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地元の銭湯に久しぶりに父と行ってきた。
小学校の頃から、よく2人で行っていた。
私は小学生にしては長風呂の風呂好きで、この銭湯が大好きだった。
曽根の湯は男湯と女湯が日毎に入れ替わり、どちらの浴室も楽しむことができる。
私はフロント左手にある方が好きで、今回はそのお気に入りの浴室に入ることができた。
曽根の湯はお湯の温度が全体的に高め。その影響で今でも熱めの風呂が好きだ。ただ、やはり熱いといつまでも入れないため、体が熱くなると水風呂に浸かり、冷えるとまた湯船に…と交代浴をしていた。今思えばサウナーの素質が垣間見えていたのかもしれない。
当時はサウナのことを小太りのおじさんが汗を垂らしながらひしめき合う異様な空間だと思っていたが、今では私の生活の一部である。色々なサウナを巡り始めて気づいたのだが、曽根の湯のサウナは暑い。
湯船に長めに浸かって体を温めてからいつもより苦しい10分間をサウナ室で過ごし、いつもの水風呂に浸かった。冷たすぎず、ぬるくもない。心地よい冷たさ。昔から変わらない地元の憩いの場所。よく友達と来たことも思い出した。
最後に大好きだったエステバスへ。
水深1メートルの満足空間だ。昔は湯船からクビを出すのがやっとだったが、今では水面を遠く感じる。
記憶を辿りながら、あの頃には戻れない寂しさが湯気とともに揺らいだ。
だが、大人になってから色々なことを知れたし、サウナの良さにも気づけた。
失うものと得るものは比べ難いなと思いながら、思い出の湯を後にする。
ありがとう。曽根の湯。
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