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Flavor of the Mon湯

2020.03.07

2回目の訪問

これまでは志村坂上「中華ソバ伊吹」で麺を食したら、自動的に「さやの湯処」でのサ活が1セットだったけど、あえてその法則を破る勇気! ということで、「さやの湯処」に行ってから、ウルトラマンロスコさんがサ活で紹介していた「春菊天」を食せる「そばひろ」に向かおうと思うも、志村坂上に上陸した途端、もはや無意識で「伊吹」の行列に身を預けていた自分。

くそっ、こんなんだからいつまで経っても禁煙できない!(する気ないけど) と思いながら「伊吹」で「濃厚煮干ソバ」をオーダー。「これも一種の濃厚接触になってしまうんだろうか…」と罪の意識に苛まれながら、至福のひとときにうつつを抜かす。

麺を食らい、考える。決めた、「コスモプラザ赤羽」に行こう。

赤羽一番街に足を踏み入れ、赤プラに向かう。コロナの影響で人通りは少ないかと思いきや、いつも通りの活気で満ち溢れている。泥酔の若僧、チャンネー、おっさん、そして冥界に連れて行かれそうな老体の経済を回す心意気とすれ違いながら、「どうです、今日はノーマルおっぱい、極悪おっぱい、いろいろ揃ってますよ」の粋なキャッチも平常運転。

90分コースで入泉し、浴場へ。土曜日ということもあってか、なかなかどうしての混雑具合。しかも客層が若い。サ室100度/水風呂10度の温冷差約90度を味わいたい若年層サ活ァーが増えたのかもしれない。

2セット目を終えてサ室から出ると、妙に見覚えのある後ろ姿が洗体中。なんだっけ、このまん丸いオブジェみたいな狸の置物のようなフォルム。申し訳程度に近寄ると、シャンプーの脇に見慣れたメガネ。ちょうど洗髪を終えて、目を見開いた狸と鏡越しに目が合った。

北王(現在、返上中)こと、ケイちゃんだった。

俺「赤プラに狸が迷い込んだのかと思ったら、ケイちゃんじゃん!」
狸「え、なんでいんの? 俺ね、『丸健水産』行ってから『いこい』に行って、ここに来たの。おっぱぶは行ってないよ」
俺「おっぱぶに行ってない情報はいらないから」
狸「飲み行く? おっぱぶはごちそうできないけど」
俺「まだ入ったばっかだもん。ってか、おっぱぶの押しが強い」
狸「立ち飲み屋でもいいよぉ。軽く飲み行こうよ」
俺「もう飲んできたんでしょ?」
狸「立ち飲み屋ではね。おっぱぶでは飲んでないよ。……行く?」
俺「キャッチか!」

以降、サ室でもおっぱぶ連発で、サウイキどころか赤プラからも出禁になりそうな夜の赤羽サ活。

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  • サウナ温度 98℃
  • 水風呂温度 13℃
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Flavor of the Mon湯

2020.03.01

2回目の訪問

受付で入館料を支払おうとすると、小袋を抱えた見慣れた顔が入店。瞬時に察した。あの小袋にはデジタル情報を記録するためのメディアが収納されているに違いない——いつもお世話になっております。CDです。だ。

あいさつを交わし、それぞれロッカールームへ。浴場に向かうと、たまげたと言わんばかりの混雑具合。空いている椅子に腰を下ろし、洗体。皆がシャワーを使用しているからか、水圧が虫の息。仕方なく真下の吐水口から湯をひねり出し、洗面器にためる。

どうしたことか、お湯が止まらない。こういう些細な虎舞竜って、意外とテンパる。洗面器が満潮になったので、ひとまず湯を浴びる。洗面器を戻す。即座になみなみとたまる。ちょ、壊れてるの、この吐水口。

このままお湯が出っぱなしの状態で逃げたら、今日のサ活が後ろめたさで圧迫されそう。

[サ室にて]
客A「ほら、あいつだよ、お湯出しっぱなしにしたやつ」
客B「あいつが壊したんだろ、カラン? 許せねえよ」
客CD。「サ活シーンの風上にも置けねえんだぜ?」

妄想とはいえ、AとBに魂を売ったCD。に落胆を隠せない。止まるまで待ってやる! と思ったら止まった。

湯船に浸かる。大泉の水風呂ライクな浅さだけど、すこぶるあったかみ。すると、視界に飛び込んでくるダンディズムボイス、河口拓也。

拓「こんばんは(ダンディズム)」
俺「もう、セットかましたの?」
拓「実は本日ハシゴ2施設目なので『島 耕作』探してました(ダンディズム)」
俺「『島 耕作』あった?」
拓「なかった(ダンディズム)」

拓ちゃんの響き渡る低音ボイスが高温の湯船を伝って波紋を作る。「山吹き色の波紋疾走(サンライトイエローオーバードライブ)」ならぬ「河口色の波紋疾走(テノールダンディズムオーバードライブ)」。これにはさすがのツェペリもメメタァ(言いたかっただけ)。

そして、プレジのツイッターでも報告済みである、修理後ホヤング・ホヤングのスチームサウナへ。すでに愛眼FORゆをサウナハットの下にW浅野風にしのばせたです。さんが薬草まみれに。そして、各々が各々のタイミングで蒸し終え、さらりと食堂へ。

「三人寄ればMon湯の知恵」ということで、「春爛漫 飲み放題!! 90分の幸せ…(980円)」を注文しようと画策するも、肝心のMon湯が翌日健康診断とかいう体たらくだったため、ノンアルコール仕様のオロポで乾杯。いやあ、うめえ(結果的にガマンできず1杯だけ飲む)。

当日、世道師範とはT-BOLAN、翌日にはつむぐさんが大統領になり、シャチョーが宿泊。ニアミス人間交差点、それがスパリゾートプレジデント。

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  • サウナ温度 98℃
  • 水風呂温度 15℃
55

Flavor of the Mon湯

2020.02.28

36回目の訪問

大泉の食堂でサ活トークに盛り上がる謹慎デュオ。2人の脳内に流れるテーマ曲は森田童子「ぼくたちの失敗」——なんてしみったれたことはなく、すでに赤坂でしこたま酒をカックラキン大放送してきたというのに、代名詞である生ビール(大)の消費スピードは衰えることを知らない、ご存知のさのら a.k.a. シャチョー。

の「週末から東北のサウナ、攻めてくるよ」

相変わらずのサウナ愛。

俺「東北は安全と言いつつも気をつけないとね、コロナ」
の「俺の場合、もっと違うこと気をつけないと」
俺「ああ、(自粛」

で、エンジンがかかってしまったのか、遊郭に行こうぜ! と、一気に生ビール(大)を飲み干す。ロッカールームでいそいそと身支度を調え、夜のとばりへ、いざ出陣。

小腹が空いたと寿司屋にIN。「なんでも食いな」と促されるも、平民は高級寿司店で何をオーダーしていいかわからない。とりあえず穴子の白焼きを頼んで、寿司はシャチョーに任せる。

