オアシスサウナ アスティル
温浴施設 - 東京都 港区
温浴施設 - 東京都 港区
社会人になったらやってみたかったささやかな夢。それは「新橋で飲む」。できれば頭にネクタイを巻いて、寿司折片手に帰路へ就く。そんな憧れを抱いて社会人になったら、ネクタイを巻く職種に恵まれず、寿司も食べない大人になっていた。でも、新橋で飲みたい!
リアルに新橋で飲むことになったのは、社会人数年目のこと。そのうれしさからか、しこたま飲みすぎて自宅まで帰れる自信が到底ない。そこで滞在したのが、確かアスティル。
おぼろげながら、館内は真新しく、浴場脇には石製の白椅子があったような記憶。ただ、当時サウナに入った記憶はない。だったらアスティルサウナ童貞を捨てればいいじゃない、ということで、です。さん a.k.a. 火の玉ド直球と共に新橋アスティルへ。
入館するには会員証を作らねばならず、いそいそと必要事項を記入。スピードコース(60分)でお値段1480円という、決して安くない料金を支払い、ロッカールームへ。
フルチンで浴場へ向かおうとすると、「階段をのぼるんでフルチン無理っす」と、です。さんから的確なアドバイス。鈴木その子の豪邸を思い起こす瀟洒な階段をのぼり、いざ浴場へ。
扉を開けたら、そこは修学旅行で体験したかのような大浴場ばりの広さ。しかも若い客が多い。きっと彼らも「社会人になったら新橋で飲みたい!」と願いを叶えた若人たちなのだろう。
「やっぱりアスティル童貞だったのかな」と思ったら、浴場脇に例の石製白椅子が! 人間の記憶力の神秘に触れた瞬間。
そして肝心要のサ室へ。広い。入口に敷きタオルがあることを知らず、戻るに戻れず小タオルをケツに敷く。テレビもなく静寂な空間。するといきなり照明が落ちて、オートロウリュが始まった。
しかも、オートロウリュ装置がミラーボールみたいにしゃかりきコロンブス状態で踊り始める。それはまるで実姉が当時、マハラジャのお立ち台で踊り狂っていた情景と重なり、思わずふいた。
「サウナはディスコ。グルーヴは客が作る」(©市販)
80度に満たないサ室でも、発汗欲に火を付ける構造で、長いこと居座れた。隣接する水風呂は、背中をあずけると天井からしたたり落ちてくる水滴が心地よい。
3セットをキメて、あっという間の60分。退館後はうめえLSをかっくらうべく近辺を散策。しばらくしてかわいいチャンネーの笑顔に呼び止められ、喫煙可なテラス席でLSと鳥わさをオーダー。
うまかった。格別に。ふと、です。さんの着衣に目をやると「San Francisco」と書いてあった。Sanの前に「です。」と書いてやりたい気持ちに駆られた。
男
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