はんじゅんまくのゆ」このフレーズだけで下半身が、ととのってしまいそうになる。
旅行気分で山形駅からローカル列車にクラフトビールを買って乗車したが、周囲には地元の学生ばかりでビールを飲んでいる浮かれた乗客など誰もいない。まるで山手線でカップ酒を飲んでるくらいに場違いで、慌てて一気に飲み干した。山間部を走る仙山線からは幾つもの滝が見え、標高の高い場所では根雪が残る美しい景色に感動して北仙台に着いた。
最寄り駅からタクシーで向かった憧れの地「汗蒸幕のゆ」は、思い通りの韓国テイストな外観で出迎えてくれた。フロントスタッフの丁寧な説明を受けて、楽しみにしていた浴室へと足を踏み入れた。三種類あるサウナの攻め方を考えながら、身を清めてから内湯で温浴を終えた。
長男気質で最後に楽しみを残しておくタイプなので、まずは馴染みのあるロッキーサウナに入ってみた。フィンランド産天然石を積み上げたサウナストーブに落ちる、オートロウリュの蒸気が快適な空間を作り、保たれた湿度の中で汗が次第に溢れ出す。絶えず水が流れ落ちる水風呂と外気浴を挟んでから、韓国式に寝転んで入れる黄土サウナで横になると、眠ってしまいそうな居心地の良さだった。
そして、いよいよ待望の汗蒸幕の幕開けの時を迎えた。狭い入口から頭を下げて入ると、圧倒的な天井高のあるドーム状の空間が広がっていた。イスに腰掛ける人あれば、床に直に座る人もいる。都内はおろか日本中でも見た事のない、オンドル石で組まれた汗蒸幕の天井を見つめながら生命の尊さを感じていた。
その避妊具のような特異な形状をした空間の中で、この世に生を受けられなかった16歳の夏の遺伝子たちに想いを寄せた。確実に生命を与えられた自分の幸運を感じながら、生命の尊さを考えずにはいられなかった。
まるで絹の川のような人生の流れの中で、いかなる時も生命の大切さを思い出させてくれる場所こそが「はんじゅんまくのゆ」であると知った、仙台の昼下がりだった。
これで日本一周まで残り14府県
男
[ 山形県 ]
日曜日 晴天 通常利用
館内滞在時間 09:30 〜 11:30
入泉時間 昼の部 09:35 〜 10:55
入泉プログラム
昼の部 (15 × 3) M (1 × 3) G (10 × 3)
本日の生ビール 大ジョッキ2杯
本日の昼サ飯 河北の冷たい肉中華
本日のメインディッシュ 〝冷やし系〟
早朝の郡山駅を出発すると、山形新幹線に揺られて次なる東北サウナを目指した。遠くに蔵王の山頂を見ながらの車中では、幸運の虹の出迎えが今回のサ旅を歓迎してくれているように思えた。
山形駅に降り立った時の寒さが日本の緯度の幅を感じさせ、コートのボタンを全て留めて人影少ない駅前から路線バスに乗り込んだ。最寄りのバス停からは程近く、大きな看板と冷たい風に揺れるのぼり旗が目に入ってきた。のぼり旗を遠くから見た時には〝牛バラ風呂〟と書かれてあると思い、さすがは山形牛や米沢牛の産地である山形県だけに、珍しい風呂があるものだと勘違いしてしまった。いったいどんな風呂なのだろうと不思議に思いながら近づいてよく見ると、そこに書かれた文字は〝生バラ風呂〟だった。線が一本あるだけで、こんなにも風呂のイメージが変わるものかと読み違えを笑いながら館内に入った。
券売機で入浴券とタオルを購入して入った大浴場は、スーパー銭湯の名に相応しい充実した風呂の種類が広がっていた。身を清めてから内湯の高濃度炭酸泉で温浴を終えると、人生初の山形蒸しとなるサウナに入った。
休日の朝なので大勢の地元客で賑わうサウナだが、年齢層が高く落ち着いた雰囲気に安心した。背中が熱くないように背もたれにもマットが敷き詰められた最上段に腰を下ろし、時折り聞こえる山形弁に旅気分を感じる時間が、ゆったりと過ぎていく。
発汗作用はあるが息苦しさのない設定は年配者にも優しい環境となっていて、気が付けば15分も経っているくらいに穏やかなサウナだ。ストロングドライとは一味違ったタイプのサウナを楽しむと、水温計が20℃オーバーの水風呂に身体を沈めた。体感では16℃ほどに感じるキリッとした冷水が心地良く、露天風呂のデッキチェアから流れる雲を見上げて冬空とひとつになった。
サウナで熱く火照った身体を冷やすのは外気浴だけではなく、レストランでの生ビールも欠かせない。さらには山形名物の〝冷やし肉中華〟との最冷タッグで、身も心も冷やし満たされた山形の正午前だった。
これで日本一周まで残り15 府県
男
[ 福島県 ]
土曜日 晴天 宿泊利用
館内滞在時間 23:25 〜 翌 07:05
入泉時間 夜の部 23:30 〜 01:05
入泉時間 朝の部 05:35 〜 06:50
入泉プログラム
夜の部 S (10 × 3) M (1 × 3) G (10 × 3)
朝の部 S (10 × 3) M (2 × 3) G (10 × 3)
本日のビール 缶ビール(500ml)4缶
本日のツマミ なし
本日のメインディッシュ 〝いくぜ!東北〟
都会の喧騒を抜け出して、北へと向かう最終の新幹線に飛び乗った。それは未だ知ることのない東北のサウナに出会うためだった。
新年の抱負に掲げたサウナめぐり日本一周も残り17府県となり、一歩ずつではあるが着実にゴールに近づいている。そのゴールの先に何があるのか分からないが、その歩みを自ら止める事はない。
深夜に到着した郡山駅から地下道を抜けた大型商業施設の中に目的地の看板を見つけた。手ぶら旅なので館内着とタオルのフルセットをお願いし、100円式の脱衣ロッカーに荷物を詰め込んだ。まずは禊ぎを終えると、深夜24時までしか利用できない露天風呂にて身体を温めた。少し急ぎ気味に予熱を終えると、サウナマットを手に取り高温サウナの扉を開けた。
まばらな入浴客に準ずるように誰もいないサウナの一番奥へと進み、初めてのサウナを見渡してみる。プロレスの四角いリングのような天然石のサウナストーブを、コの字に囲むサウナベンチが特徴的だ。ベンチは一段構成で高低差はなく、どこに座っても特別リングサイドを楽しめる。オートロウリュで十分に湿度が保たれたウェットタイプの室内は、蒸気がまとわりつくように汗を導く。テレビはなく静かなヒーリング音楽を聴きながらの蒸し工程は、目を閉じればこの上なく集中でき、目を開ければ壁に貼られたサウナウンチクを読み入る事ができる。