会計で1万円を支払い、「釣りはいらないよっ!」と、いつも通りの景気の良さを見せつけるシャチョーだったけど、会計が9980円だったのが、ややじわる。

寿司屋をあとにし、やる気があるんだかないんだかわからないパツキン直立不動キャッチギャルを見つけるや否や、「キミの瞳で乾杯したい」と、腹八分目のシャチョー。

入店するなり「シャン、ペインっ!」と声を荒げるも、「うちぃ、シャンペインの在庫ないんでぇ、系列店から持ってきてもらう系なんで待っててもらっていーすかぁ」と、違う店舗から黒服がシャング・ペイングを調達。5人くらいしか入らないカウンターのみのガールズバーだったのに、会計は恐山。シャチョーの重みがなくならない財布から何枚もの諭吉が抜き取られる。

「NO☆MI☆TA☆RI☆NA☆I☆ZE!」というシャチョーのテンションに追随し、ラウンジバー風味の店へIN。ステージではレオタード姿の女子3人組がライブを始める。最前列で見入る自分。「ほら、Mon! チップ払え、チップ! 」と、後ろでわめき散らかすシャチョー。自分の財布を見たら、木更津つぼやの割引券と、大泉のサウナ優待券しか入ってなかった。

ライブを終えた3人がシャチョーのテーブルに座る。「よかったよー。まるで令和に舞い降りたキャンディーズだね。誰がスーちゃん?」と女子をはべらせながら、またしても特大のシャング・ペイングをオーダー。「シャング・ペイングの泡を吹かしたあとは、キミらの——

※以下、文字に起こしたら謹慎に拍車がかかってしまうので、画像含め自粛いたします

追記:僕は大泉でしっかり4セット、汗を流しました

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  • サウナ温度 96℃
  • 水風呂温度 17℃
55

Flavor of the Mon湯

2020.02.23

35回目の訪問

「行ったつもりで北海道」は松坂慶子の専売特許なので、自分は「ダマされたつもりで吉法師」で対抗、ついにあの深青と邂逅することに。結論、「鶏白湯 青」は蒸しブルー(©楽しい味のショッピング)がまったくもって味に関与してこない、想像以上のうまさ!

ってサ活じゃなく麺活なんか書いてたら、「関係ないからバンするね☆」とか運営がおこになっちゃうから、このへんにしとかなくっちゃ!

連休のサ活は悩ましい。新規開拓したいのに、再訪したい施設の誘惑がパない。考えに考えアグネスした結果、結局「大泉」の門戸をたたいていた。この甲斐性なしっ!

20時のロウリュまで時間があったので、余熱玄師をかましてサ室でじっくり。客は2人。片方のおじさんは「あつい…あ、あとぅーい!」と、小さな声で叫んでいる。一瞬、「あ〜い、とぅいまてぇ〜ん!」のですよ。が脳裏をよぎり、瞬時に「いつもお世話になっております。CDですよ。」に変換され、笑いを堪える。

4セットを終え、喫煙所で一服。時間は19時45分。すると思いの外、ぞろぞろと客が入館してくる。「20時のロウリュ狙い!?」と不安に駆られ、そそくさと浴場に戻り、自席の確保に邁っ進ぐマチコ先生。

ロウリュ5分前にサ室スタンバイ。客、自分のみ。

どうなってんだい! さっき大挙した面々は、もう退去してしまったというの!? しかし、2分前にひとり、寸前にもう1人。計3人。ある意味、ド安定 of 大泉。

ロウリュおじさんこと、橋本さんがINし、「まずは外の新鮮な空気を室内に入れます」と、よどみなく儀式はスタート。「大泉の外の空気(浴場の空気)って、特に新鮮じゃないよね」なんて言葉を飲み込み、熱波をしこたま受ける。なんだか今日の橋本さんのロウリュには愛を感じる。いつも2扇ぎなのに、3扇ぎもしてくれたじゃない。まさに扇げば尊し、熱波師の恩。

橋本さんの愛ある雑なロウリュを受け、サ室で一礼。しばし残留し、乳首の生存を確認したところで退室。浴場で橋本さんに「ゴチでした」と告げると、「今日、アチアチなやつ送ったのわかりました?」と、以心伝心。愛だろっ、愛。

ロウリュ後は食堂に移動し、永瀬正敏よろしくカクテルバー。は、ないのでレモンサワーとチーズ。配膳してくれた橋本さんが「いつもありがとうございます」と、笑顔で注文品をテーブルにのせてくれる。

あれ、いつもよりカットされてるチーズの量が多い。まさか、こんなところにも橋本さんの愛が…! 「いいんですよ、チーズの量まで愛情を注がなくても!」と恐縮したら、「いつもと一緒ですよ」と真顔で返された。恥ずかしい。食堂でもとんだ熱波を喰らって顔を赤らめた。

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  • サウナ温度 98℃
  • 水風呂温度 16℃
55

Flavor of the Mon湯

2020.02.20

34回目の訪問

ついにのさのらさんのサ活までタイムラインに現れず、施設一覧からも姿を消した。本人は「肩の荷が下りた」と笑っていたけど、のさのらさんくらい愛あるサ活をアップする人はいないんじゃないかな。

短編小説を読み進めているかのような感覚と、それとは裏腹に読み手がクスッと笑える体験談や品のある下ネタも小気味よく登場するサ活。なにより、その施設がどんな空間であり、その土地に付随する観光やサ飯録なども含めた情報量は、自身の備忘録というより、閲覧者の新規開拓や再訪を検討する指標として機能しているように思う。

さらに未登録のサウナ施設の情報を、自ら手間暇かけて入力するほど献身的であり、サ活も推敲に推敲を重ねて投稿。いつかのさのらさんと飲んだとき、僕はサ活の校閲を買って出た。それは嫌がらせではなく、彼のサ活が好きである自分に与えられた責務、という名の余計なお節介でしかないんだけど。

先日の投稿にあった「ナマコポンズ」は、当初「ナマコボンズ」になっていた。「ボンズになってるワロタ」と、バリー・ボンズの画像と共にセジメを送り、「レストランもレフトランになってる」と追加で送ったら、「ボンズってレフトじゃなかったっけ?」「ってことは、あながち間違いでもない⁉」と笑ったばかり。

のさのらさんの規制となった対象は、その2月19日に投稿された「ニューウイング」のサ活なのかな。彼はレディースデイの翌日となるリニューアルオープンに合わせて入泉、サ活には「女性の色香が漂っている気がして幸福に包まれた」「あらぬ妄想をしながらの昼サウナを楽しんだ」など、半ジョリーナエロオヤジな内容が散見されたけど、下ネタ度数で言ったらこんな毒にも薬にもならない表現が規制対象になるとは思えない。原因はコメントで引用した石川さゆり「天城越え」の歌詞「あなたを◯していいですか」なんじゃないかと。

