五日市天然温泉ゆらゆら
温浴施設 - 広島県 広島市
温浴施設 - 広島県 広島市
食堂のメニューにカキフライがラインアップされる今頃になると、決まって思い出すコトがあります。
小学生の時にあった「地元社会見学」っつぅ行事。
今でいうと「職場体験」みたいなものでしょうか。
で、広島だけあって、カキ養殖業者に行くことになったんですよ。
当時の養殖漁師は早朝に水揚げを終えると基本的にはオフだったようで、ヒマな時間ならウンチクのひとつものたまってくれるだろう、と学校も目論んだのでしょう。
ところが朝10時に工場に着くと、そこのオヤジ、水揚げしたばかりのカキをバーベキューしながら酒呑んでやがりましてね。
担任も「おい、マジかよ」みたいな顔してたけど
「おはようございます!もう今日は宜しくお願いします!」
と覚悟を決めたような、何か諦めたような元気なゴ挨拶。
「おねがいしま~す!」とボクら。
「よぅ来たのう。待っとったよ」と朗らかに返すヨッパライ。
待ってたんなら、酒飲むなよ。と思うのですが、飲んじまったものはしょうがない。今なら許せる気がする。
「シゲさん、今日は先生かぁ!?出世したのぅ」
「ちゃんとやらにゃぁいけんでぇ、シゲさん」
などと仲間に囃され、ちょっと照れくさそうな、それでいてすごく酒くさいシゲさん。
その後、10分ぐらいは養殖のこととか説明してくれてたんだけど、だんだん面倒になってきたんでしょうね。
水揚げしたカキが活けてある水槽の前に来たあたりで
「よぉし!今日は特別サービスじゃ」
というやいなや、水槽内のカキをひっつかみ、そばにあった道具でカラを開けると豪快に踊り食い。
「ガキども、これがカキの一番ウマい食いかたじゃ。よう覚えとけ」
至極ご満悦なシゲさん。
「よぉし、今日はお前らにも食わしちゃる!!オイ(と近くにいた従業員に)酢と醤油・・・あと酒持ってこい!!」
あっけにとられる小学生を前に、水槽からカキを取り出し器用にカラをあけると、酢と醤油で味付け。
「さぁお前ら、遠慮のう食え」
と振る舞いはじめるじゃありませんか。
僕の記憶が確かなら、「まあ一杯やれ」と酒も勧めてたような気がする。
やめときゃいいのに、調子に乗りやすい僕はご相伴にあずかりまして、案の定、食中毒で病院送り。
数日入院の憂き目にあったのですけど、ご自慢のカキをおいしそうに食べる小学生を見るシゲさんの目はすごく優しかった。
あのまなざしを思い出すたびに、地獄の苦しみがフラッシュバックするので、ボクはカキ、特に広島産は絶対に食べません。
男
いい話的なトラウマ。 シゲさん、かわいすぎる。笑
身を以て体験した社会見学ですね。 毎回面白いお話で楽しいです。
肉を送るの忘れてましたw 残り物には福(29)があるので、ご勘弁ください。
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