サウナの形状が独特ならば、水風呂の造りも独創的な二段構成となっている。階段を上がった上段はウォークインスタイルの水風呂で、かなりの水深と静寂の水面が全身を包み込む。下段には上段から滝のように水が落ちる仕掛けがあり、そこに肩を当てると勢いのあるクールダウンが心地良い。
サウナ利用時間の深夜1時まで、ほぼ貸切で過ごした後は、残念ながらレストランは閉店していたので缶ビールで喉を潤した。雑魚寝のスペースも消灯時間となっており、薄暗い灯りの中で明日の計画を立ててから眠りに就いた真夜中の郡山だった。
男
[ 東京都 ]
平日 晴天 宿泊利用
館内滞在時間 22:30 〜 翌 10:45
入泉時間 夜の部 22:35 〜 22:55
入泉時間 朝の部 09:05 〜 10:30
入泉プログラム
夜の部 入浴のみ
朝の部 S (10 × 3) M (2 × 3) G (10 × 3)
本日の生ビール 大ジョッキ1杯 他
本日のツマミ なし
本日のサ近所メシ 天ざる
本日のメインディッシュ 〝伏せ字〟
約束の時間を過ぎてしまい慌てて駆けつけた稲荷町駅、真っ赤に光る看板が焦る気持ちに拍車をかける。受付でカプセルの寝床を確保してから待ち合わせ場所へと急いだ。その約束の相手とはサウナイキタイ謹慎処分の先輩である、M○n湯氏だ。
直前の会食で飲酒していた私はサウナには入らずに、身体を洗ってレストランへ向かった。すでに蒸し終えていた彼と合流して盃を酌み交わし、互いの近況を報告し合う平穏な時が流れていった。しかし時計の針が深夜を回る頃になると夜遊び心に火がついてしまい、帰宅予定のM○nちゃんを連れ出し上野のネオン街へ繰り出した。
週末というのに仲町通りを歩く人よりもキャッチの数の方が多い街で、まずは寿司屋で小腹を満たしながらの作戦会議。結局決まった行くあてもないままに通りを彷徨うと、艶やかな容姿のギャルに惹かれてガールズバーに飛び込んだ。カウンターだけの小さな店で、とりとめのない話で盛り上がった勢いのままにシャンパンを開けた。その余勢で入った二軒目でも、若い娘に囲まれた浮かれ気分でシャンパン三昧を楽しんだ。
翌朝は少しアルコールの残った身体を目覚ませようと、誰もいないサウナで静かに汗を流した。ワンセットごとに体調が回復していくのが分かり、3セット目を終える頃には完全復帰を遂げていた。しかしそれと引き換えにチェックアウトの時間を過ぎてしまい、360円の延長料金を支払い稲荷町を後にした。
体調の回復とともに食欲がわいてくると、少し足を伸ばして浅草まで出向いてみた。名だたる老舗が軒を並べる浅草での昼メシに選んだのは、創業100年を越える藪蕎麦御三家のひとつ「並木藪蕎麦」である。こちらの名物である〝天ざる〟を味わいながら、昨夜の上野での愚行を反省した。
トータルでシャンパンを3本も開けたのに持ち帰りはおろか、誰ひとりの連絡先も手に入れずに帰ってしまったのだ。
本来ならば〝クリ○ッグを、○ン・ペリニョン〟くらいはしたかったと悔やみながら、蕎麦をたぐった浅草だった。
男
[ 神奈川県 ]
平日 晴天 宿泊利用
館内滞在時間 20:45 〜 翌 09:55
入泉時間 夜の部 20:55 〜 22:45
入泉時間 朝の部 08:05 〜 09:45
入泉プログラム
夜の部 S (12 × 3) M (2 × 3) G (10 × 3)
朝の部 S (10 × 3) M (2 × 3) G (10 × 3)
本日の生ビール 大ジョッキ3杯 他
本日のツマミ ザックときゅうり
本日のサ近所メシ 上天婦羅定食
本日のメインディッシュ 〝童話〟
路上ライブの小洒落た〝ネオスカ〟が響き渡る川崎駅前を、管楽器のリズムに合わせて交差点を越える。若い頃に通った〝川崎クラブチッタ〟も〝CLUB CITTA'〟と名前を変え、イタリアのヒルハウスを思わせる街並みに溶け込んでいる。昔は荒れた街のイメージが強かった川崎だが再開発によりオシャレな街に変わりつつある。
事前にネット予約しておいたキャビンタイプのカプセルルームで館内着に着替え、タオルを手にして最上階の大浴場へ。マナーを守り身体を洗い、予熱がてらに露天風呂に入る。浅めの湯船は必然的に半身浴となり、負担をかけずに予熱準備を完了すると、しっかりと水気を拭いてから初対面となるサウナの扉を開けた。
横へと細長く伸びたサ室の奥には、檻に閉ざされた大容量のサウナストーブが堂々と鎮座する。さほど広くないサ室には不釣り合いだが、それ故に強気でドライな空間を作り出している。ストーブ近くの最上段に腰を下ろすと室温計以上の熱さが全身を襲うが、不思議なほどに居心地良い。この中では、12分計が壊れているかのように時が早く刻まれていく。
これまたサウナの大きさとは見合わない広い水風呂に浸かり、火照った身体をクールダウン。再び露天スペースに出て、ラタンをモチーフにしたデッキチェアで夜風に吹かれる。何一つ特別ではないが、非の打ち所のない3セットを堪能した後はレストランへと急いだ。
メニューの中に見つけたのは誤植と思われる〝ザックときゅうり〟と書かれたツマミだった。深夜にクスッとすると、イギリス童話の「ジャックと豆の木」を思い出したが、童話の内容は思い出せないままにラストオーダーの時間を迎えた。名残惜しく最後の生ビールを飲み干すと、広々としたキャビンルームのベッドで眠りに就いた。
翌日は、川崎の老舗天ぷら屋「三惚(さんぼれ)」で天婦羅定食を味わった。ジャックと豆の木にちなんで少し足を伸ばして、老舗和菓子店「川崎屋 東照」の豆大福を土産に買った、旧東海道宿場町の昼過ぎだった。
男
[ 東京都 ]
平日 晴天 宿泊利用
館内滞在時間 22:10 〜 翌 09:30
入泉時間 夜の部 22:15 〜 23:55
入泉時間 朝の部 07:35 〜 09:05