ただでさえ1日の投稿数が増え、運営側もすべてのサ活に目を通せず、AIによる「過度に暴力的または残虐な表現を含む情報」に該当してしまったのか。なので、一時的な措置であると思っているけど、さすがにちょっと乱暴なんじゃないかな。「ととのうことこそサ活の意義」なる気持ちが先行しすぎて、規制も整わせすぎという疑念すら抱いてしまう。

こうしたことを書くこと自体、シャチョーは望んでないだろうけど、彼のサ活がタイムラインはおろか、施設一覧のサ活から消滅してしまうことは、前述した通り、新規開拓や再訪のきっかけを失いかねない。

とはいえ、当の本人は今ごろ昼キャバで「ねーねー、サウナイキタイって知ってる? 俺の投稿見れなくなったの。ダハッ!」とか生ビール(大)を飲んでるかもしれないけど☆

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Flavor of the Mon湯

2020.02.18

33回目の訪問

近頃の北欧混雑を見越してだろうか、めずらしくサ室がにぎわっていた。しかもソロではなく、デュオが3組。1組に至っては互いにサウナハットをかぶっていて、思わず聞き耳を立てたくなる内容をトーキナバウ(ひとりは岸部一徳、もうひとりは小澤征悦似)。要約すると、こんな感じ。

岸部さんは会社の上司から「サウナ部をつくったらどうだ?」と提案される。サウナ部の部長は岸部さんが務め、部員集め(男女問わず)や利用する施設の決定なども岸部さんが担わなければいけないが、施設内におけるすべての費用(入館料や食事代)は会社が負担するという太っ腹対応。

だが、施設内の食堂やコワーキングスペース、もしくはそういった場所がなければ、サウナ利用後に近くの飲食店などで「サウナ部ブレストミーティング」を行い、必ずひとつの企画案を絞り出すこと。

小「え、いいじゃん! 」
岸「って、思うじゃん。サウナどこにしようかなとか、経費で全部落とせるんだったら食ったことない定食とかもいけるかなとか考えたけど、結局これって“仕事の延長線上にあるサ活”になるわけでさ」
小「あー、なるほどね」
岸「いま俺たちがこうしてサウナに来てるのって、サウナに入りたくて来てんじゃん。ととのうとかさておき、とにかくサ室に入りてえ、蒸されてえ、と思って自分のタイミングで来てる。つまり、自由じゃん、フリーダムじゃん、globeじゃん」
小「サウナ部のサ活だと、自由じゃなく“義務”になってしまう、ってことね」
岸「そそ。職場のサウナ好きだけでサウナ部をつくって、ただただ自分らのタイミングでサ活をして、食堂でウェーイつって、飲み足りないから近場でもう一杯ひっかけて、そこで会社の愚痴から建設的な話に発展すれば、棚からぼた餅、サ室からぼたロウリュみたいな感じになればいいんだけどさ。サ活が義務化しちゃったらさ、なんかサウナが嫌いになっちゃうんじゃないかとか思っちゃってね」

「サウナでマイナスなマインドを浄化できる」「サウナで思いもよらないアイディアが生まれる」——岸部さんの上司は昨今の「ビジネス的サウナブーム」に便乗し、サウナ部をつくろうと思ったんだろう。もちろん、そうした効果は得られるかもしれないけど、それを押しつけるのはよくない気がしてならない。

2人が違う時を感じて今
FREEDOM 考えている
FREEDOM お互いのこと

仮に仲間とサ活っても、干渉せずにソロで汗を流す。globe「FREEDOM」は、そんなサ活を見越した曲に思えてきた不思議体験。

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  • サウナ温度 98℃
  • 水風呂温度 17℃
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Flavor of the Mon湯

2020.02.17

1回目の訪問

宅配便が届く予定があったので、うっかりインターホンに出たら、とある宗教の勧誘だった。「ちょっとだけ、お時間よろしいですか?」と尋ねられたので、「食べかけのケーキがあって」と返すと、「ほんのちょっとで構いません。お顔を拝見させていただけるだけでもありがたい次第です」と、くじけない。

「もしかしたら僕のほんのちょっと観と、あなたのほんのちょっと観には差異があるかもしれないので、分数を示してください」と突きつけると、「ものの数分でございます」と、正確な数字を出さず濁してくる。

「いや、それだと仮に僕の中の〈ものの数分〉が〈1分〉だとして、あなたの〈ものの数分〉が〈9分〉だったとしたら、悔やんでも悔やみきれないじゃないですか」と突っぱねると、「それだけお話しできるお時間があるようでしたら、お顔だけでも拝見できると幸甚です」とか煽られた。

「実は風呂に入っている最中だったので、素っ裸なんです。うまい具合にバスタオルはすべて洗濯中で、小さなタオルで前を隠しても、僕のジニュワインが『僕のわんぱくポニー』を歌いはじめる可能性もあるので、お引き取りいただけると」と、相手に混乱を引き起こさせるワードで攻めてみたら、「それでは数分後にまたお邪魔します」と、えらく冷静に切り返され、インターホンの液晶から消え失せた。なんだろうか、この敗北感。

いてもたってもいられなくなったので、板橋「カプセルホテルサウナ太陽」に向かうことにした。

本当に駅前商店街の中にあった。時代に迎合するしゃれっぺえ店舗が乱立する中、ひときわ昭和じみた看板に安堵を覚えつつ、入泉。受付で目に入る「3時間 1000円」の文字。ロッカルームに向かう途中で目に入る、食堂でタバコをくゆらす館内着のおっさん。間違いない、よさげ。

薄手の館内着に足を通し、パンイチスタイルで浴場へ。たまたま座った場所がよくなかったのか、泡を洗い流すのに半日かかるんじゃないか級の水圧だったのは不運だったものの、サ室に入ったら、もう上機嫌。

「アチアチの敷きマットに座らせていただき幸甚です」とか「サ室に入って何分ですか? ものの数分でございます」とか、心の中で宗教勧誘をパロって蒸す。

水風呂の水温計は壊れていたけど、僕のわんぱくポニーも「幸甚でございます」を言い換えて、「コーチンでございます。って、そのまんまやないかーい」とかひとり相撲。

4セットをキメて、食堂へ。缶チューハイが130円とか神の仕業としか思えない。3時間を十二分に堪能し、受付のおじさんに「また来ます」と告げて退浴。

自宅に帰るとドアの隙間に紙が挟まっていた。「また来ます」——おめえもかよ。

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  • サウナ温度 105℃
  • 水風呂温度 18℃
58

