遅い夏休をとり、マイルで欧州へ。その旅の最後に、乗り継ぎで寄ったフランクフルトから電車で小一時間ほどの温泉地ヴィースバーデンを訪れた。
数年前に、この街のKaiser-Friedrich-Thermeで、人生初のアウフグースを体験。当時、サウナ・サイクルを知らなかった私は、水風呂に入らず……。実に惜しいことをした。
今回は満を持して、ローマ時代の大浴場のようなこちらを再訪……といきたかったものの、なんと当日は「火曜日レディースデイ」とのことで入館できず。受付のおじさんに「サウナなら近くにもう一軒あるよ」と教えてもらい、急遽こちらを訪問することに。
施設はプールゾーンとサウナゾーンの二つに分かれている。ドイツの他の施設同様に、サウナゾーンは混浴で、「衛生上の理由から」水着等の着用は禁止。
新しい施設で、サ室はドライが低・中・高温の3つ、ミストサウナが1つ。
アロマの香漂うサ室では、180センチはある長いバスタオルを体が触れる部分に敷いてから、その上に座ることが徹底されている。そのため、サ室にマットは敷かれていないが、大変衛生的だし、木の香りを楽しめる。広くて余裕があるので横になっているひとも多数。
水風呂は深く、体感17-18度くらいで日本人好み。氷も置いてある。
ととのいスペースも広大で、場所が空くのを待つことはない。足元には温湯があるところも。
1時間に1回くらいあるアウフグースは、時差ボケもあったせいか、予想よりも熱く、なんとか最後まで耐えた感じ。ちょっとなめていたかも…。
ちなみに私が受けたのは、この施設で2番目に熱いアウフグースの回だったよう(それでも常連と思われる老人たちもみな完走していた)。
日本でたまにあるような、ヤケドや命の危険を感じるような強烈な熱波ではなく、じりじりと湿度をあげて、まんべんなくサ室全体を熱くするタイプ。熱波師もアスリート風で、タオルをテニスのストロークのように大きく優雅に振る。
特に注意書きなどないが、水風呂に入る前にはシャワーを浴びることが徹底されており、ドイツのサウナーたちの民度の高さに感心。実にウラヤマシイ…
すっかり旅の疲れも取れて、帰国の途についた。