入泉プログラム
夜の部 S (12 × 3) M (2 × 3) G (10 × 3)
朝の部 S (10 × 3) M (2 × 3) G (10 × 3)
本日の生ビール 中ジョッキ5杯
本日のツマミ 肉野菜炒め
本日のサ近所メシ 中村屋純印度式カリー
本日のメインディッシュ 〝フリ〟
日々の暮らしの中で最も自分のヒストリーと向き合える場所がサウナである。そんな時間を求めてネオンの灯りが光り輝く新宿へとやって来た。気がかりなニュースの影響で外国人観光客が姿を消した歌舞伎町は普段の活気はなく、どんより重たい空気が澱んでいた。性を切り売りする呼び込みの不義理がまかり通る大通りを抜けて角を曲がり「メンズサウナ こり・こり」への階段を降りた。
フロントで泊まりのVIPルームの予約を取り終え、アイボリーのタオルを手に取り夜霧のような湯けむり漂う浴室へと向かう。仕切りのないカランで身体のホコリを洗い流し、それなりのカミソリでヒゲを剃り、かなりスッキリした辺りで内湯に浸かり終えるとサウナめぐりの始まりだ。
いきなり高温サウナに入り、唸りを上げるストーブ前に陣取り、カラリとした熱気を独り占めする。あまり人の出入りが少ないサ室は流行りのアロマが香り、エスプリが満ち足りた中で、ジワリと蒸し終えた。キラリと光るアルカリ性の水風呂でクールダウンして、イス取り合戦の必要ないデッキチェアでメモリーをリセットした。
中華料理のレパートリーが豊富なレストランで、みどり色の野菜を欲してあっさり味の肉野菜炒めを食べたりした後は、ここのウリでもあるマッサージ嬢のヒマワリのようなニッコリとした笑顔に引きずり込まれてしまった。羽振り良く、とびっきりのコースでお願いしたが当たり障りのない会話をしながら大事な部分をまさぐりはするが、ミリ単位での寸止め。女日照りの私に至れり尽くせりの素振りを見せながらも、ポロリすらない極まりない甚振りのままに、おざなりな終わりを迎えた。
「男は〝狩り〟に出て、女は〝栗〟を守る」
やらしい意味ではないが、そんな格言を思いついた翌日は、老舗カリーを食べた晴天の新宿だった。
P.S. 病気療養中のらぶりさんが、早くお戻りになられますよう願ったり祈ったりです。
男
[ 東京都 ]
平日 曇天 通常利用
館内滞在時間 21:20 〜 23:40
入泉時間 夜の部 21:25 〜 23:30
入泉プログラム
夜の部 (15 × 3) M (2 × 3) G (10 × 3)
本日のビール 缶ビール(350ml) 3缶
本日のツマミ なし
本日のメインディッシュ 〝ご無沙汰〟
現在の改良湯にリニューアルされてからは初めての訪問となるが、想像していたよりも以前とは全く違う銭湯に生まれ変わっていた。
都心の大動脈である明治通りから少し入っただけで、そこには昭和の風情を色濃く残す場所があった。遠い記憶の中では自販機が埋め込まれていた壁には、大きくド派手な鯨の壁画が飾られていた。それを見た瞬間に、古き良き昭和の銭湯ではなくなった事を受け止めるしかなかった。
時代の流れにはフィットした外観ではあるが周囲の街並みとは調和せず、少しオシャレすぎる外観に戸惑いながら白い暖簾をくぐった。館内に入ると出迎えてくれたのは番台ではなく、最先端の券売機システムだった。
フロントでタオルとサウナキーを受け取り浴室に向かって何よりも驚いたのは、入浴客の若返りだった。明らかに私が最高齢である事は間違いないくらいに若者たちで溢れかえっており、以前のようなお年寄りの楽園といった雰囲気は微塵も残ってなかった。
混み合うカランで身を清め、ライトアップされた内湯での予熱作業。サウナ待ちの行列が途切れるのを待って、ニュー改良湯のサウナに入った。8人も入ればいっぱいとなるサ室だが、改装当初は空前のサウナブームの到来など予測していなかった事だろう。運良く最上段に腰を下ろして無心になろうとするが、人の出入りが多すぎて発汗まで時間を要する。不必要な大声で会話する若者たちと洋楽のBGMにも次第に慣れてくると、ようやく自分のリズムを取り戻してきた。
神秘的なライティングの水風呂でクールダウンした後は、脱衣所に置かれたデッキチェアにて身体を休める。続々と若者客が押し寄せてくるが、近くに大学があるので体育会系男子が多数である。ジムのサウナを除けば圧倒的に体脂肪率の低さは No. 1 の客層だ。そんな若者たちの鍛えられた肉体に引け目を感じ、少しお腹をへこませながらの〝辱めととのい〟となった。
そんな屈辱もすぐに忘れてサウナ上がりに缶ビールで勢いをつけると、ご無沙汰している恵比寿のラウンジガールからの連絡に応える為に、小雨の中を足早に急いだ夜の明治通りでした。
男
[ 栃木県 ]
祝日 晴天 宿泊利用
館内滞在時間 前々日 〜 10:00
入泉時間 朝の部 05:05 〜 06:45
入泉時間 夜の部 15:35 〜 17:15
入泉プログラム
朝の部 S (18 × 3) M (シャワー) G (10 × 3)
夜の部 S (12 × 3) M (シャワー) G (10 × 3)
本日の生ビール 琥珀エビス4杯 他
本日のツマミ 懐石コース
本日のメインディッシュ 〝日光詣〟
山間にあるホテルで夜が明ける前にベッドを抜け出したのは、男女の入れ替えとなった大浴場へと向かうためだ。
主に女性客が利用する〝四季の湯〟だけに、昨夜の〝古代檜の湯〟の純和風で男前な造りとは違って、女性的なラグジュアリー感のある仕掛けが随所に施されている。脱衣所の床暖房や、本日の薬湯には血行促進の効果がある〝よもぎ湯〟などもあり、露天風呂のソファではバスローブに包まれて休憩できるスペースまである。こちらのサウナは低温のスチームサウナだが早朝の誰もいない時間帯ならば、かなりの高温高湿を楽しめる。
朝食後は何もせずにホテルで過ごすつもりだったが、部屋の清掃時間を利用して日光まで足を伸ばした。初めての日光東照宮の荘厳な勇姿を前にしても、長い石段はサウナベンチに見えてしまい、中庭に敷き詰められた栗石はサウナストーンに思えてしまう。諸々の願い事が叶うと伝えられる〝叶杉〟と呼ばれる神木ですら薪ストーブの薪に見えてしまった。墓所で眠る家康公には申し訳ないが、早くサウナに入りたくなってしまい日光を後にした。