Flavor of the Mon湯

2020.02.12

3回目の訪問

水曜サ活

自販機で売られているコーンスープ。誰しも人生の中で一度は飲んだことがあると思うけど、缶に収められたとうもろこしの粒をすべて出し切り、完飲できた人はきっといない(はず)。

駒込「ロスコ」に向かう途中、混雑している電車の中で、ポッカサッポロ「じっくりコトコト とろ~りコーン」を飲むサラリーマンがいた。それほど寒くない日だったけど、極度の冷え性かもしれないし、昔付き合って忘れられない彼女の名前が「琴子」で、「琴子ととろ〜り」という妄想から条件反射で購入したかもしれない。

原宿から代々木に到着するまでの極めて短い時間で、彼は飲み終える。そして案の定、小鼓(こつづみ)を奏でるがのごとく、琴子の底を「トントン」と叩きはじめる。心の中で「よーおっ!」と、かけ声をあてがう。

たくし上げられた袖から見える腕時計はブルガリだった。ブルガリの高級時計をしていても、底に沈み、かつ内壁にヘバりついたとうもろこしの粒を食べたい。たぶんそれは貧乏性ではなく、意地なんだと思う。

缶収集業者A「冬はコンポタが増えるな」
缶収集業者B「兄貴、見てくださいよ、粒が泣いてます」

収集業者は区ごとにコーンスープの缶に残留したとうもろこしの粒を算出し、メーカーに伝える。

A「港区、19万6022粒」
B「渋谷区、1億4649万1137粒です」
A「渋谷は相変わらず多いな」
B「まさに残留者が粒ぞろい」
A「粒だけにな!」
B「兄貴、もう潰しがきかないっすね!」
A「粒だけにな!」

駒込に到着し、拓ちゃんと合流。即座に洗体、いざサ室。拓ちゃんは夏以来のスコだったはずなのに手際がよい。しかも、さらりと寝スコまで。互いに干渉することなくサ活を終えた後は、ロスコ食堂童貞喪失の旅へ。

「ここが異性も行き交う素敵空間!」と喜びを噛みしめ、乾杯。するとのさのらのシャチョーが登場し、「ひとっ風呂、ビーアーしてくるわ」と、リアルなビアーは1杯じゃ済まないことを予見させる一言を残し、一旦退席。

数十分後に合流し、3人で改めて宴を始めていると、拓ちゃんの隣に女優らしきいでたち(館内着だけど)の艶女が、ものまね王座決定戦の「ご本人登場!」のような趣でお出まし。らぶりさんだった。さらりと寝スコをした拓ちゃんの隣に、らぶりでロスコ。

女性を迎えてのサ活トークは人生初だったので、とても有意義で楽しかった。しかも、らぶりんの酒の消費スピードはキアヌ・リーヴスも真っ青で、シャチョーのアルコール消費量に拍車をかけたのは言うまでもない。

拓ちゃんと僕は最終電車で帰宅。くだんの2人は、言うまでもなくオーナイロスコ。あゝ 格サ社会。

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  • サウナ温度 107℃
  • 水風呂温度 20℃
60

Flavor of the Mon湯

2020.02.11

2回目の訪問

改良湯

[ 東京都 ]

年を重ねると、幼少期に祖母や祖父から口酸っぱく言われてきたことを痛感する機会に見舞われる。自分の場合は祖父が他界していたので、祖母のみの言いつけを守ってきた根っからのおばあちゃん子。

小学校に入学すると、ばあちゃんは「そろばん」と「ペン習字」だけはやっときなさいと、鬼教官の目で訴えた。友達みんなと外を駆け回って遊びたかったのに! けど、ばあちゃんが好きだったので、平日夕方はそろばん、週末はペン習字に明け暮れた。

結果、どちらも段位を取得し、突然計算が必要となったときでも、たいていは暗算で済ませられるし、小学4年生時に書いた課題「水玉」という書道コンクールで、間違って「水王」だったにも関わらず金賞を受賞した功績も相まって、見た目と書く字のバランスが悪すぎると数十年も指摘され続けて現在。

サ活で食堂デビューを果たしてからは、脳内で設定した金額を超えないようにきっちり計算。「カプセルホテル渋谷」ではフロントのおじさんから「ほう、きれいな字を書くんですなあ」と褒められたことがあるけど、それって確実に「おめえはきったねえ字を書きそうなツラ構えなのに」の裏返しに違いないと睨んでいる。

ばあちゃん、ありがとう。サ活でもばあちゃんの言いつけは活きているよ!(ばあちゃんはもう生きてないけど!)

そう改めて思えること、改めなくてはいけないこと、「改め」と聞くと無条件で新珠三千代を思い出さざるを得ないことなどが重なって、混雑は承知の上で、渋谷「改良湯」へ。

若い。いつにも増して年齢層が若すぎる。みんな自分の息子と言ってもおかしくないくらい。くたびれたおっさんは、おしゃんな洗い場に腰を下ろし、せっせと汚れ(けがれ)を落とす。すでに視界に入っているサ室には並びが出ている。よきタイミングで並ぼうと思うも、随時4〜5人が並ぶ。待ってても幸せは手にできない! ということで、4人目に滑り込む。

いざサ室に入ると、予定調和の若者フェスティバル。しかも、リアルにサマソニの話をしてる2人組まで。「おまえらー、しっかり蒸せよー。じゃないとエッチな夢でも見てむせ(自重」——まるで修学旅行の引率の先生になったかのような気持ち。

私語を慎まない若僧もいたけど、確実に10分以上蒸されている。負けたくない! 今こそおっさんの意地を見せつけるべき! 段位を取得した腕利きで脳内の半紙に書いた文字は「忍耐」。

負けた。

ビリー・アイリッシュ「Bad Guy」の話で盛り上がる若僧に。

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  • サウナ温度 103℃
  • 水風呂温度 15℃
60

Flavor of the Mon湯

2020.02.07

13回目の訪問

ケイタさんは「ディズニーランド」を「デズニーランド」と言う。でも、荒井注の往年のギャグ「ディス・イズ・ア・ペン」は「デス・イズ・ア・ペン」にならない。つまり、冒頭が「ディ」で始まる言葉すべてが「デ」になるわけではない。

バブル時代の話になった。シャチョーが田中美奈子や荒木師匠の話を振ったら、「ボデコンね」と応じるケイタさん。シャチョーは即座に切り返す。「ロボコンかよ!」。2文字目が「ディ」でも、ケイタさんは「デ」になることが判明した。

ケイタさんが反撃する。「ちょっとシャチョー! それって要するにさ……まあ、そういうことなんだけどさぁ」——すでにサウイキ上における他者への泥酔コメントを見たことがある人なら火を見るよりも明らか、全然「要せない」のがケイタさんの専売特許。でも、「もう、まったくぅ。心外だなあ」と、愚痴は続く。

