里の森 森のゆ
温浴施設 - 北海道 北広島市
温浴施設 - 北海道 北広島市
片道10㎞の雪道を自転車で走る。
これは旅だ。古人も多く旅に死せるあり。
そんな思いにかられる。それでも今日は森のゆに来たかった。今月最後のお休みだから。
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久しぶりの森のゆ。
モール温泉が肌をぬるぬるととかす。前よりもぬるぬるが強くなっている気がする。「これじゃあ、妖怪あんかけおじさんだな」と思う。
「おもしろいことを考えておるがいささかマンガの読みすぎかもしれんな」
ふいに私の大塩平八郎が声をかけてきた。森のゆで声をかけられるのはこれで2回目。もう慣れたものである。
「茶色いからちょっと思っただけです」
「別に非難はしておらんよ、それよりもさうなというものを体験してみたいものだな」
平八郎さんに言われ、早速サウナに向かう。木が新調されていたり、メトスの砂時計やデジタル時計が追加されていたり、と前に来たときからの変化がおもしろい。
でも、テレビにはミヤネ屋が流れていた。「ああ、今はそんな時間か……」と辟易する。
すると「見たくなければ目をつぶればよい。聞きたくなければ耳をふさげばよい。それくらい自分で工夫するくらいしてみたらどうだ」と平八郎さんが言う。
言われた通りにしてみると、案外いい。ふさいだ耳の中にはテレビの音声のほかに「ごごごごご」という音がした。
「これ、なんの音ですか?」と私が聞くと平八郎さんは「そちの中の風の音じゃよ」と訳のわからないことを言う。そりゃあ、乱もすぐに鎮圧されるはずだ、と妙に納得できた。
火照った体を冷ましに外気浴へと向かう。-6℃の外気にさらされ体から湯気が立つ。
「これ!なぜわしの前にタオルをかける?森が見えんではないか!」
「だって、平八郎さん寒くて縮こまってるじゃないですか」
「そんなことはない!」
しぶしぶタオルをはずすと平八郎さんは「絶景かな!!」と大喜びしていた。
しかし、よく見るとやっぱり平八郎さんは縮こまっていた。
「ほらー」と私が言うと「だってー」と今までとはうってかわった口調でおどけるので、2人で笑いあった。
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これをいつものようにハンモックで書いています。
みなさんの大塩平八郎はお元気ですか?乱を起こしていませんか?
寒い日が続きますが、私の大塩平八郎は元気です。乱は半日で鎮圧されました。
平八郎さん笑 雪の中10キロチャリ、尊敬します。スノータイヤ??
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