やけに静かだと思ったらいつもの常連さんが不在だった。指定席のカランはぽっかりと空いていて、たった1人居ないだけでこんなに浴室が広く涼しく感じるのかと驚いた。
我々は約37℃の発熱装置だ。2人集まれば74℃、10人いれば370℃とサウナストーブの火力に匹敵する。狭いサウナ室に2つもストーブがあればそりゃ熱いに決まっている。おそらく常連さんが沢山いる施設ではこの猛烈な熱がどんどん人を引き寄せて、心を支え励まし明日への活力を与えるのだろう。きっと各人さまざまな期待を胸にサウナの暖簾をくぐっているのだと思う。
普段はそんなに意識することは無いのだが、静かな第二喜多乃湯はちょっと寂しかった。私は身体も心も温まりに来ていたのだと気付けた夜だった。
男
- 94℃
- 18℃
本当は元日の午後に行くはずだったが家に着くなり爆睡してしまった。起きたのは本日6時、まだ気が早いなと思い二度寝をしたら起きたら太陽はとっくに昇っていた。正月らしい生活リズムに我ながら呆れる。
番台さんに毎年恒例の石鹸を頂く。普段はどれだけ早く来ても15時からしか入れないが、今日は太陽の光がキラキラと窓から入ってくる。思わずカメラで何枚か撮っていたら後から笑い声が聞こえてきた。振り返るといつもの常連さんがニヤニヤしながら立っている。カメラを向けたら逃げるように脱衣所に入って行った。
脱衣所も浴室も満杯だ、残り少ない椅子を取り身体を清める。夜の時間に来なくなった常連さんが何人か居て挨拶をする。例え生活リズムが変わっても、それぞれのやり方で第二喜多の湯に来ているらしい。やはりここに通い始めると、よっぽどの事がない限りは通わなくなるという選択肢は無いのだろう。
サウナでは箱根駅伝が放映されていた。汗をかきながら見る駅伝は最高だ。仲間にタスキを渡して倒れ込む姿にウルッとしてしまう。地面に手をつき肩で息をする背中から湯気がたつ、それは闘志であり闘魂であり青春という炎の副産物だ。
水風呂から見上げると天井から青い光が差し込んでいた。バイブラに溶かされ排水溝に流れていくクラムボン達にシンパシーを感じ始めたら頃合いだ。
青空の下で外気浴、誰かのタバコの香りで吸った気になる。いつも会う常連さんも明るい中だと印象が違う。一昨日あったばかりなのに、久しぶりに顔を見たように皆嬉しそうである。よく考えたら最後に会ったのは去年のことなんだよなぁと笑顔の理由を何となく理解する。かく言う私も破顔一笑だっただろう。
帰りに番台さんに鍵を渡すのも久しぶりだ。今年も、だけでなく末永くどうぞよろしくお願いします。
- 2018.12.02 11:38 週末サウナー
- 2018.12.02 12:44 週末サウナー
- 2019.02.14 19:39 ひろぽん@サウナ愛好家🐸
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