観光もそこそこに昼食の湯葉そばを食べると足早にホテルに戻り、昨晩同様に高温サウナを独り占めした。夕食までは時間があるので、のんびりと蒸し上げた後は部屋のテラスでアペリティフ。鬼怒川温泉のクラフトビールが川沿いの空気と相性が良く、夜中のために買い込んでおいた瓶ビールを飲み干してしまった。
連泊二日目の夕食も専用ダイニング「JOHN KANAYA」にて、焼きタラバ蟹などをつまみにシャンパンやビールを味わい二日目の夜が更けていった。
三日目の朝はスチームサウナで目を覚まし洋朝食の卵料理には目玉焼きをチョイスしたが、普段からサウナで食べている目玉焼きよりもハイソな味がしたのは気のせいだろうか。
そんなセレブ気分を引きずったまま特急列車の個室を貸し切ってみたが、東京に戻るまでには日常生活へとシフトしなければならなかったスペーシアの車中でした。
男
[ 栃木県 ]
日曜日 晴天 宿泊利用
館内滞在時間 15:20 〜 現在
入泉時間 夜の部 17:50 〜 19:20
入泉時間 朝の部 06:05 〜 07:50
入泉プログラム
夜の部 S (12 × 3) M (シャワー) G (10 × 3)
朝の部 S (15 × 3) M (シャワー) G (10 × 3)
本日のビール 生ビール4杯 他
本日のツマミ 懐石コース
本日のメインディッシュ 〝ひと休み〟
例年よりも随分と早く春一番が吹き抜けた新宿駅から、季節外れの厚手のダウンコートで身を固め、特急列車で二時間ほど揺られて鬼怒川温泉駅に到着した。小雪まじりの冷たい風と蒸気機関車の汽笛が旅の気分を盛り上げてくれ、旅立つ時は不必要に思えたダウンコートが寒さを和らげてくれた。
ホテルの夕食時間を遅めにして、それまでの時間をサウナに捧げた。男女入れ替え制の大浴場に足を運ぶと、夕方からの時間帯は高温サウナのある〝古代檜の湯〟が男性専用となっていた。入口に書かれた古代檜の由来に目を通してから足を踏み入れると、その名の通りに床とガラス窓以外は天井までも総ヒノキ張りの浴室が湯けむりの中に広がっていた。旅の疲れと身体の汚れを洗い流し、まずは内湯の檜風呂で温浴してからサウナの扉の前に立った。そこには〝北欧桐サウナ〟と書かれてあり、ドア越しには入浴客の姿は見えない。サウナイキタイ未登録施設だけに神妙な気持ちでサ室に入り、貸切状態の室内でスペック調査を開始した。
最初のセットは温度確認や収容人数、サウナストーブの熱源をチェックしていると、集中できないままに時間が過ぎてしまった。水風呂はないが、シャワーの冷水でも十分にクールダウンできる。続いて白御影石の露天風呂の縁に腰を下ろし、夜空を見上げながらの〝足湯ととのい〟で新たな境地を知る事ができた。
それ以降のセットは専念してサウナを楽しむと、ライトアップされた坪庭が純和風の趣きを醸す中で無心になれた。さらに無音のサウナでは己の心音だけを微かに感じ、これ以上なく自分の存在と向き合えた。
サウナ上がりにはホテルの初代オーナーであるジョン金谷氏の名前を冠にしたレストランで、彼の「East meets west」の思いを受け継ぐ、和洋を織り交ぜた料理に舌鼓を打った。
のんびりするつもりで鬼怒川まで来たが、皆さんからの愛のあるコメントが嬉しくて、スマホが手放せない川沿いのホテルからでした。
男
[ 東京都 ]
土曜日 曇天 宿泊利用
館内滞在時間 21:25 〜 翌 09:45
入泉時間 夜の部 21:35 〜 23:05
入泉時間 朝の部 08:05 〜 09:35
入泉プログラム
夜の部 S (10 × 3) M (2 × 3) G (10 × 3)
朝の部 S (10 × 3) M (2 × 3) G (10 × 3)
本日の生ビール 中ジョッキ4杯 他
本日のツマミ 豆腐ハンバーグ
本日のメインディッシュ 〝龍が如く〟
タクシードライバーに「新宿区役所前まで」と告げたのは、雨上がりの赤坂見附だった。
紀之国坂を越えて四谷交差点を左へ、夜の東京の鼓動を司る新宿でタクシーを降りた。週末の喧騒を背にエレベーターに乗り込むと、システムの近代化を感じさせるタブレット決済でのチェックイン。意外なほどに女性客が多いフロントで手続きを終えて、小さなロッカーに荷物を詰め込んだ。
裸のまま同じフロアにある浴室に向かい、カランで身体を清めている時に〝歌舞伎町の龍〟が現れた。それは私が目を閉じて頭を洗っている最中に、遠くの方から水が飛び散ってきた。訳が分からず慌ててシャンプーを流して目を開けると、四つ離れたカランにいた初老男性のシャワーが手から離れてしまい、強烈な水の勢いのせいで荒れ狂っていたのだ。行き場をなくしたシャワーヘッドは昇り龍の如く暴れ回り、それを抑え込もうと男性も必死に追いかける。その間、シャワーの水は浴室内に嵐を巻き起こしていたが、私がそっと近寄り蛇口を水量停止の位置まで戻してあげた。すると龍は息の根を止められたかのように大人しくなり、浴室は静寂を取り戻した。人は混乱状態になると当たり前の事が判断できなくなるが、初老男性もパニックになってしまったようだ。
龍を成敗したヒーロー気取りで熱めの白湯で予熱を終えると、熱く灼けたステンレス製の扉を開けてサウナへ。するとそこにはレスラーのような屈強な体つきをした外国人観光客が入っており、先ほどの龍退治を「good job」と称賛してくれた。そんな彼の丸太のような二の腕には、偶然にもドラゴンのタトゥーが刻まれていた。
本来ならばタトゥー禁止の施設だが、多くの外国人観光客が訪れる新宿なので、時代の流れを考慮すると検討が必要ではないかと考える。サウナ上がりのラウンジにも多くの外国人が見られたが、テレビからは新型コロナによる外国からの観光客激減のニュースが流れていた。そんな影響を全く感じさせないラウンジで、ラストオーダーまで生ビールを楽しんだ深夜の新宿だった。
