2019.10.04 登録
[ 東京都 ]
「サウナにBGMは必要か」。サウナーの間でも意見の分かれるところだろう。私は基本的に無音派だが、去年のサウナフェスで出会ったフィンランドの北欧メタルの流れるテントサウナは、なかなかシュールでよかった。
"妙法湯"では、サウナ室でジャズが流れていることがある。長く意識してこなかったが、気がついたのは偶然にもジャズ・ピアニストのマッコイ・タイナーが他界した3月の夜。ふとうっすら流れるBGMが耳に入った。流れていたのは誰か知らない奏者の上品で無害なピアノで、これがマッコイ・タイナーのあの力強い演奏であれば、ものの5分でのぼせてしまうだろう。かろうじて耳に入るくらいの音楽がサウナにはちょうどいいのかもしれない。などと思いを馳せ、冥福を祈った。
が、この日。"妙法湯"は無音だった。細部までこだわりにあふれるこの銭湯のことだ、BGM有無の塩梅にも何か意味があるのかもしれない。今度、番台でおっちゃんに聞いてみようと思う。わりとととのう。
[ 埼玉県 ]
長距離ドライブの帰り道、最寄りの都内ICをスルーし、そのまま埼玉県へ。目的地は"草加健康センター"である。
この施設の素晴らしさについては既に多くの先達が語っている。が、私が改めて伝えたいのは、"館内着"である。遠目に見るとアーミー調のカモフラ柄だが、近づいて見ればおばちゃんの着てそうな植物ものの総柄だ。そしてその"謎柄"の中にちょこちょこと、施設のトレードマークである"ラッコくん"が混じっているのである。これがえらくかわいいのだ。
しかし。この施設はサウナも素晴らしければサービス精神にも溢れていて、受付で「館内着不要」と伝えれば100円引きという仕組みが用意されている。それが故にか、くつろぎスペースでは私服の利用者の姿を見かけることも多い。もったいないではないか。もっと多くの老若男女に"ラッコくん"館内着を着てほしいのだが。
さらにいえば、この柄の手ぬぐいや巾着袋などのグッズ展開を心待ちにしたいし、アロハシャツなんかあったらもう最高じゃないだろうか。などと考えながら。とてもととのう。
[ 東京都 ]
ホーム銭湯の「妙法湯」、贅を尽くした「かるまる」など、推しの施設は諸々あるが、"ホームジム"のサウナというものも特別な存在である。
高田馬場駅前のBIG BOXに入る「西武フィットネス」では、土地柄か、いわゆる"意識高い系"の姿はなく、中高年の男女とアジア人留学生と思われる若者の姿が目立つ。トレーニングの疲労と共に入るサウナはたとえ環境はいまいちでも、2割マシ。ふだんなら致命的とも言える"水風呂なし"も、冷水シャワーを浴びているうちに、"これはこれでありか"などと感じてしまう。わりとととのう。
[ 岡山県 ]
出張先の岡山での仕事を終え、地元レコード屋などを巡ったのち、その名もストレートな「サウナ&カプセルイン岡山」へ。
地方のサウナらしい飾り気のない館内だが、脱衣所に塩、浴場に氷などが用意されているあたり、なかなか気が利いている。サウナ室の温度は控えめだが、水風呂がきりりと冷たく引き締まる。浴場にはアカスリ用と思われるマッサージ台が1台、存在感を示している。人気の少なさを見計らい、そちらへ横たわって休憩。めぐる血行。
チェックアウト時には、おまけのチョコ菓子「Frau」を一箱という心配り。じんわりとしたサウナの余韻を感じながら、"のぞみ号"で帰路へ。ぽりぽりとチョコ菓子をかじる。わりとととのう。
[ 東京都 ]
「サラリーマンの街・新橋」。もはやそれを聞いても何も感じないくらいに散々と聞かされたフレーズである。であるなら、彼らがスーツを脱ぐ"祝日"となれば人気の"アスティル"も空いているものだろうと、ゆるい気分で訪れると、なんのことはない、スーツを脱いだサラリーマンで実ににぎわっていた。闘う現代人の帰巣本能か。
