GROUND ROCK CASTLE

燦々と降り注ぐ陽光の中、青々とした木々の間を抜けてたどり着いたのはオートキャンプ場グランドロックキャッスル。ドッグランに力をいれたキャンプ場のようで、受付口付近はペットを連れた人で賑わっている。

手入れの行き届いた毛並みの良い美犬達を横目に手続きを済ませて目的のサウナへと向かうと、ウッドデッキ上に設置されたバレルサウナの煙突からは既に煙が上がっており、辺りには薪の焼ける香りが。

浴槽は飲用可能の湧水で満たされており、休憩スペースはタープ下のインフィニティチェア。普段都市型サウナばかりの私には1つ1つが魅力的だった。

ただ、事前情報の中で最も気になっていたのがスタッフによる指導があるということ。確実に整うことが出来るようになるための指導がスパルタらしい。

「ハードモードを希望される方は社長さんと上の方へ。確実に整えます。ソフトモードは僕と下の方へきてください。」

今回は人数が多かったので2棟借りていたのだが、それぞれに指導をしてくれる事に。私は怖いのが苦手なので下を選ばせてもらった。

しかし、いざ始まってみるとなかなか厳しい。詳細は省くが、もう出たいと思ってから両手を上げて1分間直立するのは心身共に削られる感覚があった。しっかりと整ってしまったので文句は言えなかったが。

指導は1セット目のみで、次のセットは自分の好きなように。3セット目はハードモードの社長も帰っただろうと思い、上でセットを回そうと移動する。

帰ってなどいなかった。友人の後頭部をおさえながら水をかぶせている。そのまま流れで私も。そしてサウナへと誘導され、再度指導を受ける。

指導内容はほぼ同じだが、サウナ室の扉を抑える手に『簡単には出さない』という気迫が滲み出ている。まるで看守と囚人。この人には逆らってはいけないと本能で理解してしまった。

看守の目が離れる瞬間は幾度もあったが、私は模範囚となるべく従順に言われた事を遂行する。直立して両手を上げる際に皮膚がヒリついたが、タオルを手に被せ、腕時計でキッカリ1分を計測。

サウナから釈放され、水風呂で至福のひと時。そしていざ休憩スペースへと足を向けた時、後ろから迫力ある看守の声。

「パンツ脱いで！早く！」

囚人の服を剥ぎ取り持ち物を検める場面が脳裏を過ぎる。もはや逆らう気など毛頭起きず、水着を脱いで休憩へ。やはり整ってしまったので文句は言えない。整えなかったとしても文句は言えなかっただろうが。

その後は社長のご厚意で延長させていただき、4時間以上もの滞在。いつもとは一味も二味も違う刺激的なサウナ旅となった。

今回ご一緒してくれた皆様、そして施設スタッフの皆様のお陰で今回も素晴らしい思い出が出来ました。有難うございます。

とりなご久兵衛

鴨鍋

鴨は15秒、葱は5秒熱を通すのがベストとのこと。

夜のGRC。
こちらにお世話になるようになってからいつかは体験してみたいと思っていた。
それが今日現実のものとなった。

夕方到着。
開始時間までGRC散策。
ドッグランに傘の飾り付けがとてもかわいい。
犬たちが大はしゃぎで走り回ってる。
外から呼ぶと優しい飼い主さんが2匹の犬を連れてきてくれてモフモフさせてもらう。
通りすがりのゴルちゃんには顔をベロベロ舐めてもらって大喜び。

そうこうしてると用意できたよーとスタッフ梅ちゃん。
待ってましたとバレルへ。
今日はtahtiを利用。
狭い分、熱の回りが凄い！
120度まで急上昇。
熱い！嬉しい！
でも今日の同伴ハゲさんは、看守まちごーた社長さんの影を恐れて温度を下げようとしてくる笑
私とハゲさんの攻防戦を繰り広げていると現れた社長さん。
一気に縮こまるハゲさん。
「ハゲさん見てるといじめたくなっちゃう」とドS丸出しの台詞、もうハゲさんは社長さんの言いなりになってロウリュウ、うちわ、薪補充を「ハイ…」とこなしていく。
そうこうしてると凄まじく熱いサウナができあがる。
おかげで私も汗ダルマ。
限界まで来て解放された後のインフィニティに横になった瞬間からは久しぶりの爆ととのい。
レクチャー中は本気でヘビーだがその後のこの時間は他では体験できない多幸感に包まれる。
社長さんありがとう！

そこからは思い思いに個別活動。
ゆっくり日が翳っていくさまを眺めながら、休憩を長めに取り景色を楽しむ。

夜になるとバレルに灯りがともる。
エモーショナル。
ウシガエルの鳴き声と遠くから犬の鳴き声だけが聞こえる。
うっすらと木々と池を照らす月も雲に隠れたり現れたりと幻想的。

ふとそこへ一匹のホタルが。
そう、この時期の夜にやってきた理由。
この時期しか見ることができないホタルをサウナで見たい。
一気にテンション上がってると、仕事終わりの梅ちゃんがホタルを一匹捕まえて来てくれた。
初めて間近で見るホタル。
エメラルドグリーンに光るお尻が暗闇を照らす。
tahti内を彷徨い漆黒の大空へと飛んで消えた。
いいものを見せてもらったと喜んでたら、梅ちゃんからホタルスポットが近くにあるから見に行きますか？と嬉しい提案。
断る理由なんてない。
テクテク歩き水辺へ行くと見たこともないくらいたくさんのホタル。
天の川のように真っ暗な世界を煌々と照らしてた。
言葉にならない。
気のすむまで眺めてた。

最後に冷えた身体をサウナで温め、その後湯船に浸かる。

GRC7回目にして気がついた。
ここの最大の魅力は夜にあるんだ…

社長さん梅ちゃん始め、スタッフさんのホスピタリティに感謝しきれない。

同行してくれたハゲさんにも感謝。