「あっ、ケイタがキレタ!」——加速するシャチョーのケイタいじり。

ケ「めちゃくちゃバカにされてるよぉ。こんなこと今までコンムだよぉ!」
の「……コンム?」
俺「……コンム?」
ケ「皆って書いて、無って書いて、コンムじゃないの?」
の「かいむ〜〜〜〜〜〜!」
俺「理解に苦しむ〜〜〜!」

北欧のサ室で蒸されたあと、こんな楽しい宴が食堂で待っていた。遅れること少々、です。さんも合流。

💿「はじめまして、CDです。です!」
ケ「あなたがです。さんねー。サウナハットかぶるんだねえ」
の「好きなものをお食べなさい、お飲みなさい」
💿「僕、チャーハンとポカリスエット!」
ケ&の「子どもか!」
💿「みなさんよりは子どもです!」
ケ&の「……」

改めて加齢にひれ伏すケイちゃんとシャチョーであった。

結論:謹慎も悪くない。

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  • サウナ温度 109℃
  • 水風呂温度 2℃
55

Flavor of the Mon湯

2020.02.06

32回目の訪問

2月6日は「風呂の日」だったので、どんな風呂でも(意味深)構わないから行かねばと腹を決めた。

そんなときにシャチョーから「赤坂で開催された富豪しか集まらない晩餐会が終わったんだけど、Monちゃんのためにタッパーに残飯を詰めてあげたから、合流する?」なんて、粋な誘いが届く。

平民が仕事で悪戦苦闘しているところに「ニュー泉(大泉)でいい? 向かい理」と、颯爽と救いの手を差し伸べるシャチョー。空耳だったのか、上空を激しく旋回するセスナの音が聞こえるようだった。

23時を過ぎてしまっていたので、受付に2000円の料金を支払い入泉。なんだかんだで久しぶりの大泉、鼻腔を刺激する昭和臭が鼻の奥までツンとさせる。

無人のロッカールームから浴場へ向かい、ドアを開けても、ほら無人。あまりの無人具合に鼻歌はヤリヤリクリクリ ヤリクリクリ おいしいヤリクリどこにある——って、それプロミス。

洗体しようと洗い場に腰を下ろすと、死角にロウリュおじさん。仕事を終えたようで「こんばんは。お仕事、お疲れさまです」とあいさつすると、「どうもどうも」なんてリアクション。昔はあいさつしてもスルーされてたけどね!

サ室で2セットやりくりし、おいしいやりくりを探しに食堂へ。そこにはひときわ深緑の館内着が輝きを放つシャチョー、オンザセッ。代名詞の生ビール(大)は半分ほどなくなっていたけど、ジョッキの外側も我々同様に汗をかき、輝きを放つ。

「まだ食事は頼んでないから、好きなものをオーダーしていいよ」——シャチョーの減ることを知らない資産からマーメンメーイタ(メンマ炒め)とズーチー(チーズ)をオーダー。

シャチョーの「西日本爆裂散財サ活旅」をはじめ、他愛ない会話に酒が進む。一向に速度を落とさぬ生ビール(大)の消費量に対し、「シャチョー、ほんとビール好きだねー」と告げると、そこからいかにもシャチョーらしいセレビー(ル)な麦芽愛を聞くことができた。これで肝臓が正常に機能しているんだから、お見逸れいたす。

そして、ふと気づく。もしかしてシャチョーは、サウイキ謹慎中の僕に「サ活愛」を説くために、わざわざ大泉まで足を運んでくれたんではなかろうかと。

俺「シャチョー、今日はありがとうございます」
の「……」
俺「気遣ってくれたんですよね」
の「……」

もう寝てた。

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  • サウナ温度 98℃
  • 水風呂温度 16℃
75

Flavor of the Mon湯

2020.01.30

31回目の訪問

「なんか出てこないよ、Monさんの投稿。出禁になったんじゃないの?」——そんな北王ケイタさんからの指摘があり、なんのことやらと思ったら、自分の投稿がタイムラインに表示されず、施設のサ活一覧からも消滅!

まあ、確かにサ活っぽいサ活をあげてないし、吉川晃司「モニカ」の「サンクス」を淫らな言葉に聞き間違えていたことが要因となって、サウイキ側から戒めを喰らってしまったのかもしれない。無駄に心配をかけることになってしまった(というか、酔っ払った北王の要領を得ない説明で振り回された)らぶりさん、ミンママさん、サウナースさん、恐縮の極みです。

そもそも顔の見えぬ不特定多数が集うインターネット。たとえそれが「サウナ活動」というひとつのテーマを標榜するサウイキであったとしても、誰もが納得できる愛あるクリーンな内容でまとめあげるのは至難の業。しかも、その日の善し悪しも運次第の千差万別。

例えば、ドラマ『サ道』の影響で「北欧」に初めて訪れた人すべてに、最高のサ活が約束されている——なんて都合のいい話はあり得ない。

いつぞやのシャチョーの「北欧」サ活に「目の前でリズミカルに屁をこかれた」話があったけど、もし自分のテンションが高ければ「最高のネタをありがとう、ジジイ!」と思うだろうけど、テンションが低下していたら「北欧じゃなくコく王じゃねえかよ!」と、怒りを露わにしていたかもしれない。

喜怒哀楽あってこそ、リアルなサ活。だって少なくとも大前提が「サウナイキタイ」。「サウナイクハメニ」とか不可抗力じゃなく、行きたくて行ってるんですよ。自分の意思で臨み、きちんと対価も払ってるわけだから、そりゃヤなことあったら一言や二言に加えて、シモい話とかも付け加えたくなるよね!

たとえネガティブなことが書かれていたとして、「そんなことわざわざ書かなくていいのに」と気を揉む人が出る一方で、「なるほど、そういう場合もあるのか!」という免疫になる可能性だってあるんですし。

という諸々を含めて、いつもの大泉に行ったんですよ。部長がサ室に入ってきて、「誰かセルフロウリュしているお客さん、いませんでした?」と、慌ただしい様子で浴場内を行ったり来たり。帰り際に部長に聞いたら、「ブレーカーが落ちちゃって、お風呂のボコボコ装置が作動しなくなり、サ室の温度も低くなっちゃって」とのご説明。

これが初大泉だったら、「どうなってんだい、大泉!」と思ったかもしれないけど、「早く直るといいね! 次に来るときまで直ってなかったら、割引してね!」と告げて、笑顔で退浴ですよ。

がんばれ、大泉!(美談)

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  • サウナ温度 94℃
  • 水風呂温度 16℃
115

Flavor of the Mon湯

2020.01.27

2回目の訪問

中学生の英語の授業で過去形を学んだとき、先生から「何か適当に例文を作れるか?」と学校イチの秀才女子に白羽の矢が立ち、彼女は臆することなく「Yesterday, I practiced piano」(私は昨日ピアノの練習をしました)と、流暢な英語でペラリーノした。

