【閉店】菊水湯
銭湯 - 北海道 札幌市
銭湯 - 北海道 札幌市
多くの大切な「さようなら」をし忘れたり、あるいは逃げたりをしながら生きてきたのに、
未だに失ってから気がつく取り返しのつかない別れが多いのは、私が成長できていないからなのかもしれないし、
「まだ大丈夫だろう」だとか、「まあいいか」だとか、「今日はちょっと」とか、他愛のない些末な日常のわずらわしさを理由にして済ませられるリーズナブルな別れが多いからかもしれなくて、情けなくもなるが、
「さようなら」に含まれるわずかな「死」の匂いを嗅ぎたくないと、無意識に、本能的に避けていることに気づきつつあって、
「さようなら」によるしっかりした区切りから逃げ続ける人生を送りそうな自分を感じているから、
菊水湯の、広いサウナと、4つ連結した珍しい浴槽のあつ湯と北国の冷え切った水風呂で、肉体の収縮と拡張によって、小さな「死」を何度も何度も味わって、
「さようなら」という句点をつける準備をしたつもりだけれど、
どうしても、「。」をつける勇気はまだもてなくって、
でも、いつかは終わらせなければいけないことはわかっているから、
いつ終わるか不安になる句点のない文章を書き続けてみたけれど、どうして「さようなら」をしなくちゃいけいないのかがまだ飲み込めないから
せつない
春はさよならの季節ですが、思い出と感謝の季節でもありますね。
また、一つ…寂しいですが時代ですね(#゚Д゚)y-~~
美しい文章が目に留まり拝見させて頂きました。 90年…私もさようならをすんなり切り替えられる人間ではないので、ただ切ないです。 お風呂以外にも幾つものさようならが続き、苦しくなる今日この頃です。
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