男
[ 東京都 ]
土曜日 晴天 通常利用
館内滞在時間 12:05 〜 13:05
入泉時間 昼の部 12:10 〜 13:00
入泉プログラム
昼の部 (10 × 3) M (1 × 3) G (5 × 3)
本日のビール 瓶ビール3本
本日のサ近所呑み チョウヅメ(煙腸)
本日のメインディッシュ 〝禁酒〟
成人してからの人生の中で九日間だけ禁酒をした日があるが、自発的ではなく強いられたと言った方が正しいだろう。
それは五年前にさかのぼるが、突然の病魔に襲われてしまった時の話だ。その病とは小腸イレウス、つまりは腸閉塞である。当時は西麻布のラウンジに毎日のように通い、アフターには深夜の焼肉という今よりも怠惰な暮らしを送っていた。そんな不規則な生活リズムや暴飲暴食がたたり、目に見えない臓器が悲鳴を上げてしまったのだ。その入院生活の間はアルコールはおろか、水すらも口にできない絶飲絶食の日々を余儀なくされた。どうにか無事に切開手術は避けられ退院する事ができ、その足で最初に向かったのが自宅に程近いサウナだった。それ以来の訪問となるが、ここに来ると当時の事を思い出さずにはいられなかった。
フロントで60分一本勝負のチケットを購入し、エレベーターで脱衣所に上がって行く。火鍋のような独特な形状をしたロッカーに服を収め浴室へと向かうが、今度はエレベーターを待ちきれずに階段を駆け上がる。土曜日の道玄坂上交差点を眼下に見ながら、特別な時間への扉を開けた。
まさかの貸切の浴室で洗体と予熱を怠らずに、こじんまりとしたサウナに入った。贅沢な程の静寂に身を委ねながらの蒸し工程と、遠凪のような静けさの中での水風呂を繰り返した。しかし時間の制約ばかりは覆す事が出来ずに、短めの休憩を含めた3セットを終えた。
矢継ぎ早ではあったが久しぶりの渋谷蒸しを楽しんだ後は、退院時に快気祝いのパーティーを開いてもらった老舗台湾料理店に足を運んだ。なぜこの店を腸閉塞が完治した私のために選んだのか友人に尋ねてみると、驚くべき言葉が返ってきた。それはもう二度と腸閉塞で苦しむ事のないように、名物料理の〝腸詰め〟を食べさせたかったとの事だった。
そんな友人たちの愛のある仕打ちを思い出しながら、今回も戒めとして腸詰めを味わった渋谷道玄坂の昼下がりでした。
男
[ 東京都 ]
平日 曇天 通常利用
館内滞在時間 12:05 〜 14:00
入泉時間 昼の部 12:10 〜 13:45
入泉プログラム
昼の部 (12 × 3) M (1 × 3) G (10 × 3)
本日のビール 缶ビール(350ml) 4缶 他
本日の昼サ飯 ふかひれ姿煮あんかけご飯
本日のメインディッシュ 〝赤坂サ活〟
冬の名残りと春の訪れが交差する檜町公園では、次第に春の気配が強くなってきている。枯れ色が少しずつ色彩を取り戻しつつある公園の歩道を抜けて辿り着いたのは、いまだ昭和の枯れ色を残すサウナだった。
東京ミッドタウンと赤坂の繁華街を結ぶこのエリアは、忙しない都会の変化に背を向けたように映る。そんな赤坂五丁目交番前に古くからある「かぷせるイン赤坂」へ、二十年ぶりくらいにやって来た。
平日の昼間、ランチへ急ぐ人たちに後ろめたさを感じながらチェックイン。6階のロッカーで服と一緒に都会のしがらみを脱ぎ捨てた。それと引き換えに手にしたのは、ふかふかで真っ白のタオルだ。高級ホテルにも引けを取らない厚手のタオルは、さすがは港区赤坂を感じさせる。優雅な気分で向かった最上階の浴室は、真新しいタオルとは不釣り合いなノスタルジーが漂っていた。
昭和 平成 令和と、幾人もの汗を吸い込んできたベンチが時代の流れを思わせるサ室は、無音ゆえに浴室の水の音さえ響き渡る。目を閉じれば森林の中の小川のせせらぎにすら聞こえてきて、ここが赤坂である事を忘れそうになる。強烈なインパクトではなく、心地良さの中で徐々に毛穴が拡張して汗ばんでくる。
コンパクトだがキリッと冷えた水風呂には、絶えず水が流れ出ていた。この音を聞きながらサウナを繰り返した後は、換気のために開けられた窓際に座って外を眺めた。そこからの景色に、ここが赤坂だという現実へと引き戻された。
窓の向こうにはプレデンシャルタワーが、そびえ立っている。前回の訪問時には勿論見えなかった景色で、二十年前のあの頃はまだ、昭和の大火災となったホテルニュージャパンがあった場所のはずだ。
汗と一瞬に昭和の苦い思い出もデトックスした後は、館内の自動販売機の缶ビールで水分を補った。その後はコラーゲン補給を求めてランチがてらに赤坂サカスへと出向いた都心の昼下がりでした。
男
[ 東京都 ]
平日 晴天 宿泊利用
館内滞在時間 22:10 〜 翌 08:55
入泉時間 夜の部 22:20 〜 23:55
入泉時間 朝の部 07:05 〜 08:25
入泉プログラム
夜の部 S (10 × 3) M (1 × 3) G (10 × 3)
朝の部 S (10 × 3) M (1 × 3) G (5 × 3)
本日の生ビール 缶ビール(350ml)2本
本日のツマミ なし
本日のメインディッシュ 〝ラッキー〟
東京では見慣れない缶ビールを片手に、サウナ上がりのひと時を楽しんでいる。本当ならばレストランで生ビールとツマミに囲まれているはずだったが、すでにクローズしていたのだ。アンラッキーな結末となったが、それまでの「Resta」には沢山のラッキーが詰まっていた。
薄暗いビルの隙間を縫ってたどり着いた先で、楽園へのエレベーターを待っていた。扉が開くと中からサウナ上がりの麗しき女性が降りてきて、洗い髪の残り香に包まれた。男性専用施設にはない特別な出迎えは、ラッキーなイントロを予感させる。幸運の数字である37番のシューズロッカーに靴を収め、フロントでプレミアムラウンジを確保した。そのベッドの番号もラッキー7と、幸先の良い幕開けとなった。