自分をはじめ、周囲のクラスメイトのほとんどが「Practiced」がどんな意味かわからず、「プ、プラク…プラスチックディドゥ? あいつん家のピアノってプラスチックなの!?」とか、聞き慣れない単語にまごついた。

そして「学校イチ頭がよくない生徒に同じような例文を作らせる」という、今ならパワハラ認定されそうな行為を教師が促す。

教「私は頭の上に果物をのせました、を英語にしてみよう!」
生「ァ、ア...I kudamono...nokked」
教「ん? 最後はなんて言ったんだ?」
生「ノ…ノッケドゥ」

「のせる」の過去形は「ed」を付記して「のっけどぅ」。なんで「のせる」から「のっける」に進化していたかは、彼にしかわからない。教室に響く乾いた笑い。クラスの誰もが彼に関心がないだけで、そして気づいていないだけで、彼は大事な何かを失ったかもしれない。

「He lost...something」

けど、俺は何も失っていない、そう、なぜなら駒込「ロスコ」に来たから!

休日出勤のごほうびと言わんばかりに、ほんのスコしだけ90分コース。無駄な動きは一切排除し、サ室→水風呂→ちょい休ルーティンをキメこむさなか、冷水器が故障中。しかし、脱衣所に簡易冷水器。

その時、じいさんが通りすがったスタッフさんに「コップねえぞ!」と憤る。いやいや、「使用済み」に置かれたコップを洗面所ですすぐだけで使えるじゃない。きっと「洗い物は男がやる仕事じゃねえ!」とか肩で風を切ってきた類の人間なんだろう。彼は知らず知らずのうちに何かを失っていることに気がついていない。

けど、自らすすいで使い回す俺は何も失っていない。そう、なぜなら駒込「ロスコ」にいるから!

寝サウナデビューを果たしたかったけど、まだニスコ(2回目ロスコ)ということもあってか勇気を振りしぼることができず断念。きっとヨスコ(4回目ロスコ)くらいで寝スコデビューできるかもしれない。

しっかり5セットを済ませ、受付に鍵を返却 。そして、ふと思い出す。

ムーミンママさんとの(勝手な)契り「……ダイナミック裏ロスコ!」。

俺「すみません、ロスコって裏口から入れるんですか?」
受「へっ?」

ちょっぴり恥ずかスコ。

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  • サウナ温度 104℃
  • 水風呂温度 20℃
121

Flavor of the Mon湯

2020.01.26

1回目の訪問

世代的にその存在を意識したのはロナルド・レーガン。ジョージ・ブッシュになったときは映画『ブッシュマン』の影響が大きすぎたのか、ニカウさんなのかウィッキーさんなのか判別がつかなかった。

ビル・クリントンといえば、そりゃもうモニカ・ルインスキー。このとき初めて吉川晃司の「モニカ」が「◯ックス! ◯ックス! ◯ックス! モーニカ〜!」じゃなく、「Thanks! Thanks! Thanks! モーニカ〜!」だったことを知って驚愕した。

そしてまたブッシュに戻る。この頃にはニカウさんもウィッキーさんもブラウン管から姿を消していたので、ようやくブッシュをブッシュと認識した。と思ったら、息子だと知って驚愕した。

非白人として初めて就任したバラク・オバマ。現在のドナルド・トランプ。海を越えた異国の地の大統領であっても、知らず知らずのうちにしっかり認識している——のに、なぜ僕は御徒町の大統領をスルーしてきてしまったのだろうか! そう、台東区を統べる大統領「スパリゾートプレジデント」を!

まあ、間違いなく支持率だけでいったら台東区のリアルな大統領は「北欧」なんだろうけど、移民が増えてきたせいで支持率に変動が起きている気配もチラング・ホラング。ならば他薦ならぬ自薦、自らを「プレジデント」と名乗る施設に足を運んでみようではないか。

推薦者は北区銭湯サウナ湯議会委員の河口拓也氏。

拓「まずはお風呂で体をあたためましょう」
俺「この浅さ、大泉の水風呂と錯覚する!」

拓「この時間帯のサ室は、あえて照明を落としてムーディな雰囲気にしているんですよ。この時間帯が終われば、また煌々とした明るい照明に戻るんです」
俺「なんかラブホっぽいね!」

拓「階段を上がるとスチームサウナです。プレジの薬草スチームサウナは、静岡のしきじを彷彿させることから〈プレしきじ〉や〈小しきじ〉なんて呼ばれることもあるんですよ」
俺「吉幾三がプレジデントに3回来たら、『俺は御徒町のプレスリー』って曲、歌えそう!」

拓「食堂では90分一本勝負、1000円飲み放題キャンペーンが開催されています」
俺「待ってました!」

結論:プレジ、最高。拓ちゃん、ナイスナビゲート!

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  • サウナ温度 91℃
  • 水風呂温度 15℃
123

Flavor of the Mon湯

2020.01.23

7回目の訪問

「今日1日、ニュース番組で何があったか漠然と知ることができる」「普段あまり見ることのないNHKを強制的に観るハメになってるけど、意外と面白かった」というのがテレビのあるサ室で得られる棚からぼた餅的な教養。

そうした利点に加え、実はひっそりチェックしているのが「バラエティ要素のある番組放送中におけるサウナーたちの笑いの沸点」。

気心の知れた仲間や人生の伴侶というのは、笑いのツボが一緒であることが重要事項だったりするので、人間は小さい頃から無意識で「笑いのツボ検定試験」を脳内で開催しながら成長してきていると思う。

以前のサ活で「サ室が熱いから笑いの沸点が下がる」みたいなことを書いたような気がしつつ、しかしそれはテレビからだけじゃない! しかも自分にも降りかかることに気がついた。そう、無音空間の極地「カプセルホテル渋谷」で。

仕事で新宿三丁目をてくてく歩き、目の前に現れた「テルマー湯」を思い出し、「値段が張るからまだデビューは難しいなあ」と、水風呂のヘリで休憩しながら思い返す。そして無音空間がイマジネーションを刺激する。

青山には「清水湯」があるけど、あえて青山にも「テルマー湯」を建設し、青山テルマをイメージキャラクターに据える。キャンペーンソングはもちろん「そばにいるね」の「テルマー湯」バージョン「サ場にいるね」。フィーチャリングはSOULJAHだったっけ。

「んなことよりお前のほうは元気か? ちゃんとサ飯食ってるか? ちくしょう やっぱ言えねぇや。また今度送るよ 俺からのNEPPA(熱波)」

青山テルマー湯 feat. EYUJAH(いい湯じゃ)

笑いの沸点、急低下。こみ上げてくる笑いを抑えきれない。あっという間の60分。Yeah。

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  • サウナ温度 89℃
  • 水風呂温度 16℃
155

