おふろニスタ

2019.09.29

1回目の訪問

日曜日の休みは苦手だ。

人がいる。

人がいっぱいいる。

1人はいいのだ。1人で過ごすことに苦痛はない。ただ、人々の中にいると感じてしまう孤独がつらい。そして、そいつは心をむしばむ。かなり激し目に。

必要なのは人とのふれあいなのだろう。けれど、それがあまりに遠い人間も世の中にはいる。私だ。

そんなとき、私は自然の中に飛び込むようにしている。自然はすごい。なんせでかい。でかいうえにすごい。すごすぎてよくわかんない。あとほしとかきれい。きとか、かわとか、うみとか、いいにおい。だからしぜんはすごいとぼくはおもいました。

うむ、これは夕日を見るしかあるまい。

それも露天風呂に入りながら、外気浴に浸りながらがよかろう。大人だし。

となるとここしかない。新篠津村は、たっぷの湯だ。

たっぷの湯は道の駅ながら、茶色いしょっぱい温泉が持ち味。サウナは谷崎潤一郎の陰影礼賛よろしくの素敵な雰囲気だし、水風呂も浅めながらキンキンだし、なにより露天の低い壁の向こうには石狩川とそこに沈む夕日が眺められるのだ。

夕暮れ時のさみしさには牛乳がよく似合うのはよく知られている事実だが、夕暮れ時のさみしさには全裸で感じる風のささやきもよいようだ。右手と左手で待ち合わせして遊んでいる場合ではない。

よしよしさんよろしく、泣きそうになったのは内緒だ。

帰りにはおいしいジェラートをいただく。40手前のおじさんがいちごやらちょこやらのジェラートをウキウキに食べてもよい。なにせ、ここはたっぷの湯なのだ。

そんなとき、なにげない会話が聞こえてきた。

男性「おっ、もう籍入れられた?」
女性「まだなんです」

流れ弾が胸に直撃したのは言うまでもない。

ちなみに温泉みるくという別のジェラートには塩が入っているらしい。いちごとちょこにも、たぶん入っていたと思う。ちょっとしょっぱかったから。

おふろニスタさんのしんしのつ温泉 たっぷの湯のサ活写真
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