下界の騒がしさが嘘のような静けさの大浴場には入浴客が 5.6人しかおらず、前回訪問時の賑わいとは別サ界である。禊ぎを終えて内湯で温浴するが、となりの寝湯にも誰もいないのでジェット機能が止まり波音ひとつ聞こえない。内湯だけで十分なリラックスと予熱を得た後は、フィンランドサウナのドアを開けた。まさかの無人の室内で最上段に陣取り、ヒノキの香りと適度な湿度に抱き寄せられる。オール貸切の 1stセット目は、未知のコンセントレーションを感じられた。
桶シャワーで掛け水を済ませ挑んだ水風呂もラッキーに恵まれて、月に三度しかない〝エクストラコールドバス〟の開催日だった。アウフグースイベントからは時間が経っていたので氷は浮かんでいなかったが、その名残りで痛みを感じない程度の冷たい水風呂が、さらに集中力を上げてくれた。
普段は混み合っている露天風呂のリクライニンチェアも全て空いており、一番右奥に横になって夜空を仰ぐ。すると隣接する超高層ビルが視界に入り、真夜中なのに〝サンシャインととのい〟を得ると、空前絶後の「イェエエエーイ」「ジャスティス」
これだけ幸運が続けば、最後は缶ビールでも仕方ないと思えた深夜の池袋だった。
男
[ 東京都 ]
平日 晴天 宿泊利用
館内滞在時間 21:40 〜 翌 14:55
入泉時間 夜の部 21:45 〜 22:45
入泉時間 昼の部 11:00 〜 11:50
入泉プログラム
夜の部 S (10 × 3) M (1 × 3) G (5 × 3)
朝の部 S (8 × 3) M (1 × 3) G (5 × 3)
本日の生ビール クラフトビール6杯
本日のツマミ 湯豆腐
本日の昼サ飯 和風おろしハンバーグ(目玉焼付き)
本日のメインディッシュ 〝将来の夢〟
以前なら平気だった独酌が、何故だが最近とても寂しく思う事がある。いつものカウンターから、先週はサウ仲間の皆んなで酒を酌み交わした座敷席をぼんやり眺めながらのひとり酒。一人で来ているのだから当たり前だけど、ついつい誰かを探してしまった。
生ビールの杯数が増えると寂しさも比例して大きくなり、話し相手を求めて深夜のロスコを飛び出した。フロントで外出許可のレシートを受け取り、いつも女の子が呼び込みをしている駅前の交差点へと向かった。普段は無視するように通り過ぎているが、今回ばかりは私の方から近づいた。
「少し飲みたいんだけど」と声をかけると、寒さに震えながら「私でよければ」と、何とも健気な言葉が返ってきた。店はロスコに程近い路地にあり、看板には花魁ガールズバーと書かれてあった。こんなに何度も通っているのに、ロスコ以外に駒込で飲むのは初めてだった。
薄暗い店内には花魁姿の娘と先客が静かに飲んでおり、突然の深夜の来客に少し驚いていた。カウンターの奥に座り飲み放題の生ビールを飲んでいると、さっきの女の子がダウンコートを脱いで現れた。話を聞くと1時間以上も駅前に立っていたらしく、こんな私でも神様に見えたそうだ。話し相手を求めていたはずが、気が付けば彼女の将来の夢を聞く手に回っていた。私の出来る限りのアドバイスをしながら、閉店間際まで人生を語り合ってカプセルに戻った。
今朝は遅くまで眠ってしまい朝ウナは逃してしまったが、午前11時の清掃の終わりと同時にサウナに入った。軽めの3セットを終えて食事処に行くと、すでにキープボトルの焼酎を楽しんでいる地元の先輩がいらした。とても素敵な紳士で、私もあのように振る舞えたらと将来の自分を願った。
昼メシと生ビールで胃袋が満たさせると再び眠気がやってきて、奥のリクライニンチェアで昼寝タイムとなった。こんな暮らしを送っていては先ほどの紳士のようになれる日は程遠いと感じた午後の駒込だった。
男
[ 東京都 ]
平日 晴天 二時間利用
館内滞在時間 12:00 〜 14:.00
入泉時間 昼の部 12:05 〜 12:55
入泉プログラム
昼の部 (10 × 2) M (2 × 2) G (5 × 2)
本日の生ビール 中ジョッキ 3杯
本日のツマミ ナマコポンズ
本日のメインディッシュ 〝幸福論〟
リニューアルオープンの本日、一番風呂は地元の常連親方に譲ったものの、改装の目玉であるテルマーレの一番乗りをゲットした。
すでにチェックインの時から館内は、以前とは違う新しい木の香りに満ちていたが、その理由は〝TERMALE KAI〟と名付けられた新たなサウナにあった。改装前のタイル張りのベンチを覆い隠すような木製のベンチに様変わりした上段に座り、そっとアロマ水をサウナストーンにかけてみる。構造上の理由で多少の違和感のあるベンチの高さだか、結果として天井が近くなりセルフロウリュの蒸気を上部からダイレクトに感じられた。
真新しい低温サウナで予熱をした後は、昨夜のレディースデーで賑わったボナサームサウナの最上段へ。こちらは以前と変わった様子はないが、どことなく女性の色香が漂っている気がして幸福に包まれた。
続いては女性サウナーの誰しもが驚き、うらやましがったであろう冷水プールでのクールダウン。いつも通りの水風呂のはずなのに、不思議と柔らかなアロマ水のように感じた。それはもちろん気のせいだと思うが〝かけず小僧〟の看板だけは昨夜の事を思い出し、いつもよりニヤけて見えたのは間違いない。
レディースデー直後なので、あらぬ妄想をしながらの昼サウナを楽しんだ。日常とは違った「ニューウイング」の景色を想像すると、興奮を隠せなかったのは私だけではなく、カランの強烈なシャワーの勢いにも表れていた。
普段は混雑する事のないパウダールームも、昨夜ばかりは5台のヘアドライヤー達もフル稼働だったのだろうと労をねぎらいレストランへの階段を上がった。
ここでもあるはずのない女性の残り香と、座席にすら温もりを感じてしまう。レストランでの女だらけの宴を想像しながら、サウナ上がりの生ビールのツマミに選んだのは「ナマコポンズ」だった事に、決して深い意味はない。
吉田オーナーとの思惑は違えど、今後も定期的にレディースデーの開催を望んでしまった小春日和の錦糸町でした。
男
[ 東京都 ]
平日 晴天 宿泊利用
館内滞在時間 21:30 〜 現在
入泉時間 夜の部 21:40 〜 23:15