Flavor of the Mon湯

2020.01.22

1回目の訪問

水曜サ活

麺活で鷺沼「懐や」を訪問。うまし麺を平らげたあとは、近場の喫茶店でサ場を検索。なるほど、隣駅の宮前平に「湯けむりの庄」。

その昔、何度か足を運んだ仙川「湯けむりの庄」の姉妹店とな。人生で初めて横向きに電気風呂に入り、僕のコブクロをスタイリッシュかつダイナミックに刺激してくれた思い出のスパ銭ということもあり、きっと何かしらのメモリー青春の光をモーニング娘。ならぬ息子に与えてくれるに違いない! ということで徒歩で現地へ。

「いかにも週末はごった返しそう空間ですねえ」と、週末スパ銭レポーター風にだだっ広い施設をすり抜けロッカールームへ。平日夕方前ということもあって混雑具合はそこそこ。ひと通り内湯を回って、いざサ室。

85度と非鬼熱な空間ということもあり、平常心で12分蒸されてみる。隣接する水風呂は夏休み前半の中学校プールくらいの水温でおだやか。

外気浴スペースには籐で編み込まれた椅子が3脚。こいつがなかなかどうしての逸材。真っ青な空を仰ぎ見る喜び。目の前には「マッコリの湯」。小学生らしき少年が「飲めんじゃね!?」とかはしゃいでいたけど、学校はどうした、学校は! 不登校児か! とか思うのもおっさんの悪しき風習ということで、寝湯に移動。突き出した股間も空を仰ぎ見ながら喜び組。

3セットをかまし、館内をうろつく。サ飯にありつこうと食堂を探すと、とうてい「食堂」とは呼べない意識高めのレストラン「心音(ここね)」がお目見え。

…ダ、ダメだ、キラキラしすぎてる。自分の身の丈にはどうしても合わない。

「お食事ですか?」と女性スタッフに尋ねられ、試しに「メンマ炒め、ありますか?」と聞いてみたら、「メンマでございますね。少々お待ちください☆」と笑顔で応対されるも、心の中でツバを吐きかけられたような錯覚に陥り、「大丈夫です、田舎に帰ります」と逃げ腰で退散。

ロッカールームに戻る途中、手をつないだ男女が岩盤浴スペースへと向かっていく。

「がんばんよく、はじめてだからきんちょうしちゃう!」
「だいじょうぶ、こわくないって!」

自販機前で「なにのむ〜ぅ?」と上目遣いで尋ねる女子に「しゅわしゅわしたたんさんけい!」と快活に応える男子。

嗚呼、若いって素晴らしい! しばき倒したい。おっさんは着替えて退浴。

スパ銭にはスパ銭の長所は間違いなくあるけど、やっぱりじっくり蒸したいおっさんサ活の舞台としては、しゅわしゅわしたたんさん!が飲めるところはもちろんだけど、「しょわしょわ(昭和昭和)した団らん系!」が好ましいと思ったサ活遠征となりました。

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  • サウナ温度 85℃
  • 水風呂温度 18℃
125

Flavor of the Mon湯

2020.01.21

1回目の訪問

木更津つぼや新年会。「酒に飲まれぬサ活」——これが目標。東京駅から京成バスに乗車し「高速桜井」で下車。広大な土地を練り歩き、徒歩3分程度で目的地に到着。なんとまあ情緒あふれる建造物。

サウ丨ナきさ丨らづ

生前の黒川紀章が「前衛的な設計に建築の未来が見える」と言葉を残していそうなデザイン性に富んだ看板をくぐり、いざ入泉。

内湯に浸かり周囲を見渡す。「間違いない」——この時点で味をしめた。サ室に入りたくてうずうずしたところでサ室から出てきたのは、シャチョー。

「ああぁ、いいぃ感じだぁぁあ」

浴場の造りのせいか、シャチョーの声が志村けん「だいじょうぶだぁ」ばりに反響する。

「先に出てぇえ食堂で待ってるよぉぉお。アディオスぅぅう」

いつもならさわやかな風と共に去るシャチョーだったけど、今回ばかりは志村けん風に去っていった。

サ室は114度。思わず顔がほころんでしまう。「これがつぼや…プロゴルファーつぼや」——目を閉じ、悦に入る。3セットを終え、ケイタさんとシャチョーが待つ食堂へ。

すでに酒盛りを始めていた2人のテーブルに腰を下ろすと、タイミングよく寿司桶が到着。なにこの新年会感!

ケ「僕ね、ウォシュレット好きなの」

唐突にウォシュレット好きをカミングアウトするケイタさん。「僕がつぼやの館内着を着ると(コム・デ)ギャルソンに見えるのに、ケイタさんが羽織ると入院患者みたい」と、酒も進んでケイタさんいじりが加速するシャチョー。

の「とはいえ、ケイタさんはサウナ界の生き字引」
俺「ダテに北王じゃないから」
の「生き字引っていうか生霊だね。生き袋だよ」
俺「それはかるまる」
の「イエス池袋!」

騒がしくない程度に新年会を続け、酒抜き休憩タイムを設けて、最後に数セットキメる。そして、つぼやにアディオス。

の「繁華街に行くよ! ガールズバーが俺を呼んでいる!」

エンジンがかかるシャチョー。タクシーに乗車し繁華街に到着すると「釣りも領収書もいらん!」と富豪っぷりを露呈し、街中で「せんべろ」の看板が目に入れば、「1000円でベロベロになるか! マンベロにしろ!」と拍車がかかる。

ケ「僕はガールズバーより『スナック葵』のほうがいいなあ」

しかし、シャチョーのガールズバーへの想いは強く、木更津ナンバーワン店舗へ。

ケ「僕ね、ウォシュレット好きなの」
の「またその話、してるよ!」
ケ「葵さんは何を飲まれる!?」
俺「マキちゃんです。葵はケイタさんが行きたかったスナックの名前」

結果、一番楽しんでいたのは、ケイタさんだった。

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  • サウナ温度 114℃
  • 水風呂温度 16℃
109

Flavor of the Mon湯

2020.01.20

30回目の訪問

時代に迎合することなく昭和感をまとい歴史を築き上げてきたニュー大泉に、彼がついに姿を現した!(水曜スペシャル「川口浩探検隊シリーズ」風に)

というわけで、河口拓也さん a.k.a. 拓ちゃんが大泉にお越しにつけたきびだんご。「大泉のロウリュを受けに行きます!」——今なら任天堂Switchを欲しがる低年齢層が「メガドライブ欲しい!」と、時代錯誤と取れなくもない欲求に答えた土曜日。

ロッカールーム/浴場/サ室を巡回するも、目にしたのは冥界に連れて行かれそうなじいさんのみ。拓ちゃんはサウイキ上で北区浴場組合キャラクター「ゆきたん」をアイコンにし、「サフレって言葉が気になるユン!」などのサ活を残しているキャラなので、その条件に見合うじいさんを捜索——するのは、なかなかどうして至難の業。

俺「河口さんですか?」
爺「よく行ったよ、すげえモテた」

たぶん、西川口風俗街の武勇伝を尋ねられたとでも勘違いしたのだろう。さすがに大泉にキャメラマン(©和田アキ子)を率いた「月曜から夜ふかし」的なティーム(©和田アキ子)は訪れない。

避けられてるかもしれない予感をそれとなくそれとなく感じていたけど、愛されてるかもしれない期待を胸に、かろうじてかろうじてつなぎ、4セットを決めて食堂で待機。コップの水をすするもガマンできずに「ロウリュに参加するんで一杯だけ」とスタッフさんに告げた…と、その時であった!

