初めての公衆浴場、初めての水風呂がこの松の湯だった。月末に閉まると聞いて、急遽訪問。自分にとっての「銭湯」像は暫くここがすべてだったなあ、としみじみ…思う間もないほど芋洗い状態の混雑。同じような手合いが多い日だったのかもしれない。銭湯の廃業は、年に何十軒もある。そのうち何軒かは、かつて行ったことのある銭湯で、さらに松の湯さんのように、特別な思い入れのある場所が閉まることもままある。しかし、お別れと一緒にいろんな思い出を掘り返せるのは幸せなことでもある。
かつて近所に住んでいた頃は金のない学生で、銭湯はちょっとした贅沢だった。すぐ終わってしまうのが勿体なくて、長く楽しもうとして入り始めた水風呂。期せずして交互浴。やはり金がなくてサウナは一度も入ったことがなかったのだが、この度ようやく、施設をひと通り味わうこととなった。
#お風呂
深風呂、寝風呂、バイブラ。適温〜やや温かめ。浴槽は小さめだが、銭湯としては珍しく打たせ湯がある。この打たせ湯に打たれて修行僧ごっこをしながら就活の成功を祈る、そんな一幕が7年前確かにあった。思い出して少し泣いた。
#サウナ
細長い洞窟系間取り、有線もテレビもなしのストイックサウナ。温度はそこそこなんだけど輻射熱がものすごい。これは汗でる。キャパは7人程度あるが混んでいた。学生が多い客層だから、サウナブームの影響も強そう。近所に住んでいた頃はサウナに入る人なんて珍しいって感じだったけど、水風呂含めて大賑わい。
#水風呂
16-17度程度の冷たい水風呂。キャパは4人ほどで、銭湯としては大きい。この水風呂こそ、私に交互浴を教えてくれた最初の水風呂。端々に懐かしさを感じるが、案外、細部はあまり思い出せないもので、月日の経過を思い知らされる。キャッキャしている学生が多いのはご愛敬。
#休憩スペース
強いて言うなら脱衣所。基本は洗い場に椅子を置いて休むベーシックスタイル。風呂入ってる途中に休憩なんていう発想、昔は無かった。あと、洗い場の鏡に映る自分の姿、こんなに腹が出てなかった。なにからなにまで月日の経過を突きつけてくる。合掌。
総じて、施設レベルは高い。思い出補正を抜いても、サウナ水風呂は中々のモノだと思う。しかし客層は銭湯にあるまじき騒がしさがあるので、混んでいることも含めて好き嫌いは分かれそう。
どちらにしろ、もう閉まってしまう。
友達を家に泊めるときは、必ずここに連れて行った。地元の友達が来たときなんかは、みんな初めての銭湯体験だった、地元にはスーパー銭湯しかない。番台のご夫婦も懐かしかった。あー寂しい。
男
- 84℃
- 17℃
新宿区銭湯スタンプラリーをしてた去年の年末から行きたいおふろやさんリストに載せてた松の湯さん。お目当ては「うたせゆ ボナ」。
7月末に閉まると前日他の方のサ活で知りやってきた。
寄り道した大塚から都電で。
堂々と通りに面したお店だけど少し地味だからかクリスマスみたいな電飾を光らせていて分かりやすい。
ご主人にお遍路ノートにかわいいゆげじいスタンプを押してもらった。大切な記念。
ロッカーはサウナ専用、大きくて嬉しい。
お風呂場に入ると目に飛び込んでくる鶴のタイル絵。開放的な高い天井。
こういう銭湯が好き。
混み過ぎないし寂しくない、程よい賑わい。
男湯のが賑わってそうだったかな。
お風呂はあつあつでいい湯だった。
浴槽の端にある打たせ湯はあまり高くない所から2本の線のようにお湯が垂れている。肩に当ててこっそりキャッキャ。
引っ掛ける鍵でいざサ室へ。
2段のサ室はちっちゃくて足の踏み場はほんのわずか。
誰もいなかったからかあつあつ、マットカラカラ。年季が入った木の壁が焼け焦げていて芳ばしい香り。テレビも音楽もなく静か。
そこにひとり。3セットずっと。
ボナにじわじわ蒸される。カラカラしてるからかすぐには汗が出ない。じっくりと。
12分計は「故障中」。このまま直されることはないのだ。
サ室出てすぐの水風呂は不思議な縦長浴槽。
15度ないくらいでそれは気持ちいい。お風呂の交互浴の人ともかち合わず、毎度独り占め。仕切られていて本当に独り占め感のある水風呂だった。
上がると脱衣所に閉店のお知らせがあった。
施設の老朽化と経営者の高齢化だとか。
ご主人はそんなお年ではなかったけどその後を継ぐ方がいないのかな。施設は確かに年季が入ってた。
常連さんはどんな気持ちだろう。
改装したり若い人が携わっているお店もあれば畳まないといけない店もある。
ブームで終わらせたくはない。せめて行き続けることしかできない。
松の湯さん、お疲れ様。ありがとう。
あの古いサ室、残りの日々頑張れ!
女
- 90℃
- 15℃
女
- 84℃
- 15℃
サウナ:7分 × 5
水風呂:2分 × 5
休憩:7分 × 5
合計:5セット
一言:とても残念なお知らせがありました。
昭和25年から70年間、早稲田の街で営業してきましたが、施設の老朽化と、経営陣の高齢化により、今月末、7月31日で閉店となるそうです。
(T-T)
我が家から最寄りの銭湯&サウナということで重宝していました。
経営陣の高齢化、ということは後を継ぐ人がいないということなので、もしかしたらやる気がある人は事業継承できるかも。
と思って、いろいろ想像してみました。
最寄りのサウナがなくなるというのも残念ですけど、ここのお風呂に入って気持ちよく、サッパリしておうちに帰っていく近所の人たちのために何とかできないかと、思った次第です。
男
- 84℃
- 14℃
サウナ:6分 × 4
水風呂:1分 × 4
休憩:7分 × 4
合計:4セット
一言:マイベストボナ
今日は絶対に失敗したくない、昨今の事情で入れないってこともしたくない。
そんな思いを抱えながら新宿で悩んでいた。
そんな時、松の湯を発見した。
スペックは悪くないが、実際どうなのよ、と不安を抱きながら松の湯へ向かった。
その不安は良い意味で大きく裏切ってくれる。
初見は下町の銭湯。
天井も高く、下高井戸の月見湯ぐらいある。
浴槽も何種類かあり、打たせ湯もある。
肝心のサウナ。
7人も入ればぎゅうぎゅうで時計なし(砂時計はある)、テレビなし、BGMなし。
湿度高めのボナサウナ。
完全に「心のベストテン第一位はこんなボナだった」と言わざるを得ないぐらい完璧なボナサウナ。
強力なボナサウナで2分後には汗が。
6分ほどでサウナ室を出ると横には水風呂。
三茶の駒の湯ぐらいの大きさかな。
3人ぐらい、詰めれば4人が限界であろう。
水風呂はこの時期嬉しい15度。
アツアツからキンキンへ。まさにジェットコースターのよう。
1発目からアマミがで狂い、思わず4セットしてしまいました。
ここ何がいいって、全然混んでないんですよ。
まぁ外気ができないのは仕方ないにしても、ここまでサ室と水風呂が完璧な銭湯も珍しいのではないでしょうか。
絶対再訪します!
男
- 84℃
- 15℃