ただし「お笑い芸人×ロウリュ」なるイベントが開催されているあたりは祝日らしさにあふれていて、けたけたと笑いながら、背中にじわと汗をたくわえ、腰掛け椅子で目をつむるサラリーマンたちの姿は、現代社会の"休息"の光景そのものだった。
[ 東京都 ]
昨今、「サウナ×ビジネス」「サウナ×キャンプ」など、多くの事物との相性のよさが語られるサウナだが、ジムもまたセットにしておきたいアクティビティだ。疲労を抱えた身体に浴びるサウナの熱は、なんだか"しみる"のだ。
しばらくジムにも行けていなかったので、明日の筋肉痛はこたえるな、などと覚悟しながら、ほどほどに冷えた水風呂で、"きゅっ"といたわる。
日常でほったらかしにしている身体に、ちょっとやさしい気持ちを持てる、ジムのサウナが好き。
[ 高知県 ]
高知の町は、あちこちが龍馬殿で溢れている。出張の復路便を夕方にずらし、街を散策。レコード屋を巡り、龍馬記念館には目もくれず、やはりサウナへ。
"高砂湯"は昭和29年から、高知駅からほど近くのこの地で営業しているそうだ。外観・内観ともにシブイ。コンパクトな浴場に飾り気はなく、ストイックな造り。サウナ室は温度はまずまずだが、ほどよく湿度があり、気持ちよく発汗できる。水風呂は深さも十分で、水質が良いのか肌あたりがよい。背中に落書きを施したおっちゃんがくつろいでいるあたり、とても"らしさ"が感じられる。
脱衣所の洗面台付近には「禁煙のお願い」が貼られており、「昭和のサウナも時代に合わせた変化が必要なのか」と思っていると、わずか5メートルほど先の休憩スペースは喫煙OKのようだ。長いすに横たわり、ぷかり煙をくゆらすおっちゃん。令和時代にひっそり生き残る、昭和人たちのオアシスなのだろう。長く残ってほしい。わりとととのう。
[ 大阪府 ]
大阪での仕事を終えた深夜、宿の近くの"大東洋"へ(正確に言えば、"大東洋の近くの宿"を選んだのだが)。
赤青緑のネオンが目を引くビルの外観はもちろん、内装の細部まで、実に昭和の面構えで、"サウナに来た"という実感が自然と強まる。壁に施されたステンドガラス風の装飾、隅の柱の上で存在感を放つ謎の羊の彫像を眺めながら。わりとととのう。
[ 東京都 ]
ひと月に一回ほどの泊り勤務。昼すぎに仕事が終わると、そのまま家に帰ってもいいんだけど、せっかくだからレコード屋さんをめぐり、書店でアメリカ文学の新刊をチェックして、で、やっぱりサウナ。
帰路、新宿・ゴールデン街のあばら骨のような路地に並ぶ店々を横目に、眠気と疲労感を抱えた体は、疲れているはずなのに"ふわ"と、どこか軽い心地がある。
[ 東京都 ]
泊り勤務明けの昼間、若干の疲労感と眠気を感じながら笹塚マルシンスパへ。
サウナ室の入って右側の椅子の背が、リクライニングタイプのカーブを描き、熱さを忘れて眠気すら感じてしまう心地よさ。ロウリュはタイミング合わず。わりとととのう。
[ 東京都 ]
どついたるねんワンマン@キネマ倶楽部(鶯谷)へ。素晴らしいバンドだと改めて実感。
ライブ後の高揚感を、安定のサウナセンターでクールダウン。サウナ横のジャー、氷、塩がうれしい。申し訳程度の外気浴がけっこういい仕事。日曜夜だからか、がらがらでした。わりとととのう。
[ 東京都 ]
一定周期で作動するオートロウリュ。サウナ室は暗転。ちかちかと点滅する照明に、"じゅわ"というサウナストーン。それを見つめる裸体たち。妙にSF感漂っていて、よい。選べる館内着はタオル地バスローブがよい。水風呂後の休憩にはミストサウナもよい。わりとととのう。
日程や人数、部屋数を指定して、空室のあるサウナを検索できます。