テーブルの目の前に立ちはだかる黒い影! 命を落としかねない獰猛な笑顔の裏に潜むのは猛毒か、それとも慟哭(フラグ回収)か!

拓ちゃんでした。

クラスにいたら間違いなく「おい、真樹(仮名)とどこまでいったんだよ! Cかよ! 浅香唯ったのかよ!」とツッコミ不可避の愛嬌あるいでたちが功を奏し、矢継ぎ早に質問攻め。そもそも拓ちゃんとやりとりするに至った「藤ランド」や「やなぎ湯」などの北区銭湯事情をはじめ、先日足を運んだ「本八幡レインボー」といった安定のサ活トークもあっという間に、いざロウリュへ。

怒濤の質問攻めを終えたあとは、ロウリュで乳首も攻められる。ひと晩じゅう泣いて泣いて泣いてしまいそうな熱波を無事に受け止め、再び食堂へ。「しごおわ! 22時なら合流可!」と、業者さんから禁断のテレパシーを受信し、3人で宴が始まる。

そして宴もたけなわユキヒデ。最終電車に乗車すべく、うしろ髪をひかれる思いで拓ちゃん退浴。時の河(口)を越え、稲荷町をあとにした。あれ、自分も退浴したんだっけかな。「Mon湯さんは酔っ払うと毎回同じ話をしてくる」とか業者さんが言ってたけど、FU-JI-TSUです。

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  • サウナ温度 99℃
  • 水風呂温度 17℃
122

Flavor of the Mon湯

2020.01.18

2回目の訪問

決まりきらないサ活でも、錦糸町だったらそれでOK——というわけで、新年・夢戦士ニューウイングマンしてきました。

金曜夜だけあって、サ室は満員御礼。しかし、ソロであれデュオであれトリオであっても、浴場/サ室/休憩スペースにおいてあばれはっちゃくは皆無、これぞ「サ活のサ活によるサ活のため」の空間。

サ愛を感じずにはいられないスタッフさんの機敏な動きも相まって、たった2セットだけで十二分の充足感。

3セットを終えて、ニューウイング食堂童貞を捨てに階上へ。せっかくなので一杯だけひっかけちゃったりして。アルコールが火照った体と空腹の胃に沁み込む。あゝ(感)無量。

食堂で水を飲み、浴場前の冷水でもしっかりとアルコール消毒を済ませ、ジャグジーで予熱玄師。再びサ室にINし、4セット目。21時半を過ぎた頃には混雑具合も落ち着き、サ室には2〜3人のサウナ愛好家(©ただのサウナ愛好家ありたい)だけとなり、22時を過ぎれば貸し切りフェスティバル&カーニバル。

じっくり2時間を堪能し、退浴。入泉料は他所と比較すると若干の値が張るものの、その高値の花要素を感じさせないのは、やっぱり施設のサ愛と恵まれた客層なんだろうねと独りごちる(まあ、運が悪い日もあるんだろうけど)。

「錦糸町で愛されるサウナ施設」でサの極みを終えた後は、「錦糸町で愛される一番のラーメン家に」をモットーに掲げる「武の極み」で麺を食らう。あゝ(感)無量(ライスも無料)。

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  • サウナ温度 91℃
  • 水風呂温度 15℃
141

Flavor of the Mon湯

2020.01.16

4回目の訪問

正月にゲトった招待券を握りしめ、「こ、これで何時間滞在できるんでしょうか?」と、受付に差し出す。国民精神総動員的に言えば、「招待券で普通入泉できるとお思いか? 贅沢は敵だ!」だろうけど、そう言われるのを見越し、到着するまで東京事変「キラーチューン」を何度も繰り返し聴きながら「贅沢は味方! 貧しさこそが敵!」と言い聞かせてきたんだから、この感度は揺るがないに決まっている。

「25時までゆっくりおくつろぎできますよ(ニッコリ)」

ご覧、険しい水道橋(ここ)で逢えたんだ、アスカ!

というわけで、「贅沢するにはきっと財布だけじゃ足りない理論=招待券」で初のアスカ普通入泉。これでサ活に加え、食堂も自由に行き来できる! こんな麗しいことはザラにない。ただし、それにかまけてサ活をおろそかにしてしまう洗脳(わな)にご注意せねばならんことを肝に命ずる。

しかしどうしたことだろうか、自分より先にです。さん(元・業者)が入泉しており、ネリーばりに「食堂でHot in Herre!」しているという。サ室に向かわず食堂へ降りる。ご覧、ほらね業者と逢えたんだ。すでに3セットを終えた業者さんは黄色い謎のドリンクを飲み干す寸前だった。

業「これ、アスカジュースです。オロナミンCにヤクルト、それに生卵が入ってるみたい」

ちょっと芳しそうな謎の液体を睨みつつ、もちろん欲しがらない。サクッと水分補給をかまし、サ室へ。

相変わらず12分計は壊れたまま。またしても12分計では計れないの! 溢れ出すのに、汗! というわけで、デジタル時計に目配せしつつ、テレビで放送されていた藤原竜也が行くダーツの旅を観賞。

業「この番組、えらい長いこと放送してますよね」
俺「3年くらい前からずっと放送しっぱなし?」
業「いや、そういう長いこと放送してるって意味じゃなくて」

そんな会話を交わしながら能動的10分間。さして混雑もしていなかったので、一脚しかない白椅子は、お互いに譲り合いの精神。

業「僕、アスカの水風呂、好きだなあ」
俺「いいよね、この正方形」
業「いや、形じゃなく水のやわらかさ」
俺「形だろ!」
業「水質!」

3セット決め込み、再度食堂へ。お題は「女性のロウリュ(アウフグース)」について。まったく卑猥な意味ではなく、女性のみなさんはどういった形で熱波を受けているんだろうねとか。

そんなサ活話に花を咲かせていたら、あっという間の23時オーバー。最後に1セット決め込んだか記憶も曖昧なまま、アスカにさよならを告げる。ありがとう、また来るね。乳首はアスカの一生もの。

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  • サウナ温度 110℃
  • 水風呂温度 17℃
144