入泉時間 朝の部 04:35 〜 06:00
入泉プログラム
夜の部 S (12 × 3) M (1 × 3) G (10 × 3)
朝の部 S (10 × 3) M (1 × 3) G (10 × 3)
本日の生ビール 中ジョッキ6杯
本日のツマミ マグロ山かけ
本日のアサ飯 和定食&しらすおろし
本日のメインディッシュ 〝相性〟
サウナイキタイに錦糸町「ニューウイング」のサ活が相次いでいる。何ゆえ全てが女性なのかと思って読んでいると、リニューアル後のイベントとして〝レディースデー〟が開催されていた事を知った。
男性専用サウナで最近よく行われているイベントであるが、個人的には大賛成である。去年に開催された上野 北欧でのレディースデーの際も、その事を知らずにイベント終了間際に訪れた私は、偶然フロントで女性サウナー達とすれ違った時の髪の香りが今も忘れられずにいる。しかもそれだけではなく、女性客に利用される事を施設側も意識したのか、浴室の床タイルはピカピカに磨き上げられ至る所がキレイになっていた。そんな恩恵を含めて、レディースデーを月イチで開催してくれればいいのにと思ってしまう。
そこで昨晩は、明日12時に控えた「ニューウイング」のリニューアルオープンのために錦糸町に乗り込んできた。サウナに行くためにサウナに前乗りするという、不可解な行動をとって楽天地へとやって来た。
こちらでは深夜25時まで1時間毎に行われるロウリュイベントが人気だが、一人でじっくり蒸されたい気分の私はタイミングを外してサウナを楽しんだ。かなり冷たい水風呂に入ると、目の前の生ビールのポスターが気持ちを急かす。はやる思いをぐっと堪え3セットを終えると、パウダールームで肌のメンテナンス。前回の初訪問時はフェイスウォーターを顔に塗ったつもりが、ヘアトニックだったという苦い経験があるので今回は細心の注意を払った。
無事に肌を整えてからレストランへと向かい、待ちに待った生ビールで喉を潤す。今宵のツマミは好物のマグロの山かけを注文したが、また今回も大失敗を犯してしまった。別皿で提供されたワサビを溶くために、何気なく注いだのが醤油ではなくウスターソースだったのだ。
少し甘みの利いた洋風味のマグロの山かけを食べながら、自己責任ではあるが楽天地との相性の悪さを考え込んでしまった深夜の錦糸町だった。
男
[ 東京都 ]
平日 晴天 宿泊利用
館内滞在時間 22:20 〜 翌 09:45
入泉時間 夜の部 22:30 〜 23:50
入泉時間 朝の部 06:35 〜 08:10
入泉プログラム
夜の部 S (10 × 3) M (1 × 3) G (10 × 3)
朝の部 S (10 × 3) M (2 × 3) G (10 × 3)
本日の生ビール 中ジョッキ5杯
本日のツマミ 揚げ出し豆腐
本日のメインディッシュ 〝ことわざ〟
月曜の深夜ならば自由になれるかと、あらぬ期待を抱いて上野までやって来た。艶やかに光る紅い看板に引き寄せられるように裏寂れた通りに迷い込むと、北欧特有の匂いに満ちたエレベーターに乗り込んだ。そんな期待も下駄箱の空き数を見れば、儚き願いだった事を直ぐに思い知らされた。
それは浴室前の脱衣所も同じで、小さな棚に押し込まれた館内着の様子を見れば、自ずとサウナの混み具合も察しが付く。ガラス扉の向こうには、ひしめき合うように男たちが群れを成し蒸されている。ひとまずは身を浄め、内湯にて時が過ぎるのを待った。
人の流れを見計らって上段に滑り込んだサ室内には、上野でも愛用者が増えてきたサウナハットの若者がいた。姿勢良く中段に座っている彼の後ろには、うなだれるように上体を前に傾け蒸されているオジサンが座っていた。真新しいサウナハットに覆いかぶさるようにしているオジサンのアゴ先からは、秒間隔で汗が滴り落ちている。その汗に若者は気付く事なく、一滴残らずサウナハットに吸収されていたのだ。そんな惨状を見ていて、ふと〝サウナことわざ〟が思い浮かんだ。
「ハットが汗鉄砲をくらう」
そんな若者を気の毒に思いながらも助けてやる事もできず蒸されていると、次に仲良し三人組が入ってきた。サ室は混み合っていたので三人並んで座れずに、二対一で離れて座った。そんな中でも三人の会話は続けられ、次第に話し声も大きくなってくる。多少の会話なら平気だが、私を間に挟んでの会話は決して心地良いものではなく、紳士的に席を譲りサ室を出た。掛け水をして水風呂で身体も気持ちもクールダウンしていると、三分も蒸されていない三人組が同時にサ室から出てきて、いっせいに水風呂に飛び込んだのだ。一気に水温が上がり怒りを抑えながら、サウナことわざをつぶやいた。
「三人寄れば水風呂沸かす」
おあとがよろしいようでと落語家気分のままに、江戸時代から暖簾を守る「蓮玉庵」で、蕎麦前の天ぷらと古式せいろそばをたぐった上野広小路でした。
男
[ 茨城県 ]
日曜日 小雨 宿泊利用
館内滞在時間 12:20 〜 翌 08:55
入泉時間 昼の部 12:35 〜 15:45
入泉時間 朝の部 06:05 〜 08:25
入泉プログラム
夜の部 S (10 × 5) M (1 × 5) G (10 × 5)
朝の部 S (10 × 4) M (2 × 3) G (10 × 4)
本日の生ビール 中ジョッキ6杯
本日のツマミ 牛もつ鍋
本日のサ近所メシ あんこう鍋
本日のメインディッシュ 〝水戸訪問〟
水戸徳川家の江戸藩邸 後楽園にある「Spa LaQua」を後にして、目指したのは徳川光圀公ゆかりの地、水戸である。
偕楽園の梅まつりが開催されていると知り、楽しみに電車で向かったが、あいにくの雨模様。この時期しか停車しない偕楽園駅では着物姿の〝梅娘〟が出迎えてくれたが、この雨では仕方なく立ち寄らずに大工町で、あんこう鍋で腹ごしらえしてからこちらを目指した。
事前に宿泊可能なサウナ付の離れ宿を予約しておいたが、チェックインの午後4時までは随分と時間があった。しかしそれまでの時間も大浴場は利用できるとの事で、ありがたく浴室に向かった。まずは広々とした浴室内を見て周り、おおよそのプランを思い描いておく。
禊ぎを終えると、予熱として選んだのが低温サウナだ。扉を開けると地下へと降りるような、ひな壇が印象的だ。低温といえども最上段ならば十分に予熱効果があった。十分に身体が温まりタオルで汗を拭きとってから、いざメインの高温サウナへ。室内に入った瞬間の圧倒的な景色には、思わず息を呑み言葉を失った。
先ほどの低温サウナよりも段差が激しい最上段からの眺めは、今では見る事の出来ない水戸城本丸からの絶景を想像させる。私の知る限りでは最も高低差のある七段掛けに座り、谷底にあるかのようなサウナストーブの熱気を浴びる。天井の形状や壁面のゲルマニウム原石の効果もあり、短時間で汗が湧き出てきた。露天の蒸し風呂では森林の香りを浴び、塩サウナでは豪快な水戸泉ばりにとはいかないまでも、全身に塩を塗ってデトックス。
時間になり一軒家の離れに案内させると、あまりに大きな風呂場に驚いた。高齢者にも優しいバリアフリーで、浴室暖房完備である。しかも部屋付きサウナにも入り放題で、腹が減るのも忘れてプライベートサウナを楽しんだ。
サウナ上がりは食事処の光圀亭で生ビールを楽しみながら、梅の季節の内にもう一度こちらを訪ねてみたいと思った雨模様の水戸でした。
男
[ 東京都 ]
土曜日 晴天 宿泊利用
館内滞在時間 20:20 〜 翌 07:30
入泉時間 夜の部 20:30 〜 22:05
入泉時間 朝の部 05:05 〜 06:55
入泉プログラム
夜の部 S (12 × 3) M (2 × 3) G (10 × 3)
朝の部 S (10 × 3) M (2 × 3) G (10 × 3)
本日の生ビール 大ジョッキ4杯
本日のツマミ 豆富と生麩の揚げ出し
本日のメインディッシュ 〝人生いろいろ〟
巨大怪獣を模した区役所ビルと、大きなメロンパンのような東京ドームに挟まれた機械仕掛けの遊具たちも、夜が明けるまでの眠りに就いている。週末の早朝に束の間の休息をとる遊具を眺めながら、露天のベンチで物思いにふける。
昨夜は恋人たちが肩を寄せ合う遊園地を通り抜けて安息の地を求めたはずが、フロント前には多くのカップルで溢れていた。幸せそうな若者たちから目を逸らすように浴室に向かうと、男にばかりの世界に少しだけ気持ちが落ち着いた。
カランで身体を浄めてから、内湯の天然温泉に身を委ねつつ本日の蒸しプランを計画する。温度帯の異なる四種類のサウナから、最初のセットに選んだのは最も温度の高いログサウナだ。薄暗い室内の最上段に座り目を閉じると、余計な雑音が一切しない森閑とした世界が訪れる。その後も全てのサウナで汗を流し、それぞれの持ち味を楽しむと、レストランフロアへと降りて行った。
やはりそこは一日遅れのバレンタインデーを楽しむカップルたちで溢れていた。そんな幸せオーラを背中で感じながら、カウンターに座り生ビールで喉を潤した。
レストランがラストオーダーの時間になり、バーコーナーに移動して独酌を続けていると、隣り席にはチョコレートを手渡す初々しい男女が微笑ましく映った。深夜を過ぎても若者たちでバーが賑わっているうちに、寝床のリクライニンベッドを確保して眠りに就いた。
午前5時のアラームで目覚めると、誰もいない朝風呂を独り占めした。明け方の浴室は閉鎖されているサウナもあるが、曇り空の下での露天風呂も悪くない。今にも泣き出しそうな空を見上げて、ひとつのチョコレートも貰えなかったバレンタインデーを哀しく思いながら「そんなこともあるさ」と、自分に言い聞かせた。
〝人生いろいろ〟 島倉チョコ
男
[ 東京都 ]
平日 晴天 宿泊利用
館内滞在時間 22:20 〜 翌 11:20
入泉時間 夜の部 22:30 〜 23:55
入泉時間 朝の部 09:35 〜 11:05
入泉プログラム
夜の部 S (13 × 3) M (2 × 3) G (5 × 3)
朝の部 S (10 × 3) M (2 × 3) G (10 × 3)
本日の生ビール 中ジョッキ5杯
本日のツマミ おつまみ3点盛り
本日のサ近所メシ カニピラフ&ビーフシチュー
本日のメインディッシュ 〝ターキッシュ〟
金曜日の夜に上野駅に降り立ったが、名ばかりのホームサウナには向かわずにタクシーに乗り込んだ。ドライバーに告げた行き先は、言問通りと金杉通りの交差点だった。
都心の喧騒とは無縁の老舗サウナながらも、常に進化を続けている。館内リニューアルで完成した「VIPルーム」も、以前はカーテンで仕切られていただけだったが新たに重厚な扉が設置されていた。寝床を確認してから浴室に向かい、週末とは思えないくらいに落ち着いたサ室で十分に汗をかいた。マイペースでの3セットを終えてレストランで生ビールを飲みながら、ある男に聞いた目の前の交差点の話を思い出した。
サウナで親交のある〝K太〟氏によると、この根岸一丁目交差点から吉原天国行きの送迎車が出ていたらしいのだ。そんな彼からは伝説の〝TRK嬢〟らしい〝TK千代〟さんを愛し続けている話を、酔っ払うたびに聞かされていたのだった。
〝H満K乳〟がタイプらしい〝K太〟氏は、常日頃〝JK女〟好きを公言している。もちろん〝JK〟と言っても条例違反には抵触しない方の〝熟〟である。キャバクラやガールズバーなどの若い女の子が好きな私に対してK太氏は、いつもスナックの熟女の良さを熱弁してくる。
それがしかしだ、ある日ラインに知らない若い女子たちのツーショット写真がK太氏から送られてきた。はじめは意味も分からずスルーしていたが木更津で一緒だったM氏に聞いてみると、どうやら熟女好きのK太氏が一人でガールズバーに再訪していたようなのだ。あれほどまでにギャルを嫌っていた彼が、こんなにも早く木更津を訪れたのは理由があったのだ。
本来ならばガールズバーのションベン臭い小娘よりも熟れた〝TRK嬢〟の方が好きであろうK太氏を思いながら、シャンペン片手に本日の昼メシには、トルコ発祥の米料理であるピラフと、完熟ソースのビーフシチューを味わうために有名老舗洋食店を訪れた鶯谷の昼下がりだった。
男